魚のブログ

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ミズウオダマシ

2017年04月21日 17時05分48秒 | 魚紹介


北海道シリーズも本当に残りわずかに。今日はヒメ目・ミズウオ科・ミズウオダマシ属のミズウオダマシ。

ミズウオダマシ属は従来はハダカエソの仲間に含まれていたことがあったが、新しい系統解析によれば、ミズウオやキバハダカと単系統群を構成するものとされている。ただミズウオダマシが所属する科については、ミズウオ科の中に含まれたり、あるいはミズウオダマシ属1属を含む独立した科にされている。今回は日本産魚類検索 第三版に従い、ミズウオ科とする。このブログで、ミズウオ科の魚をアップするのは初めてである。


今回のミズウオダマシ、全長1142mmでこれまで出会ってきたヒメ目の魚としては最大のサイズであった。


▲背鰭はない


▲脂鰭

ミズウオ科は4属が知られている。ミズウオダマシが他の3属と比べて大きく違うのは、背鰭がないところである。体の後方に見えるのは脂鰭で、これはミズウオにも、キバハダカにも、クサビウロコエソにも、そしてミズウオダマシにもある特徴だ。


▲頭部


▲顎歯がない(成魚)

頭部は細長い。下顎の先端は上顎先端よりも明らかにも前方に突出すのが特徴である。上顎・下顎ともに顎歯はない。幼魚や未成熟の個体には大きく目立つ牙の様な歯があるのだが、成魚ではなぜか消失してしまうのだ。


「日本の海水魚」に掲載されているミズウオダマシには歯がある。しかしその個体はまだ未成熟の個体である。また、私が持っている版の個体はグリーンランド産の個体であり、ミズウオダマシでないと思われる。ミズウオダマシ属は従来は1属1種とされていたが、現在はAnotopterus pharao Zugmayer, 1911、 Anotopterus nikparini Kukuev, 1998、Anotopterus vorax (Regan, 1913)の計3種に分けられている。Anotopterus pharaoは北大西洋産、Anotopterus nikpariniは北太平洋産、Anotopterus voraxは南半球産だという。日本にいるのはAnotopterus nikpariniである。日本における分布域は北海道のオホーツク海岸・太平洋岸~小笠原諸島近海で、海外ではオホーツク海~メキシコのバハ・カリフォルニアにまで分布。沖合の表層から中深層を遊泳するが、なかなか出会えない魚である。生息水深は700mより浅いところに多いようだ。

ミズウオの肉は水っぽく煮ると溶け食用にはむかないとされる。今回私も試してみたかったが、冷蔵庫で保管したら大量の水が出てきてそれが鮮度を悪くしたようだ。腐った臭いで肉を食べるどころではなかった。しかしながら奇妙で不思議な出会いを楽しむことが出来た。坂口太一さん、ありがとうございました。



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