人間賛歌・もっちゃん4649

親に心配をかけまいと       (追憶の日々)


Kさんは成績もトップで人望も厚く 学級委員も1年からしていたし

部活も熱心で どこから見ても優秀な中学生でした


2年の2学期に部活のキャプテンになった頃から 何か揉め事が生じたらしく

上靴のいたずらを度々受けるようになりました


初めは上靴を隠されていることが多く 職員室にスリッパを借りに来ていたのですが

どんどん日を追うに連れて陰湿さがエスカレートしていきました


初めのうちは ゴミ箱や植え込みの中に放りこまれていたりして

簡単に探し出せたのですが 上靴を切り裂かれたり 油性マジックのピンクで

エロい卑猥な落書きをされたり 目に余る卑劣な状態に陥っていきました


新しい上靴にしても すぐにその日の翌朝には いたずらが続くのでした

自衛手段で持ち帰ると言う方法しか ないようになっていきます


何回も上靴代を親からもらえないし 心配かけたくないので

「親には言わないで!」と 担任に言ってるようでした


なんとも不憫で 言葉をかけてやりたいのですが またそれが

陰湿さを増したものへと形を現すので どうしてあげようもありません


学年通信「プチモナミ」で 上履きを隠したり 陰湿ないじめをして

友を困らせている実態を取り上げました


親に心配をかけまいとして 一人で耐え我慢している友のことに

あなたは気づいていますか~?という内容でした


真新しい上靴に落書きをされ 切り裂かれて 目を覆うばかりの

惨いいたずらを見て グサッと胸をえぐられる思いを私は感じました


Kさんがどんな悪いことをしたというのでしょう~?


はっきりと伝えなかったら 相手には伝わりませんよ

無言電話や卑劣な行いは 姿を相手に見せない分 卑怯な恥ずべき行為です


直ちに止めなさい!!


何の解決にもつながらないし あなたの運命を狂わせる愚かな行為です


親が知ったら どれだけ悲しまれることか~!


Kさんは

「何が悲しいといって、上靴がなくなったのを一緒に探してくれる友が

いないことが一番辛いです。」と

先生に話してくれました


この言葉を親に伝えていいのですか~?


親が聞いたら身をよじってお嘆きになることでしょう


それほどまでにKさんを追い込んでいるのですよ


長男が4年の時に 学校のプールの側溝で足の裏を切ったそうです

包帯を巻いた足を見たときに 

母親である私は「どうしたん?」と息子に尋ねました


そして 祖母に学校からの連絡があったかどうかを確かめました


素足で歩くプールサイドの側溝が 怪我の原因なら 担任は知っていたはず
一言説明とかお詫びの電話があってしかるべき!!


何もないという返事でした


血気盛んな私は 許せんと思い 電話をかけようとしたのです!


すると長男が

「お母さん、保健室までM君が肩を貸してくれたから、ボクはうれしかったし、

それでええねん~」と笑顔で言うのです


子どもの得心している笑顔を見て す~っと心が晴れました


「友が支えてくれたからそれでええねん~」


友の力の大きさを知ったのでした


そんな支えあう友に育って欲しいと願っています

と訴えました


それ以来 ぴたりと上靴のいたずらはなくなりました


Kさんが卒業して 大学生になった春に贈り物が届きました

見るとKさんからで 中に手紙が入っていました


明日に続く



ツルリンドウの実です







PS

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