月光院璋子の映画日記

気ままな映画備忘録日記です。

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「キャプテン・ウルフ」(ザ・パシフィアー)

2008年05月07日 | ◆カ行&ガ行

2005年製作アメリカ映画。
わずか3年前の映画なのに、ずっと昔の映画のように思えるのは、これが、ファミリー映画というか、コメディタッチの子供向け映画というか、ハートフルでも子供だましの映画だからかもしれない。

映画の冒頭、いかにもタフガイのヴィン・ディーゼル主演のアクション映画のような映像ながら、どことなく緊迫感に欠ける作りなので、アクション映画を見慣れているファンなら、事前情報ゼロでも「?」と感じるはず。

そう、映画『ワイルドスピード』や『トリプルX』で、彗星のように現れたアクションスター、あの『リディック』で見せた強靭な肉体というか闘魂ボディ!まるで、ウェズリー・スナイプスと『ダイ・ハード』のジョン、30代のブルース・ウィルスを足して2で割ったようなアクションスターヴィン・ディーゼル、カーチェイスも似合うヒーローが誕生し、次回作はどんなアクション映画になるのかと楽しみにしていたのに・・・・



ヴィン・ディーゼルがベビーシッター役をやるとは、
いかにもバレーボールのフェイントプレイという感じだ。
それが見事に決まっていれば、ファインプレーということになるけれども、子供だましでは・・・・・いかにハートフルな場面を作っても、それではイマイチ魅力に欠けてしまう。

マッチョな俳優には、こういうことがよくある。
アクションしか演れないスターだと思われるのが不本意だというタイプ、たとえばシュワルツネッガーやウェズリー・スナイプスのように、アクションスターとして脂が乗り切っているときに、こうした子供向けの役柄をやりたがったり、
小難しい映画に出たがったりする。
皆、中途半端で面白くない。

シュワルツネッガーも、「ターミネーター」や「コマンドー」の後に、いきなりイメージチェンジで「キンダーガルテン コップ」や「ツインズ」をやり、名作「ターミネーター2」の後は、明らかに、子供たちのヒーローとして意識されたアクションスター役を演じ、とうとう「ジュニア」のように思いっきりイメージを壊す役柄をあえて選んで演じてきたけれど・・・・・彼の場合は、ニクソンのように政治家になるという野望があったので、それでもいいけれど、他はどうだろう。安易な路線変更は、どうしても安易な結果しか生まない。

ヴィン・ディーゼルは、まだ若いのに、早々とその路線に変更したのだろうか。

確かに、海兵隊が活躍する戦場ばかりが戦場ではない。
保育に育児に子沢山の家庭の母親はてんてこ舞いだし、子供を育てるというのは、ある意味戦争みたいなものかもしれない。だから、そういう戦場にヴィン・ディーゼルが臨むというのは成程了解は出来る。

この映画『キャプテン・ウルフ』は、ほろりとさせるような子供との交流や子供との関わりを通して軍隊式の生活しか知らなかった男が、家族愛や家庭の温もりや子供たちの成長に触れることで自らも成長していく物語でもある。
そうした場面では、ヴィン・ディーゼルの母性的なまでの父性が感じられて、それなりにほろりとさせられるかもしれない。
けれど、と同時に、ヴィン・ディーゼルってまだまだ坊やだったのね~と再認識させられる。1967年生まれだから、確かにまだ若い。この映画を撮ったときは28歳ということになる・・・・わ、若い~~~

けれど、だからこそ、そういう役をいま、ヴィン・ディーゼルが演じる必要があるのかなあと。

役柄がアクションをやるマッチョだからと言って、リアルの彼自身も軍隊式の生活をやっているとか海兵隊の特殊部隊のような生活をやっているなど、誰が思うだろうか。そういう役しかやれないと誰が決め付けだろう。映画でのヒーローイメージは、イメージであって虚像だということくらい皆分かっている。

だから、アクションがやれる脂の乗り切っているときに、わざわざ人間味溢れる心優しい性格の男を演じたり、赤ちゃんを抱っこする姿が決まっている家族思いのパパ役をやらなくても実はいいのであって、そういう役をやるよりは、アクション俳優としてアクション映画をもっともっと面白いものに極めてやるというくらいの根性を見せてもらいたい。

もったいない、と思うせいか、どうしてもそういうことを感じさせられてしまう。

私が見たいヴィン・ディーゼルというのは、『トリプルX』を超える映画、リディックを超えるキャラクター、映画『ヒットマン』に匹敵するようなスタイリッシュなアクション映画でもいい、ファンが見たいのはそういう役を演じるヴィン・ディーゼルなのではないか。子供が出てくる映画でもいい、ただし、子供だましのファミリー映画なんぞに出るのはやめてもらいたいものだ。
どうしても子供向けやファミリー向けの映画に出たいなら、もっともっとアクション俳優として名を挙げて不動の人気を勝ち得てからの方が、もっと幅広いファンが喜ぶだろうし、映画も面白くなるのではないか・・・・・

そう思うのは、私だけかしら。

ちなみに『キャプテン・ウルフ』の原題は、『ザ・パシフィアー』pacifierとは、英語で「おしゃぶり」のこと。


まさに、母親不在の家庭で、任務とはいえ赤ちゃんのオムツをかえ他4名合計5人の子供たちの子守役と男親の代行をするヴィン・ディーゼルもまた悪くはない。≪海兵隊命≫というような大尉が、生意気盛りの子供たちとの間で信頼と友情をかち得ていきながら自らも成長していくというストーリー(のはず)は、いかにもお子様向けだけれども、そうなればこそ、もっとアクションを緊迫感アルものにしてもらいたかったなと思ってしまう。たるみ過ぎで退屈な映画になってしまっていることは否めない。


子供向けの映画なればこそ、
子供だましの映画では駄目なんだけどなあ・・・


ヴィン・ディーゼルよ、お願いだから
そんな映画に出ないで・・・・・(泣)



 

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