亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

金市場、利上げのFOMC翌日は売り直されるのがパターン

2017年06月15日 20時57分54秒 | 金市場

今回のFOMC声明文(+バランスシート縮小工程表)、参加者全員による経済見通し(ドットチャート)、イエレン議長記者会見を通し、サプライズは、この時期に縮小にあたっての具体的数値を掲げるなどバランスシート縮小に向けた意気込みの強さだろう。その点で、タカ派的な内容となった。

思うのは、現在FRB理事の7名のうち3名が空席で、近い将来トランプ大統領により新メンバーの指名が想定されていること。またイエレン議長の議長任期が来年2月に迫っていることだ。内部人員に変更がある前に、出口戦略について明確な方向性を示しておくということのように思われる。言葉を替えるならば、“出来る環境の内にやっておく”ということ。当初予定になかった3月の利上げも、 “出来るうちにやった”のだとその際に思い、ここにもちょうど3ヵ月前の3月14日にそのような内容のものを書いた。 この時の“出来るうち”は、株価も堅調で政治リスクも高まっていなかった環境を指していた。

市場では、今回の決定を受け縮小着手を12月から9月に前倒しするとの見方が増えている。中には次回会合の7月着手を指摘する声もあがっている。しかし、果たしてどうだろう14日のNY市場では、。FOMC声明発表前の午前に金が急騰で反応した、消費者物価指数(CPI)と小売売上高の予想外の弱さ、とりわけCPIの低迷は、今回の声明文およびイエレン議長の会見の楽観的見方とは違和感のある内容といえた。

この春先から米国経済指標は、消費者信頼感指数などソフトデータが強気の結果が続く一方で、GDPや住宅などハードデータが軟調気味でしかも単発の減速でなくトレンドが出始めている点も気掛かりだ。物価上昇の鈍さもトレンドが出始めているように思われる。もっとも、イエレン議長は、「インフレは一時的に鈍化している」との見立てで、「労働市場の引き締まりなど、物価上昇率が回復する条件は整っている。数ヵ月間の物価指標に過剰反応しないことが重要だ」と話した。そのとおり一時的なものとなるのか否か。足元で原油価格の下げが目立っていているのはマイナス材料だろう。

本日から来週と、いくつかの連銀が管轄する地域の製造業景況指数や住宅関連の指標など注目指標の発表が続く。今回の結果を受けても長期金利の上昇が鈍い状況が続いている。パターンとしては、今夜のNY市場では金は売り直しの動きが見られ続落となるのがパターンではある。そして、ここで付ける安値が当面の安値ということが多いのだが、どうなるか。ETFがまとめて売られたのが気にはなるが、今後も底堅く推移するものと思う。ドル高も限定的で、ドル円は既にレンジを108~112円に切り下げているとみている。

2017年3月14日
http://blog.goo.ne.jp/msi021112/e/615cf3256f0ea90cb8269a731eb67e71
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