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民法の121年ぶりの大改正

セルポート「永田町より一筆啓上」掲載記事より

「民法の121年ぶりの大改正」

 5月26日の参議院本会議で、民法一部改正法案が賛成多数で可決されて成立し、6月2日に「民法の一部を改正する法律(平成29年法律第44号)」が公布されました。

 皆様良くご存じの通り、ペリーの黒船が来航したことにより、嘉永7(1854)年に日米和親条約を調印して我が国は開国し、安政5(1858)年に在留外国人の治外法権や一方的関税権等を認める日米修好通商条約を調印しました。その後、英仏蘭露と同様の条約を結ぶのですが、明治維新後、我が国は不平等条約を是正するために法治国家の構築を目指しました。明治22(1889)年に大日本帝國憲法を発布し、明治29(1896)年に民法を公布し、日清戦争、日露戦争に勝利した後の明治44(1911)年に日米通商航海条約を調印することによって、約半世紀ぶりに不平等条約が是正され、我が国は名実ともに独立国となって列強と対等な国際関係に入ったのです。

 航空機もインターネットもない19世紀末の明治29(1896)年に民法は制定されました。それ以来、民法の債権部分の抜本的改正はなされておりませんでしたので、時代の変化に合わせたわかり易い改正を目指し、平成21(2009)年に法務省の法制審議会で民法の債権部分についての検討を開始し、5年にわたり広く関係者と意見調整を行って法案をとりまとめ、平成27(2015)年3月に国会に提出しました。昨年秋の臨時国会になって審議が始まり、この度成立したものです。

 民法の債権部分は基本的に契約についての規定ですので、国民の皆様全てに関係致します。今回の民法の債権部分の全面改正のポイントは、時効、債務保証、法定利率、約款です。バラバラになっていた時効については統一し、債務保証については安易な保証を防止するものにし、法定利率は5%から3%に引き下げ、約款については根拠規定を民法に設けたものです。

 この改正法は政令で定める3年以内の日から施行されますが、国民の皆様にご理解を深めて頂けるよう、関係団体等とご相談しながら、わかり易い広報に努めて参ります。

 これからも、改正して良かったと評価されますよう、民法の他の部分についても、精力的に検討を進めて参ります。

 

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