『じょしゅう、じょしゅうと草木もなびく、戦意高揚の「麦と兵隊」………戦線まで追いかけた芥川賞』
ここはお国を何百里……日露戦争のトップヒットとすれば、日中戦争のビッグヒットは「麦と兵隊」……徐州 じょしゅうと草木もなびく。だがこちらには原作があり、苦難の徐州作戦に参戦していた兵隊(作家-火野葦平)を追いかけ回して、前線で 授賞式をやったり次作を依頼したり(麦と兵隊)、当然、軍部もプロバガンダに全面利用。文藝春秋と帝国陸軍はがっちり腕をくみ火野葦平はもみくちゃにされる。もちろん本人も時の流れに乗り、土と兵隊、花と兵隊など兵隊3部作ほか多数の戦記作品(戦意高揚)をこの世に残しました。芥川、直木賞の季節が今年も………