日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

早春の出雲を行く - 大社駅

2017-03-19 14:15:54 | 中国
駅前から大社の鳥居へ続く道には、参拝客の車が長い列をなしています。その車列とは逆方向にしばらく歩くと現れるのが旧大社駅です。
一畑電車の駅から歩いて10分ほどといったところでしょうか。もちろん歩けない距離ではないものの、ここから大社までということになるとそれなりの距離です。実際、大社線ありし頃から参拝客の利用は皆無に近かったらしく、だからこそ路線が廃止に追い込まれたともいえます。そのような来歴から、訪れる人もなくひっそり佇む光景を想像していたところが、見事に足をすくわれました。
連休で人出が増え、参拝ついでに立ち寄る見物客が多かったのは仕方ないとしても、不運だったのは催し物に重なってしまったことです。駅前に折りたたみの椅子、テーブルが並んでいた時点で嫌な予感がしていたところ、やがてTVカメラが現れ、程なくして百人にはなろうかという集団が列をなして駅の跡地に押し寄せました。よくよく見ればホームには「旧大社線ウォーク」の横断幕があります。先ほど出雲市の駅前で見かけたウォーキングの参加者たちは、大社線の跡をたどってこの駅を目指していたわけですorz
そのようなわけで、駅前も駅舎もホームも人が溢れ、落ち着かないのはもちろんのこと、写真を撮るにも難儀しました。ようやく空いてきたかと思ったのも束の間、一時間経ったところで第二陣が押し寄せ元の木阿弥に。連休中に訪ねたのがそもそもの間違いとはいえ、せめてこの催し物さえなければというのが本音ではあります。
もっとも、嘆くようなことではなく、むしろ歓迎すべきことともいえます。かつての駅が当時のままの姿で残り、今なお人々の集まる場所として生かされている何よりの証拠だからです。粛々と見学して12時過ぎには出るつもりが、混雑に巻き込まれて滞在時間が延びたことで、逆光気味だった駅舎が順光になるという怪我の功名もありました。重要文化財の駅舎を始めとして、その脇に七つも並んだ石造りの団体用改札、本州を最後に走ったD51という由緒正しき774号機など見所には事欠かず、早々に立ち去るには惜しい駅です。訪ねるには今日しかないといえるほどの好天にも恵まれ、混雑に辟易しつつも余すことなく見学できた以上、これでよかったということにしておきましょう。
幸いにして第三陣が押し寄せることはなく、参加者はいつしか去って撤収が始まりました。最初からこうであってくれればという仮想はさておき、祭りの後の静けさにもうしばらく浸ってから切り上げます。
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