亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

12月月初はXデー

2015年11月20日 23時28分50秒 | 金市場

まず昨夜の訂正から。最後に12月3、4日のイエレン議長の議会証言としたが、4日が変更になっており、2日、3日の日程となっている。ちなみに3日はECBの理事会が予定されている。追加緩和が予想されているが、ドラギ総裁の記者会見が終わってからワシントンではイエレン議長が議会証言に立つというスケジュールとなりそうだ。そして翌日の4日には、米11月の雇用統計の発表ということになる。12月中旬のFOMCを待たずして利上げの有無がほぼ判明する流れか。それはまた、初めて主要中銀の政策方向が逆向きという異例の事態の到来を意味する。発生してみないと、市場の動きはどうなるか不明。

さてNY金価格がようやく多少反発らしき動きが出てきている。昨夜書いたようにFOMC議事録要旨にて、切り上げペースが漸進的なものとなることが委員間でのコンセンサスとなっていることが明記されていたことが、金市場には一定の安心感をもたらしたと思われる。これまではFRB高官が個別の講演やインタビューでこうした見通しを述べてきたが、FOMCの場で正式に話し合われたという事実が好感されたということか。もっとも、足元の金市場ではドル高の下での1100ドル割れという値頃もあり、アジアを中心に実需の買いが盛り上がりを見せており、それも支えの要因となっている。そこにこれも昨夜触れたが、欧米特有のスケジュール感とでも言えるサンクスギビング前に手仕舞い、後は一息というポジション調整的な買い戻しも入っていると見られる。

パリでのテロ事件。月末に予定されているCOP21、地球温暖化を巡る国際会議は予定通り開催しないとテロに屈したということで開催の方向。それにしてもシャンゲン協定というEU圏内では自由に行き来できるという制度は、EUの理念の根幹をなす一つだが、それゆえテロリストの活動も容易にするというマイナス面が浮上した・・・といっても、ある程度想定はされていたんだろうが。

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