感想です。
まず、映画全体を見て浮かぶ疑問がIT("それ")とは一体なんだったのか？ということです。
調べてみたら、"それ"がエイズの象徴であるという考察が結構出てきました。
まずエイズの感染経路はほとんどが性的交渉で、潜伏期間が数年～十年と長いです。
そして感染すると確実に死に至ります。(治療をしなければ)
ITも性的交渉で感染し、ゆっくり、だが確実に感染した人間を死に至らしめます。
また、ティーンエージャーが親に相談せずにお互いにITを移しあって事態が悪化していく様子がまさに若者達のエイズ蔓延に似ているということでエイズの暗喩ではないかと言われてるようです。
うーん、確かにエイズの暗喩と言われればそうなのかなぁ…という気はしますが、
私は類似点より相違点の方が気になるので、ITがエイズだとは思いたくないですね。
性的交渉でうつる、ゆっくり襲い掛かってくる点は似てますが、感染させると自分の元にITはやってこない点・感染させた人が死ぬと自分に返ってくる点は全然違うわけで。
エイズにかかった人が他人に感染させたところで自分のエイズが治ったり、感染させた人が死ぬと治ったエイズがまたぶり返してくるということでもないですし。
「エイズをうつせば自分は助かる」ということがティーンエージャー間の迷信で、この作品はそのティーンエージャー視点で描かれていると言われたらどうしようもないですけど、じゃあグレッグが死んだ時にとっくにジェイは死んでるのか？ということになるので、やっぱり矛盾が生じますよね。
個人的には、この作品のITの正体については別に考案者は考えてないと思うんですよ
何も考えてないと思います。
なぜなら、どこから来て、何のために、なぜ人の姿をしているのか？正体の掴めないよくわからない存在こそ一番怖いからです。
また、そういうものこそ人が知りたくなるからです。
私はイットフォローズの監督でもなんでもないので、本当のところは知りませんが、人が不安になりつつも気になって仕方がない作品を作ろうと思ったらこういう映画になるのかなと思います。
【個人的に気になった部分】
1.美人は得
この映画の終わり、ポールは最終的にジェイと一緒にITに追われる道を選びます。
ポールが助けてくれたのも、グレッグ(役に立ちませんでしたが)にうつせたのも全部ジェイが美人だからです。
たとえ、他の男とヤってようが、精神が不安定そうであろうが美人だから周りは手助けしてくれます。
不細工だったら一人でITと対峙してサクッと死にますよね絶対。(まぁ、ITがうつる可能性も低いけど…)
そういえば、美人とブスでは生涯に得られる収入が1000万くらい違うらしいです。
もちろん美人が1000万多く。
そして、就活の面接でも美人とブスなら確実に美人が選ばれるらしいです。
顔がいいと命も助かるし、就職もできるし、生涯裕福に暮らせる、なんともうらやましい話
2.グレッグについて
ジェイにITをうつされたグレッグでしたが、彼は誰かにうつさなかったのか？というのが気になりました。
意味ありげに学校で女の子をはべらせているシーンが無音で流れましたが、結局誰にもうつしてなかったですよね。
それか誰かにうつしたけど全員死んでITが返ってきたのか…？と思いましたが、グレッグの余裕しゃくしゃくな様子から誰も死んでなさそうです。
イケメンで遊び人感を出しているのにそこまでセ
クスはできてないんですね('ω')だからこそ、ヤらせてくれたジェイのことをちょくちょく訪ねていたのかも…？
3.ポールが見ていた娼婦
最後、ジェイと行為におよんだ後、ポールは車内から外にいる娼婦達をじいっと見つめていました。
結局、その娼婦にうつしたのかどうかは不明ですが、私はうつした先が死ぬと自分に返ってくるITの性質上、ジェイとポールのように一緒にいてサポートしあうのが一番助かりそうな気がします。
それか、ヒューがしたみたいに、本人にうつしてから事実をつたえて、できるだけうつした先が死なないように自衛してもらう。
そして、それを繰り返してできるだけ駒を増やす。
でも、それをすると警察沙汰になるので、留置場に入れられた隙にITにやられる場合もありますよね
やっぱり、うつした先をサポートして死なないように見張りながら、自分はITに狙われない位置にいるのがまだマシかな…
ジェイはうまいことそういう位置に収まったので良かったですね。
【イットフォローズ まとめ】
引きこもりの童貞・処女大勝利！！！
