結局、日本時間昨夜0時発表のIMS(供給管理協会)製造業景況指数は、予想された通り(縮小後退を表す50割れの)48.2となった。前月の48.0 からは小幅改善したものの予想の48.4を下回り、4ヵ月連続で節目となる50を下回った。
2月1日の金市場は、ロンドンの時間帯には原油相場が下落に転じ、欧州株が軟調に推移する中で堅調に推移。NYの通常取引に入ってからは、発表された12月の米個人消費支出がプラス予想に対し横ばいとなったり、全米を網羅するISM(供給管理協会)製造業景況指数の弱い結果を受け金はさらに水準を切り上げた。
取引終盤には、フィッシャーFRB 副議長の講演内容が伝わり、「原油価格の下落とドル高の影響で低インフレは長引く可能性がある」として、ややハト派的な内容となったことも、金市場のサポート材料となった。
総じて原油相場の下落や米中の指標の悪化という環境の中で、株式市場や債券市場の値動きは比較的静かで先週までのようにリスク・オフの乱高下という展開は見られなかった。むしろ、その中で金は静かに上昇し結果的に1130ドルに接近という位置まで水準を切り上げたということになる。今夜もここまでの展開は似ていて買いが先行する流れとなっている。金市場ではETFに新規資金が入り始めており、やはり動きは変わってきている。