亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

水準を切り上げる金価格

2016年02月01日 23時47分18秒 | 金市場

先週末のNY市場は、株も上がればドルも上がる。そして債券も買われ(金利低下)、金も上がるという珍しい展開だった。日銀のマイナス金利採用は、どう反応していいものやらということだが緩和策に違いなく、初動反応はポジティブなものとなったということか。

週明けの本日は、まず金価格がアジアの時間帯の早いうちから買いが優勢になり水準を切り上げたのは、中国の1月の製造業購買担当者景況指数すなわちPMIの結果に反応したものと思われた。49.4と景気判断の分かれ目となっている50を6ヵ月連続で下回ったばかりか、前月から0.3ポイント悪化した結果、2012年8月以来3年5ヵ月ぶりの低水準となった。さすがに中国株は弱含み、上海株も1.8%安で終了となった。ただし日銀の驚きのマイナス金利導入に大きく反応したドル円相場が121円台に踏みとどまっていることもあり、日経平均は続伸となった。そもそも欧州でもECBのマイナス金利導入は、ユーロ安の誘導を狙ったとの解釈がされているほどだ。中国の減速は、経済の構造を大きく変えるという痛みを伴う改革でもあるため、これまでのように安易なテコ入れ策は行わないという方針もあるようで、印象はリスク・オフ。その中で金は水準を切り上げたと見られる。

もっとも、難しく考えなくとも、主要通貨の2国がマイナス金利に突入した今や、金利を生まない金のデメリットは小さくなっていると言える。

ちなみにこのPMIは中国国家統計局のものだが、1日はもうひとつ英調査会社マークイットと中国メディアの財新が発表するPMIもあった。製造業購買担当者景況指数だが、48.8と前月からは上昇したものの、こちらも11ヵ月連続で50を下回った。

今夜は米国のISM製造業景況指数だが、さらに悪化となれば先週末の鉱工業生産やGDP速報値のように織り込み済みというわけには行かないだろう。ベネズエラが演出しようとしたサウジ、ロシア接近の話も単なる希望的観測ということで原油が売られると、金は水準を切り上げることになる。
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