ミセスローゼンの道後日記

開演のベルしみじみと爽やかに


山梨コンサートのピアノトリオ、上原彩子さん、ポール・ローゼンタール氏、ニック、そして樅楓舎代表、音楽監督、楽器製作者の飯田裕氏と。

山梨が誇るものはたくさんある。一に富士山、二にフルーツ、三に山梨ワイン。それに加えて、これからは山梨ブランドの弦楽器がある。日本で楽器など作ってもどうせヨーロッパには叶わないさ、などと言う輩はこうも言うだろう。山梨でワイン作ってもどうせヨーロッパやカリフォルニアには叶わないさ。最初からそうきめてしまっては挑戦も何もない。知ってるだろうか。山梨の葡萄で作るワインが年を重ねて、どんどん美味しくなっていることを。百年後には、世界に肩を並べる銘ワインになっているだろう。日本の自動車作りも初めは手探りだった。今はどうだ。ヴァイオリンやチェロも一朝一夕には作れない。百年かけてやっと成果が現れ始める。私達には聞くことのできないその音色を、子供や孫達が楽しむことができるように、普段からクラシックに親しめる下地を整えてあげたいものだ。一年に一回世界レベルのコンサートを山梨でやる。それを応援してくれる人が必要だ。クラシックファンのチーム裾野ね。それから忘れてはいけない。山梨から松山にも負けない偉大な俳人が輩出している。飯田蛇笏、龍太先生の詠み上げた山梨の風土を、未来に詠み続けてゆけるように、我々山梨の俳句ファンも頑張らなくてはね。
昨夜のコンサートについては一言だけ。ニックがいつも言うことだが、ニックはコンサートの前半、(昨日で言えばメンデルスゾーンピアノトリオ)に持てる力の全てを使い果たすことにしている。それでどうやって後半弾ききるつもりなのか。ニックいわく、人間は死に物狂いになって初めて実力以上の事ができる。そこまで自分を追い込めるかどうか。勇気と根気があればできる。いつものようにニックはそれをやり抜き、我々はライオンと闘う勇者を見物するローマ市民みたいに、チャイコフスキーピアノトリオを楽しんだ。ニックさんから目が離せなくなります、という賛辞を頂いた。危険なしにコンサートはなし。
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