日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

この季節の楽しみ 2017番外編

2017-03-01 22:34:55 | 野球
昨年の選抜高校野球では古豪高松商が決勝進出を果たし、伝統校・無名校を依怙贔屓するこのblogに恰好の話題を提供してくれましたが、今春の大会にもおなじみのチームが出場します。古式ゆかしき校名として絶賛してきた岩手の不来方です。
美しい響きの校名といえば何といっても京都と奈良ですが、東北で勿来工に並ぶ双璧と思うのがここです。このチームの特筆すべき点として、しばしば上位に進出している点が挙げられます。選手権に限って見ても、昨年は16強、5年前は4強、8年前にも8強入りを果たしており、敗れた相手はいずれも盛岡大附でした。今回は秋季県大会の決勝で同じく盛岡大附と相見え、またしても敗れはしたものの東北大会に進出し、八戸学院光星に善戦したことが評価されての選出です。
もっとも、四年前の遠軽に比べ、今回の選出には唐突さを感じました。上記の通り時折上位に進出するチームとはいえ、過去何度も決勝を戦ってきた遠軽に比べると、強豪という印象が希薄だったからです。盛岡大附が最終的に東北大会の決勝まで勝ち上がったという結果論に加え、そのチームにわずか10人で立ち向かったことが注目されたのかもしれません。運不運と話題性に左右される選抜らしい結果ではあります。
その一方で、これ以上の戦績を残しながら選に漏れるチームが出てくるのも選抜の宿命です。今季でいうなら何といっても生光学園でしょう。秋季県大会優勝という戦績は不来方以上でありながら、四国大会では初戦で済美にあっさり敗れ、徳島の私立校として初の甲子園出場をまたしても逃しました。何ともやるせない、しかしある意味同校らしいのは、12校による大会でシードされたため、1勝すればその時点で4強入りしていたことです。しかも、そこに勝ち上がってきた明徳義塾が結果的に四国大会を制したため、1勝でもしていれば21世紀枠どころか一般選考で出場できた可能性が少なからずあることになります。しかるにその1勝を挙げられなかったことで21世紀枠の推薦校に回り、県大会で明徳義塾を破った中村が選ばれるという結果です。県大会優勝、四国大会初戦敗退という表面上の結果は同じにもかかわらず、見事なまでに明暗が分かれたわけで、生光学園にとってはあまりに残酷な結末でした。
そのような悲劇はありながらも、不来方が初の甲子園出場を果たしたのはこのblogにとって大きな話題です。開幕は春分の三連休の中日、その時期には西日本を旅する予定もあり、試合の日程が運よく重なってくれれば、甲子園へ馳せ参ずるにもやぶさかではなくなってきます。組み合わせ抽選会は来週金曜の予定です。
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