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ギリシア人とシルフィウム

2004年09月15日 | グルメ
 古代ギリシア人にとっての最高の贅沢は、シルフィウムを肉やサラダにふりかける料理を食べることだった。シルフィウムは北アフリカのキュレナイカ地方にしか育たないスパイスで万能薬として地中海諸国、特にギリシアで珍重された。シルフィウムはセリ科フェルラ属の植物の汁から作る樹脂を固めたものであったらしい。推測で書いたのも、現在では絶滅してしまったからである。紀元1世紀に姿を消したシルフィウムはギリシア人の持ち込んだ家畜によって食べ尽くされたと伝えられる。
 シルフィウムは砂漠に育つ植物であった。セリ科植物といえば、にんじん、セロリ、パセリ、ミツバ、アシタバなど個性的な香味を有する野菜が多い。フェルラ属はそのなかでも砂漠で生育するものである。聖書にも登場し現在でもパレスティナ地方からインドに十数種類存在している。インドを中心に生育するアサフォティダというフェルラ属植物がかつてのシルフィウムに近いものといわれている。
 アサフォティダは砂漠に育つ多年生草木で、「神の食べ物」と呼ばれ手入る。茎からしみ出る樹脂を固めてスパイスとする。アサフォティダの精油は硫黄化合物を含んでおり、たまごの臭いがする。もっと言ってしまうと、悪臭で「ウンチ」の匂いがしてしまう。しかし、一度慣れてしまうとはまってしまう。マンゴーやミントなどを乾燥し、粉末にしたものと混ぜたチャートマサラはインドにおいて最もポピュラーなスパイスである。サラダに使ったり、きゅうりにそのままかけたり、日本人がスイカに塩をかけるように、マンゴーにかけたりして使っている。
 ブラックソルトもアサフォティダの風味をつけたものである。チャートマサラやブラックソルトはいろいろな用途で使われるが、ベジタリアンの多いヒンドゥー教の上級カーストに属する人たちにとって欠かせないスパイスである。特に豆料理には必ず使うといってよい。豆はアミノ酸の宝庫であるが、人間には消化吸収できない多糖類が大量に含まれていて、腸内細菌の繁殖を助けている。そうすると腸内でガスが大量に発生してしまう。豆のたんぱく質は硫黄分をあまり含まないのでアサフォティダと一緒に食べると、硫黄分がガスの発生を押さえてくれる。硫黄は腸内で別の細菌によって還元され硫化水素になり、その硫化水素がガスを発生させる細菌の働きを押さえるらしい。またアサフォティダは体内の余分な脂肪を取り除く効果もあるらしい。
 このチャートマサラに代表されるアサフォティダは、インドでは人気のあるスパイスである。薬としても重要なスパイスで中国の漢方薬としても似たものが使われており、正倉院にも伝えられたと考えられている。ヨーロッパにはアレクサンダー大王がBC4世紀にインドから持ち帰ったといわれているが、その後ヨーロッパの食卓から姿を消してしまった。高貴なスパイス、シルフィウムは絶滅してしまったがアサフォティダを代用品として現在でも大切にされているのである。
キーワード
ギリシア人 ヨーロッパ アレクサンダー大王 ヒンドゥー教 パレスティナ 古代ギリシア人 北アフリカ ベジタリアン
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コメント

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はじめまして。 (ムラポン)
2007-04-20 07:10:26
はじめまして。
突然のコメント失礼します。
中年といわれる年代に差し掛かり、最近めっきり性欲がなくなってしまいました。
そこで、性に関することを色々と調べ始め、同じような悩みをもつ方達と情報交換を出来ればと思い、ブログを始めました。
よろしければぜひ見に来てください。
沢山の仲間と出会って、これからの人生を楽しく生きていけたらと思っています。

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