ある宇和島市議会議員のトレーニング

阪神大震災支援で動きの悪い体に気づいてトレーニングを始め、いつのまにかトライアスリートになってしまった私。

【ホトトギス】難波先生より

2016-06-06 15:03:23 | 難波紘二先生
【ホトトギス】
 今年は5/31(火)に、バルコニーでホトトギスの初音を聴いた。ウグイスもまだ鳴いており、その高音に比べて「キョッキョ キョッキョ」という低音には魅力がある。あれは「特許許可局」と鳴いているのだと子供の頃に聞いたが、その気になって聴くとそうとも聞こえる。 「時鳥厠半ばに出かねたり」(夏目漱石)
明治39年、総理大臣西園寺公望が当時の文人たちを招待した際に、漱石はこの句を添えて出席を断った。東京帝大が「文学博士号」を贈るというのを断った人だから、さもありなんと思う。

 「あの声で蜥蜴食らうか時鳥」
 この俳句も、諧謔にあふれているので、私はてっきり漱石作と思っていたが、今回ネットで調べると江戸時代の俳人榎本其角の作だという。但し私は「あの声でトカゲ喰うかやホトトギス」と改作して記憶していた。「人は見かけによらない」という意味の格言として使われている。

 頭が俗っぽくなってしまって、
 「ホトトギス鳴きつる方を眺むれば ただ有明の月ぞ残れる」(後徳大寺実定「百人一首」)
というような和歌はすぐには出て来ない。もっともこの歌は、年寄りが朝早く目覚めてホトトギスの声を聞いたのでその方向を眺めたら、空に「有明の月」が残っていたという他愛もない歌だと思うが…。

 バルコニーから眺めると、この間まで花にアシナガバチが吸蜜に来ていたウチワカエデがすっかり赤い実になっていて、竹トンボの羽みたいな双生の実が美事である。(写真1)

(写真1:ウチワカエデの実)
 これが散る時に、ヘリコプターの羽のようにくるくる舞いながら風に乗って飛んで行くのを観察していたら、もっと早く日本でヘリコプターの原理が発見されていただろうに、と思う。それとも遊具の「竹トンボ」は、この実を見て発明されたのだろうか?

 ともかく、ホトトギスが鳴いたので、これで「卯の花が咲き」、「蛍飛びかい」してくれると「夏が来た」ということになる。「早乙女が早苗植え渡す」という光景はとっくに消滅している。機械による田植えで、田圃にはとっくに稲が育っている。
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