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建築士法の一部改正

 家やビルを建てる際には一級建築士等の方々が建物の構造や強度を考えて設計することは、皆様ご存じの通りです。ところが、建物を建築する時に、私たちが建築 士の方々と契約を結んで設計を完成させ、その後、工務店とその設計に基づいた建物の建設契約を結ぶ、というように別々の契約を結ぶことは一般的ではありま せん。お知り合いの工務店に話をして、「このような建物を建てたい。」「わかりました。ではこのような感じで如何ですか?」「良いですね。」「それでは、 建築費はいくらぐらいになります。」というような形で契約を結ぶことがほとんどではないでしょうか?

 そ うすると、新しい建物が完成した後になって、何か不具合が発生した場合に、それは建築士の設計が原因であるのか、工務店の施工が問題であるのか、責任関係 がはっきりとしないことになりかねません。そのようなトラブルを未然に防止すること等を目的として、書面による契約締結の義務化等を盛り込んだ建築士法の 改正を行いました。

 具体的には、平成25(2013)年11月に日本建築士会連合会、日本建築士事務所協会連合会、日本建築家協会の建築設計三団体がまとめられた共同提案を自民党の建築設計士議員連盟が受け、同議連に山本有二先生を座長、私を事務局長とする勉強会を設けて、関係者ヒアリング等の検討を重ねて3月に法改正案の骨子をまとめました。その後、私が衆議院法制局と法文を詰める作業を行い、4月に自民党内で合意を得た後、公明党との合意も得て、与党案を成立させました。連休前から、野党各党に説明に行ったのですが、民主党、日本維新の会、みんなの党、結いの党、日本共産党、生活の党、社会民主党、新党改革と8党あるものですから、各党の政策責任者会合に伺って法案の内容をご説明して、質問に答える毎日が続きました。全ての党から合意を取り付けることができたのは、もう6月に入ってからで、第186回国会の6月22日の会期末をにらんでの国会審議入りとなりました。

 6月11日に梶山弘志衆議院国土交通委員長提案の形で衆議院国土交通委員会に提出して了承され、13日の金曜日に衆議院本会議で可決されて参議院に送付しました。会期末の22日は日曜日ですので、実質的な会期末は20日の金曜日となります。参議院国土交通委員会での可決は19日、参議院本会議での可決は20日の19時 過ぎと、本当に会期末ぎりぎりでの可決、成立となりました。多くの関係議員にご説明をして下さった三栖邦博日事連会長、三井所清典建築士会連合会会長、芦 原太郎建築家協会会長をはじめとする関係者の皆様もホッとされたことと思います。「時間切れになって今国会で成立させることは難しいかな」と半ばあきらめ かけた時期もありましたので、私も胸をなでおろしました。佐藤勉委員長以下の自民党国会対策委員会の先生方と一緒に、野党関係者に粘り強く頑張って働きか けた賜物であると思いました。

 このような思いの詰まった「建築士法の一部を改正する法律(平成26年法律第92号)」は6月27日に公布されました。ご関心を持って下さる方は、どうかこの法律をご覧になってください。これが、第186回国会で私が手掛けて成立させた2本目の議員立法です。

 

(2014年3月27日 建築設計議員連盟 第4回設計監理等勉強会) 

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自然環境保全への民間資金活用法の制定

 第186回通常国会で、私は3本の議員立法を手がけました。そのうちの第一号として成立させたのが、自然環境保全への入域料徴収を可能とする議員立法です。

 私は当選一期目に愛知和男先生と共に、環境と観光の両立に加えて、地域活性化、環境教育を目指す「エコツーリズム推進法(平成19年法律第105号)」を成立させました。この法律は、重要な自然観光資源を保全するために立ち入り等の行為を制限することを可能にするもので、これまでに埼玉県飯能市、沖縄県渡嘉敷村及び座間味村、群馬県みなかみ町、三重県鳥羽市の4地域でエコツーリズム全体構想が作成され、徐々にエコツーリズムが定着してきています。

 し かしながら、近年、様々な形態で自然環境保全のために入域料を徴収する事例が各地域で出てきて、観光に訪れた人とのトラブルが起こるようになってきていま した。エコツーリズム推進法の立法過程では、立ち入り制限等と併せて、自然環境を保全するために入域料(遊園地の入園料にあたるもの)を徴収することも想 定して法律を作成したのですが、入域料については明文で規定していませんでした。そのため、「入域料の徴収を可能とし、自然環境の保全のために必要な経費 の一部にあてることを正面からとらえた法律を作成することが望ましい」と、衆議院の環境委員会理事会で話題になり、私が具体的な立法作業を担当することに なりました。

 都 道府県や市町村が自然環境保全事業を実施する地域自然資産区域を定めて、その地域への入域料や寄附金を用いて自然環境の保全と持続可能な利用の推進を図る ことを可能にする枠組みを定めた法案を作成し、衆議院伊藤信太郎環境委員長の提案という形で法案を提出し、「地域自然資産区域における自然環境の保全及び 持続可能な利用の推進に関する法律(平成26年法律第85号)」を会期末の6月18日に全会一致で成立させ、本日公布しました。

 この法律とエコツーリズム推進法が一体となって、自然環境の保全に反する行為を制限し、民間資金を活用することによって、環境保全が一層進んでいくことを心より期待しています。

 

(添付写真)

 富士山における協力金の試験徴収の様子(2013年8月) 写真提供:環境省

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