亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

ここに来てのコモディティの下げは株安動乱の余波か

2018年02月08日 20時16分19秒 | 金市場

7日の市場で目立ったのは、金も売られたが原油を始め銅など(穀物などソフトを除く)幅広いコモディティの下げだった。

米上院にて今年度と2019年度の歳出上限の引き上げ(3000億ドル)が合意されたこと。さらに、この日の10年債の入札で、応札倍率(発行予定額に対する応募)が前回より下がったことから、米国債に売りが出され、長期金利は再び株安につながった2.8%台後半まで上昇。財政赤字の拡大を意識した“悪い金利上昇”といったところだ。1月10日にBloombergが“中国が米国債買いを見合わせたいと言っている・・・”というニュアンスで報じた際にも金利は急騰したが、その時ドルは逆に売られた。

現在は、ちょうどユーロが調整局面入りしていることもあって、ドルが押し上げられた。ユーロの構成比率が高い「ドルインデックス(ドル指数、DXY)」は2週間ぶりに90ポイント台に乗ってきた。米長期金利の上昇とドル高の組合せは、たしかにコモディティとりわけ原油や金の売りが出やすい環境ではある。

実際に代表的な商品指数であるロイター・コア・コモディティCRB指数は192.33と昨年12月27日以来の水準に低下。ちなみにCRB指数は2週間前の1月末に2015年8月以来2年半ぶりに200ポイントに乗せたところだった。ここにきての原油の値下がりが指数の下げに拍車をかけている。

そのWTI原油だが、NY株が急落した2月2日を境に下げが目立っており、7日まで4営業日続落。下げ率も6%と大きくなっている。金価格に焼き直すと4日間で80ドル安となったことに相当する。原油など日々の市況で在庫の増加などが下げの背景として語られているのだが、思うのは、ひび割れた株式相場の余波が波及しているのではということ。コモディティ全般にファンドによるポジション整理の売り(換金売り、または取引解消の売り)が広がっていることを感じさせる動きといえる。過去最高の買い残を抱えるWTI原油だけに、下げも大きくなっている。

このところ貴金属の中で金とは異なる動きをしていたパラジウムが7日までの3営業日で5.8%、60ドルの下げになっているのは、やはりファンドの手仕舞い加速によるとみられ同じ動き。そして、同じことは金市場にもあてはまる。

金についてはユーロと歩調を合わせるように調整局面入りしているといえるが、換金売りの動きも見られている。先行きのFRBの利上げ加速などを嫌気したものというより、1ヵ月半にわたった上昇相場がいまお休みモードに入っている。そこに株価急落に伴うゴタゴタの余波が加わっているということか。

昨日驚いたのは、仕事がらみで話しをした人が、今回の急落で信託財産の90%以上が消えることになったVIXがらみのETNの受け手だったということ。はぁ、、、、そうですか・・と。
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1 コメント

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一般家庭の資産運用 (ささやか)
2018-02-09 08:58:39
アメリカ人の家計は株などリスク資産が多いそうです。

あまり米株が下がりすぎると一般人の家計の資産内容に悪影響がありそうな気がする。
今の金融政策で、GDPの6割を占める家庭消費支出が縮まないように出来るのでしょうか?

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