亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

“オバマ時代は閉塞的であった”と思わせるパラダイム・シフトの流れ

2016年12月07日 22時47分49秒 | トピック

ソフトバンクの孫社長がトランプ次期大統領と面会し、総額500億ドル(約5.7兆円)の投資と5万人の雇用創出を約束したというニュース。通信業界の寡占化を警戒し、M&Aを規制していた民主党オバマ政権の枠組みが、今回の政権交代で覆ることを読んだソフトバンク側というか孫氏の時勢を捉える巧みさをアピールすることになった。トランプサイドとしては、5万人の雇用創出はこの時点でアピールできることは、まさに“渡りに船”。両者WIN、WINの関係ということに。

確かにこうして“カネ”が動いて行くと、景気は加速する。こうした事例が増えるに従い、人は前の政権との比較で、いかにオバマ時代は閉塞的であったかと思い始めるのだろう。まさにパラダイム・シフト。実際には、オバマ時代はまさに大恐慌に入らんとする経済をいかにして底割れを防ぎ、失われた雇用を取り戻すかが最大命題であって、苦心惨澹それを進めて来てやっとメドを付けたところだった。つまり、インフラやその他に回す政策余力はなかった。また景気の底割れは元よりデフレ化を避けるために、金融の超緩和状態での株高、住宅の回復という資産効果もフルに生かす必要があった。もっとも、こちらはFRBの陰のデフレ化阻止の手段だったが・・・。ただし、この政策が必要悪のような形で貧富の格差の拡大につながることになった。そして結局、オバマの“Change”は身を結ばなかったじゃないかと。この評価は、今やサイレント・マジョリティから表舞台に登場した白人中低所得者のものと解されている。

しかしながら、ここまでの経過で見えるのは、トランプ治世下でも金融中心の流れは変わらず、むしろ規制緩和を通じて、オバマ時代以上に主流に座り、格差解消とはならないのではということだ。先週発表された失業率は4.6%だった。ここからさらに雇用を増やすというのだが、その効果として賃金上昇が鮮明化するなら、インフレへの道筋が現れるがFRBはますます難しいさじ加減を求められそうだ。ドル高、金利高への急激な流れの変化は、新興国を痛めつけ、綻びる国が出るのではないか。変化がジワジワ進むのなら別だが、ドル高でも金は、売られるとは限らないということになりそうだ。

『投資』 ジャンルのランキング
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« ユーロは目先の底打ちか?し... | トップ | 増えている中国からの資本流... »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む