ガラテアソーマ

発光体をもつ彼と交配をして
発光体をもつハーフを生みたい。
どうか無事に生まれますように。

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※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

ブログを移動しようと思っています。

2012-05-20 | 告知・報告

ほそぼそと続けている「ガラテアソーマ」にいつも来て頂いている方々へ


過去のエントリをちまちまとコチラ
http://mimicocco.tumblr.com/
にうつす作業を続けています。
今後の更新はコチラでやっていこうと思っているので、
お手数ですがコチラをお気に入り、またはフォローして頂ければと思います。


また、写真以外の文章も今後は書き始めており、
それに関してはコチラ
http://mimicocco.hatenablog.com/
を使用していこうと思っています。
こちらも合わせてお気に入りして頂けると嬉しいです。




エントリを移す作業をしながら
意外と量が多いことに驚愕し、
長いことこちらにお世話になったんだなあとしみじみしながら…
また向こうでお会いできるのを楽しみにしてます。
宜しくお願いします。



ねこたみみこ
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digital chocolate

2012-05-19 | digital chocolate



あなたを救うことで、わたしが救われると


そんな気持ちから、あなたを愛しました。
ごめんなさい。
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digital chocolate

2012-04-13 | digital chocolate





世界で一番あなたを愛せるかはわからないけれど、
世界で一番、あなたの人生を面白がれる気がしたの。
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まれびとハウスにやってきて1年経ちました。

2012-01-04 | 告知・報告
まれびとハウス( http://www.mare-bito.net/ )にやってきて1年経ちました。


元来根無し草な性質のわたしが、
まさかこんなにも長い間ここに居座ることになるとは思わなかった…。
そんな1年間の感想文を、めずらしく長々と書いてみます。






そもそも、わたしがまれびとハウスと出会ったのも本当に偶然の重なりで、
友人と観ようと約束していたAKB劇場のチケットがとれなかったので(当選が判るのって当日なんだよね)、
「面白い場所があるらしいんだけど、行ってみない?」と
まれびとハウスが何なのかよくわからないままやってきて、気がついたら居着いていたのです。



やってきた当初は、3ヶ月と期限を決めて、4月には去る予定満々。
だったのが、わたしが入居して直ぐに一人出ていき、二人出ていき、
あれよあれよという間に住民がほぼ総入れ替えすることが決定して、
完全に出ていくタイミングを失ったと言っても過言でなく…w


や、正確に言うと、タイミングを失ったなーと思いながらも、
途中からは「これはここに居座るべきなんだな」と覚悟が固くなっていたのよね。
なんせ根無し草ですから、"コミュニティを作ること・その構成員になること"に慣れていなかったもので、
今こそ、今まで目を逸らしてきたその役割を担う時期なのだとうっすらと感じ始めたものです。






住民が(ほぼ)総入れ替えの時期は大変だった。
まれびとを外から見ていた方たちにもそう思われていただろうけれど、
中にいたわたし自身も「これは、このまままれびとが終わっていくのかしら…」と
まれびとハウスの終焉(所謂オワコン)を感じていなかったと云えば嘘になります。
(元住民と「このまま解散でしょ(笑)」という話をしたことも、今になってようやく笑い話になる)




実はこのタイミングで出ていくことも一瞬考えたんだよねえ。
だって元々長居する気もなかったんだし。
でも、先程の覚悟の話もそうですが、なんとなく、いや強く、
このまままれびとハウスを終わらせてはいけない、と思ったのです。


そう思った要因のひとつに、元まれびと住民で元よるヒルズ住人のふじたくさんが出てく際に
残した言葉があるのです。


『初期の6人がいなくなった後のまれびとハウスがどうなるのか、というところにもとても興味がある』



期待されたから、というばかりではないですが、
そこにわたしもとても興味が湧いたのです。
残された、そしてこれからのまれびと住民が作るまれびとハウスがどうなるのか、
今までのまれびとハウスが持つ"まれびとっぽさ"を何処まで壊さずにいられるのか、また、何処を壊せるのか、
それを作ってみたい(今風に云うとデザインしてみたい)と。







新しく?まれびとハウスをデザインするに当たって、
一番最初に出てきたことは『普通の生活を大事にする』ということでした。
これは、言わば今までの住人がしてきたような、イベントをたくさん開き、お客さんを毎日のように呼ぶ、
といったことが、残された住人には生活スタイル的にも、性格的にも出来そうにはない、
ということの反映で無きにしもあらず…。
出来ないから、ではなく、まずわたしたちの生活をしっかりと基盤に載せる、
シェアハウスの"ハウス"の部分をきちんと確立させよう!と。
(これは前述の終焉に対する精神的揺らぎを安定させるためだったのかもね)



だから、当然といえば当然なのですが、最近はじめてやってきたお客さんには決まって
「思ったより普通の家ですね」と言われます。

はい、普通の家です。



リデザイン後何人かには「前住んでたひとの方が面白かった」と言われては少しショックだったり…。
まあでも確かに、以前住んでいたような怪しげ?な、不思議な雰囲気を漂わせたひとはもういません。
今いるひとたちは普通のひとたちです。
普通のサラリーマンだし、普通の販売員だし、普通の学生だし
(ジュンヤモリは気がついたら有名人だったけど…)
気づけば隣にいるような、普通のひとたちです。







普通のひとたちみんなで住むに当たって、わたしが勝手に大事にしたいと思ったひとつが"ヒエラルキー"を作らないこと。

別に前のまれびとハウスが恐ろしかったというわけではないけれど、w
(わたしが一番新しい住民だったから、中々家の核心に関わることに対して発言がし辛かっただけなんだけど)
ひとつの物事を決めるに当たって、誰に判断を委ねるか、というようなことをしたくなかった。
引いて云えば、「誰々がいてのまれびとハウス」という様式にしたくはなかった。
みんなで漕いで、みんなで迷って、みんなで到達する家にしたかった。







と言っても、本当にこの方向で良かったのか、
このまま進めば、ただの「なかよしグループ」で
みんなが遊びに来れるプラットフォームになることが出来るのか、
不安はいっぱいのまま。



そんなとき、なにかのきっかけで遊びにきてくれたPLAYWORKS( http://plaza.rakuten.co.jp/kishii/ )の岸井大輔さんがくれた言葉が、
とても強く心に残っており、
いまのまれびとハウスを構成するための(少なくともわたしの)指針になりました。




『グループを構成するには大きく分けて3つの要素がある。

  ①仕組み ②リーダー ③コミュニティ

 殆どのグループは必ず3つのうちどれか欠けている(それがグループの特色とも言える)
 まれびとハウスは ①仕組み の家だと思っていたから、
 まれびとハウスの存在を知ってから随分経つが、遊びに来る気にはならなかった。
 ①仕組み の家はその仕組さえ理解してしまえば、直に見なくても判ってしまうものだから。
 でも、今日遊びに来て良かった。
 此処はぼくの聞いていたまれびとハウスとは違う。③コミュニティの家だったから。
 こんな「ともだちコミュニティ」は実は一番強いんじゃないかと思う。
 "必然なく出会い、偶然を続けるために、その人たちだけにしか意味をなさないような運営を編み出す集団"
 だからこそ、今のそしてこれからのまれびとハウスが楽しみだよ。』




またその際一緒に、こんな話もしてくれました。
インドか何処かの国では、グループを構成・継続するに於いて
日本の会社の温泉旅行(レクリエーション)が大層評価されているようで
その理由は
 「・会議(ミーティング)の場と・宴会と・温泉が上手くトライアングルで構成されているから」だとか。



特にこの ③温泉 は他国には余り見られない文化だそうで、
身がまず裸になり、ただ風呂に入る、ということが何よりのコミュニケーションになっていることが
外国人には不思議でしょうがないとか。
なんとなく、東京という都市を大きなグループに捉え、
今あるシェアハウスを各項目に当て嵌めるなら、
毎日のようになんらかのミーティングが行われているトーキョーよるヒルズが ①会議 の場、
毎月1回必ずパーティーを行う渋家が ②宴会 の場、
そしてまれびとハウスは、どんなひとも何かを脱ぎ捨てて落ち着きにやってくる、 ③温泉 の場になるのかなあ。
というか、そうしたいなあと。



これはまだ「お客さん」でしかなかったわたしが何より強く思ったことで、
終電を逃してはじめてまれびとハウスに泊まった次の日の朝、
「それでは帰ります」とまれびとを出ようとしたわたしにそのときの住人が
「いってらっしゃい」と言ってくれたことが凄く嬉しかったことに起因している。
この「いってらっしゃい」をとても大事にしたい。




オープン当初からまれびとハウスを知ってるひとからみれば、
ここは随分変わったと思います。
でも代わらず、たくさんのひとが遊びに来てくれること、
そしてまだまだはじめましてのひとがたくさんいることを、本当に嬉しく思います。
当初掲げていた「ふらっと寄れるプラットフォーム」というキャッチコピーは
むしろ今の柔らかく、丸い雰囲気のほうが相応しいんじゃないかな。
(そして今掲げている「新職感シェアハウス」は昔の方が適当な気がする…)

まれびとハウスはこれからも、「みんなが集まる普通の大きな家」であればいいなあと思います。
(あとは「すこし不思議な魔法のおうち」)








今後発展する形としては、個人的にはもっと田端を開発したいのです。
まれびとハウスが田端にある意味、"田端感"のあるひとたちが集まる意味
(ひとが街に呼ばれるのか、街によってひとが色づくのか)
これは新しい住民によって吹きこまれた面白い風のひとつで、
まれびと前にあるカレー屋が実はとても美味しいことや、近くに面白い商店街そして銭湯があること、
最初住んでた半年間は知らなかった!
この面白さをもう少しまれびとハウスを介して"どうにか"出来ればいいなあと思っています。
(この界隈にはリノベーション可能な古い家屋がたくさんあるんですよ!)


果てはまれびとを入り口に、小さな秘密基地をたくさん
(それこそ住人ひとりひとり単位で)作りたかったり(田端には限らないけれど)、シェアハウス×車という計画もうっすらとあります。




なんにもない田端という街に、なにかを見つける旅でもいいし、
なんにもないことを見つける旅でもいい。
山手線にぽつんとある小さな町を、もう少し見つめていきたい。




…というようなこと、今後のまれびとハウスについて今いる住人間で話せるようになったのも大きく変わったことのひとつなのかな。






わたしがまれびとに入ってすぐに行われた"れこみゆ追い出し会"が急遽"みみっこ歓迎会"になった際、
プレゼンで語った
「れこたんやみゆきさんはいなくなっちゃうけど(いまはいるけどw)
 みみっこはここにいますので、ぜひみなさん会いにきてください」を今回も言わせてください。


まだまだ、わたしはここまれびとハウスにいます。
なので、会いにきてくれたら嬉しいです。

最近覚えだしたお料理で、拙いですがおもてなしもしますので(通称:みみごはん)

幸か不幸か、お正月にひいたおみくじにも「転居:よくないでしょう」と書いていたことだしね。




ともあれ、今年もまれびとハウス共々よろしくおねがいします。



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「10人の女たち映像祭 in GINZA」

2011-08-05 | 告知・報告





今夏、東京は銀座のギャラリーで行われる映像祭を企画させて頂きました。

ギャラリーでの映像祭ということで、従来の映画祭とは異なり
鑑賞スペースにもこだわって制作させて頂いてます!
また、毎晩19時からは映像祭特別イベントが行われます!
1週間という長い期間で行われますので、暑い夏を涼やかに過ごす為に、
是非空いた時間を見つけて銀座という街に遊びに来てください。

http://www.100nna.com/





Pepper's Special Summer Program
「10人の女たち映像祭 -noizy girls collection-」
direction by Mimiko Nekota
2011.8/ 8 mon ~ 8/13sat
at Pepper's Gallery


女は女を着飾る、
女は女を演出する。

でもそんなことしなくても、私たちは自身の女から逃れられないことを知っている。
たとえ社会に紛れても、
女は母であり、娘であり、妻であり、女である。

女であることを喜びながら、憎しみながら、
私たちは何処へ行くのだろう。

名前のつかない揺らぎの中で彷徨うあなたに、
10人の女と1人の男が授ける映像祭。

観ているときは大きなものに抱かれながら、
観終わった後には小さな何かを抱いていて欲しい。

『10人の女映像祭-noizy girls collection』






「母と娘の間、男と女の間、好きと嫌いと好きの間、
 ―――――――女はいつも、忙しい」

「母にも娼婦にもなれない女は、一体何になれるというの」

「男の敵は己だが、女の敵はいつでも女だ」








【参加作家(作品)】

田井えみ     「my self」
高井温子     「Mシリーズより」
道山侑葵     「Peeping Room」
榑松朝子     「思春期」
宮島三枝     「ONE NIGHT DRIVE」
近沢キャンベル 「シンクロ・ナイズド・ラブ」
秋葉令奈     「恋する天然ピンク/秋葉令奈」
           「記憶の天然ピンク/秋晴令奈」
柴田聡子     「(無題)」
篠原彩子     「baby complex」

大森康一(インスタレーション)

平岡香純(トークショーゲスト)




チケット料金:前売/1200円 当日/1500円
twitter: @100nnafes
URL : http://100nna.com
お問い合わせ先 100nna.fes@gmail.com
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今日のぬくまちくん

2011-06-18 | 今日のぬくまちくん






なまえのないかいぶつを探しに行く。
見つけたら今度こそ「ぬくまちくん」と呼んであげるの。



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今日のぬくまちくん

2011-06-11 | 今日のぬくまちくん




わたしは、あなたを知りたい。
あなたが永遠にわからない、ということを知りたい。
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今日も元気にいってきます

2011-04-29 | 今日も元気にいってらっしゃい






次に感じた違和感は、今までのそれとは違うものであって。

“どうしたんですか?左手の指輪は?”
残念なことに、僕は図々しい性格をしていなかったので、そんなこと直接聞けるはずもなく、
彼女に気付かれないように薬指の在りかを凝視しながらも、
いつも通り新聞を手渡した。
「燃えるゴミよ」
彼女は気付かない。
君の昼の顔を見たぼくの心が、どんなに騒いだか、なんて。
君の左手にあったはずの指輪が見当たらなくて、どんなに心が騒いでいるか、なんて。
「だから、燃えるゴミじゃ、ないですって・・・」
動揺が声に現れるのは、自分でも判った。
僕は図々しい性格はしていなかったけれども、幾分、嘘をつけない性格だった。
彼女は僕の声の動揺に気付いたのだろうか、僕には判らないが、
「あら?じゃあ燃えないゴミ?残念ね、燃えないゴミの日は昨日だったの」
そう言って、左手の甲を僕に見せた。
彼女が、何をしようとしているのかなんて判らない、判るはずが無い。
そんなの、前からだ。彼女と出逢った日から、ずっと。
「燃えない、ゴミ・・・・?」
「そ、燃えないゴミ」
新聞が?それとも、指輪が?どちらにしたって
「燃えないゴミじゃ、ないですよ」
新聞だって、指輪だって、
彼女にゴミとして出会ったわけじゃない。
「燃えないゴミよ」
そんな風に、捨ててしまうのか?
「燃えないの、全然」
何を?なにを?
捨てられるのは、何だ?燃えないものは、なんだ?



彼女は静かに立ち上がった。
いつも見た姿は、蹲ったような格好だったから、
近くに並ぶと思ったより身長が高くて驚いた。(尤も僕が男子にしては低いのもあるけれど)
見下ろしてばかりいた彼女の顔。
今は、こんなにも近い。
「新聞紙は燃えるゴミ、指輪は燃えないゴミ。分別表、読んでないの?」
だめね、
最後にそういって不思議に笑って、彼女は部屋の扉を閉めた。
がちゃん――
古いアパートの扉は開閉するときの音がひどく大きい。

今まで去っていたのは僕だった。付き返された新聞をため息をついて受け取って、
彼女のほうなんか見もせずに次の配達場所を探していた。
はじめて僕の前から彼女は去った。扉を閉めた。がちゃん、と大きな音がした。
彼女が最後に触った今日の朝刊をぎゅっと握り締めて
矢張り、女性の朝の顔は真近くで見るもんじゃないな、と僕は思っていた。
だって肌はぼろぼろで、目やにだってついていて、とても見れたもんじゃなかったから。





明後日からようやく学校が始まる。この仕事も今日でおしまい。
今までより、ゆっくりとした朝をむかえられるって言うのに
そこにはゆっくりとした朝に必須の新聞紙が無い。
でも簡単だ。月3千円払えば毎朝届くんだ。

でも僕はきっと契約しないと思う。新聞なんて、読まないだろうから。

学生の朝は慌しいというけれど、僕は朝寝坊はしない性質の人間なので、比較的ゆっくりしている。
歯を磨いて、顔を洗って、朝食のトーストをむしゃむしゃ食べて、牛乳を飲む。
毎朝、同じ。同じ顔、同じ声、同じ動き。
窓から外は陰ったり輝いたりしながら、それでも朝を知らせる。
テレビの中のお姉さんは同じ顔で言う。
『今日も元気にいってらっしゃい』
今日は僕の星座が一位だった。
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デイタイムコール

2011-04-29 | 今日も元気にいってらっしゃい




はじめて、朝以外に彼女を見てしまった。



見た、のではなく、見てしまった。
なんだか、僕の中では、あのじめっと湿った蛍光灯の光の下でしか、彼女は存在しないもののようになっていたからだ。
僕に強気の笑顔で新聞を突き出すときの彼女は、
化粧もしておらず、髪だってぼさぼさで、けして色気があるとはいえない様な布地のパジャマを身につけて。
あまりに特異な存在だったから、どこか自分の中でカリスマビジュアル化していたのかもしれない。
よくよく考えれば、誰もに共通する、人間の朝の顔だったってのに。


そんな、僕にとっては“朝の顔”でしか無かった彼女が
太陽が爽やかに街を照らす時、ちゃんと昼の顔をしているのに驚いた。
もしかすると、すこし寂しかったのかもしれない。
薄くは在るけれど化粧はちゃんとしているし、服だってちゃんとアイロンをかけているんだろう、
皺一つないスーツ姿だ。
我がままで理不尽な彼女は、大人の顔をしていて、
きっと一般には、確かに魅力的な顔なのだろうけれど、僕はそんな彼女をみて気付いてしまったのだ。
ぼやぼやした、けして魅力的とは言い難い彼女の朝の顔に、僕はどれだけ心動かされていたのだろうと。

昼の彼女は、僕を見つけなかった。
きっと、昼の彼女の眼は僕を映さないように出来ているんだろう、と思った。
それ程、彼女は人間としてきちんとしていて、
朝、新聞配達のアルバイトをしている以外に何の価値も無い学生の僕なんかとは、とてもじゃないが世界が違う気がした。
今の彼女を見ると、左手の指輪にも理解が出来た。
違和感なんて生まれるはずがなくて、プラチナの輝きに負けないくらい、彼女も輝いてる、なんて。
歯の浮くような言葉が出てしまうことに恥ずかしくなった。
明日の朝、僕はどんな顔をして彼女に会うんだろうか。
「昨日、お昼に見かけましたよ」なんて、
とてもじゃないけれど、気軽には言えない。
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緑のオクスリ

2011-04-29 | 今日も元気にいってらっしゃい



あたしは偉そうに笑ってた。偉そう?…偉そう。うん、偉そうだったのかもしれない。
薬指を飾るプラチナリングに唇を寄せて笑った。
「これはね、精神安定剤」
「精神、安定剤?」
彼が顔をしかめるのも当然よね。そんな薬、きっと誰にも効かないのだから。
竹内緑以外には。
「そ、あたしという人間が、人並みに恋愛を出来てるってことを第三者や、二者、なにより、あたし自身に示すため」
あたしは彼の眉間の皺の数を数えるのに夢中。
「そ、れは……」
あたしは、嘘を言ったつもりもないし、真実を言ったつもりも無い。
本当は、嘘なのか本当なのか、あたしにも判らなくなっているということだけ。
あたしは恋愛から逃げたのか、恋愛を捨てたのか。
目の前にいる、冴えない新聞配達の青年を、毎朝待ってしまうのは
恋心からくるものなのか、違うのか。
ただ――――



「恋愛ってことを中心におくと、あたしの毎日には幸せはないから」
「だからってそれに向けて努力する気もないし、そんなに若くもないし」
「ただ、安心させたいの。自分を。自分の、心を」
そんなんで、ほんとうにいいんですか。
と言った彼の言葉は、全部ローマ字に変換して、あたしは聞こえないふりをした。




“sonnande,hontouniiindesuka.”





じりりりりりりりりりりり!
今日だって、けたたましく時計は鳴り響く。
時刻は朝7時。8時に部屋を出るには丁度良い起床時間。
歯を磨いて、顔を洗って、御飯を食べて、勤務服に着替える。
いつもと同じ時間、いつもと同じ行動。いつもと同じ平穏。
恋愛なんて観点を持ち込まなけりゃ、そう、あたしはこんなに幸せ。
“sonnande,hontouniiindesuka.”
朝、最後の仕事は食べ終わった食器を洗うこと。
その頃テレビはいつもの星座占結果いを教えてる。
『今日の一位は――――』
“sonnande,hontouniiindesuka.”
耳に残る雑音が邪魔をする。
煩い、煩いなあ。もう。
“sonnande,hontouniiindesuka.”
『今日も元気にいってらっしゃい』
“sonnande,hontouniiindesuka.”
あいつのせいで、聞き逃した。



あいつのせいで、聞き逃した。
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彼女の正常な愛情

2011-04-29 | 今日も元気にいってらっしゃい




女の名前は、竹内緑という。
日本の何処か田舎からやってきて、今、このアパートに住んでいる。
どうやら小さい会社に勤め始めて2年らしい。
このアパートにやってきたのは、もう6年も前で、2年前は学生だったのだろうと思われる。
緑の朝は早い。朝8時には部屋を出ないといけないらしい。
そのため彼女は、毎朝目覚まし時計をかけて眠る。
だからといって毎朝それで起きられるわけではない。
自分で目覚まし時計をとめて二度寝することもあれば、目覚ましがなる前に起きることもある。
一度、早起きの大家に起こされたこともあった。
朝のたった一時間をとっても、顔を洗い、歯を磨き、朝食を食べ、勤務服に着替える、
同じ行動を繰り返すはずの朝の一時間でも、やはり日々何かが違って、同じようにはいかない。
それが日常で、人間として変えられはしない現実なのだ。

けれど、緑には毎朝同じ習慣があった。
服装や肌の調子は違えども、だ。
同じ場所で、同じ体形。そして、同じ人間と話をする。
2週間ほど、前から。
男の名前を私は知らない。
男は緑の元に毎朝、新聞を届ける仕事をしているものだ。
朝といってもそれはまだ暗く、肌寒い。
緑は何故だか、その男の到着をいつだって部屋の外で蹲って待っていた。
そしていつも、新聞を受け取っては返すのだ。
「燃えるゴミよ」
これが緑の決め台詞である。

「……資源ゴミです」
緑の体の中には、唯一不確かなものがあった。
「はーいはい。でも、燃えるゴミだから」
「……」
それは左手薬指。眩しいくらい光る、プラチナのリング。
「綺麗ですね、それ」
男は唐突にそう尋ねた。この時の男の表情を表す言葉を調べる術を、残念ながら私は持たない。
「イイデショ」
緑は左手を空に掲げて見せた。が、この朝はまだ暗い。リングが反射した光は、せいぜいアパートに設置された蛍光灯のみだった。
「贈り物ですか?」
「そ。神様からの、ね」
“カミサマ”とえらく大層な名を緑は出して、柔く微笑んだ。2人がこんな話をするのは初めてだ。
「マイダーリンイズゴッド」
蹲った体形から緑は男を見上げて言う。挑戦的に笑った。
男の名前を私は知らないが、男が緑のこの顔を好きなことはすぐに判った。

新聞配達屋という
職業の男がやってくるのは3時。
緑は朝8時にはこの部屋を出なければいけない。
夜も明けないうちから男を待つ緑は、新聞をつき返したあと、再び軽い眠りにつくのだ。
目覚ましがけたたましく鳴るまで。
歯を磨き、顔を洗い、朝食を食べ、勤務服に着替える。
いつもと同じ、けれどけして同じではない。
食べ終わった朝食のプレートを洗い終えて、コートに手をかける頃、テレビからはおなじみの声が聴こえる。
『今日の一位は蠍座―――』
今日は昨日と同じ訳にはいかない。
『今日も元気にいってらっしゃい』
プツン、とテレビの電源が切れる音がした。
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新聞配達屋の恋

2011-04-29 | 今日も元気にいってらっしゃい



早朝3時、新聞屋の2階で僕は目覚める。
まだ街は暗い。けれどそれが僕たちの朝。
朝は空気が白く染まる。街灯の明かりだけが僕たちを導いて、静かに頷く。
原付バイクの鳴らす音は、いつだってしんとした住宅街に響くけれど、いつだって住人達の目覚ましにはならない。
眠るものは眠り続けるし、起きているものは、起き続ける。
彼女、は後者の人間だった。

極小さめ、且つ古いアパートやマンションは、各部屋の扉ごとに郵便受けがついているから面倒くさい。
少なめでも、ちゃんと存在する階段を上って、ひとつひとつ郵便受けに投函していく。
住人達を起こさないように、気を配って歩きながら。
でも、彼女はそんな気遣いなど知らずに、いつだって起きている。
体の中の体温を逃がさないように、体を縮めて、蹲って、部屋の前で。
僕は彼女に何も言わずに、新聞を差し出す。
新聞配達やに朝の挨拶をする義務なんて無い。
彼女は一度それを受け取って、ぼくに返す。
「燃えるゴミよ」
小さく蹲った体形とは裏腹に、顔は挑戦的に笑っている。
まだ街は暗い。けれどそれが僕たちの朝。

「…いい加減にしてください。新聞、いらないなら取らなきゃ良いじゃないですか」
「購入した新聞をどうしようとあたしの勝手でしょ。捨ててきて、ってお願いしてるだけよ」
このアパートが築何年であるか、残念ながら僕にそんな目利きの力はないけれど、相当古いことだけは判る。そして小さい。
総戸数は6戸。一階は昔何かに使われていたようだが、今は機能していない。
6戸全てが2階に位置しており、部屋同士の距離がとても短い。
一部屋6畳あるのかも疑わしいような距離だ。きっと貧乏学生やフリーターなどの住処なのだろう。
「…そもそも、新聞は燃えるゴミじゃなくて資源ゴミなんですけど」
「燃えるゴミよ」
きっと彼女も、学生かアルバイターの線が濃厚で。
「…」
「燃えるゴミだわ」
でも、意外なのは、彼女の左手に婚約指輪が光っていたことだ。

“あっちの方”がおかしい彼女のせいで、僕はいつも新聞を一つ持ち帰ることになる。
元々、僕は新聞なんか読まない人間なんだ。
新聞配達も長期休みを利用してやっているアルバイトであるのだから。
でも、彼女と出会ってからは毎朝読むことになった。
テレビ欄と4コマ漫画以外に目を通したのは、彼女に出会ったおかげだ。
一面記事にざっと目を通して、2面へ移る。
(ぼくはここに掲載されてる読者からの川柳コーナーが地味に好きだったりする。)
今のところ僕に関係は無い経済欄はとばして、スポーツ、地方、最後にテレビ欄へ帰る。
僕は、ふと彼女を思う。
あんな古いアパートに住んでいるということは、お金が無いはずなのに、新聞はきちんと購入している。
でも、彼女はそれに目を通さない、それどころか「燃えるゴミ」と言い放つ。
どうして毎朝僕を待っているのだろうか。寒空の朝に。
そして、薬指を飾る指輪。
僕にはどうしてもそれが窮屈に見えて仕方ないのだ。
『今日の一位は魚座――――』
テレビから僕のものとは違う星座がコールされて、僕はゆっくりとインスタントコーヒーを口にした。
ようやく、街に朝がやってきた。
『今日も元気にいってらっしゃい』
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序章

2011-04-29 | 今日も元気にいってらっしゃい





あまりにも普通に、夢をみたので驚いた。
あまりにも普通に、夢の中で二人は手を繋いで祝福されていたのだ。




じりりりりり・・・・
時計が鳴る。想像以上に目は、頭は冴えていた。
だってだって、自分にまだ、そんな気持ちが残っていたなんて。
もうずっと前に、捨てて歩いてきたものだと思っていたから。
夢の中の笑顔が、現実のあたしを惑わせる。
それでも
ぶんぶんと頭を振れば、そんなものは簡単にとんでいくのだ。
この世で一番傷ついた(と思っている)女は
この世で一番強くなっていたのだから。
さあ、8時には部屋を出なくてはならない。
女の朝の準備は嵐と同義、
どこかの誰かの手のぬくもり等、思い出してる時間は無いのだ。
さあ、歯を磨かなくては。
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さあ、喪服の準備をしよう

2011-04-03 | 告知・報告




               生も死も帰結点で、わたしたちは己の肉体を握り締めながら

                    その狭間で彷徨っているに過ぎない














‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
銀座peppers gallery にて、インスタレーション展示します。
2011 4/4(mon)~4/9(sat)
AM11:00~PM7:00(sat~PM4:00)
event HP

gallery HP

期間中、日中は在廊予定ですので、是非遊びに来て下さい。
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『わたしは誰のことも愛してなどいない』

2011-03-19 | 告知・報告


http://nori-lab.com/sha/
2011年3月7日-12日



雅巣画廊(上海・莫干山路50号)にて
http://www.ycgallery.com/






“見せない写真展”をやってきました。





























                                  (インスタレーション 写真3点)

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