日本共産党 岡山県議会議員 森脇ひさき

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9月議会(4)小規模火力発電所と地球温暖化防止対策

2016-09-15 | 県議会での活動
 来年度、水島コンビナート内に、2基の小規模火力発電所が稼働します。1基はいま問題の石炭が燃料なのに、環境影響評価もおこなわれませんでした。大気汚染という点でも、地球温暖化という点でも、大きな問題ではないでしょうか。

 建設される火力発電所の1基はJX日鉱日石エネルギーが建設、出力は11万キロワット、燃料は石油精製過程で発生する副産物である石油コークスで、生み出した電力は工場内で消費するとともに、余剰分は新電力として他の企業へ売電。別の1基は三菱商事と関西電力(中国電力ではありません)が三菱化学の敷地に建設、出力は11万2000キロワット、燃料は、安価だが大気や地球温暖化への影響が大きい石炭。生み出した電力は新電力への売電。
 JX日鉱日石エネルギーが建設する石油コークス火力発電の方は昨年、県条例にもとづき環境影響評価が実施されました。しかし、三菱商事と関西電力が三菱化学の敷地に建設する石炭火力発電の方は環境影響評価がありませんでした。岡山県の環境影響評価の実施対象が、排出ガスの量が「10万N立方メートル/時」以上増加する施設とされており、今回、石炭火力発電の新設と同時に別のボイラーやプラントを廃止する計画があり、差し引きすると排出ガスの増加は基準値以下になるというのがその理由でした。
 県に提出された資料によると、大気汚染物質の排出量が減少するとは言え、その排出量は、JXの発電施設(石油コークス発電)に比べ、硫黄酸化物は2.1倍、窒素酸化物は3.2倍になっています。これだけ大量の汚染源となる施設が環境影響評価の対象にならないというのはどうも納得できません。

 質問では、環境影響評価ができるよう対象要件の見直しを求めました。環境文化部長は「ストラップ・アンド・ビルドを促進するために現在の要件にしている。排出ガスの環境基準違反などは他の法令でカバーできる」とし、環境影響評価の要件見直しは「考えていない」と答弁しました。

 次に私は、環境省が2014年10月に作成した「小規模火力発電に係る環境保全対策ガイドライン」では、「小規模火力発電所では、安価な石炭火力が採用される可能性が高い上、環境影響評価法の対象とならない小規模火力発電所においても、その設置・稼働数が増加すれば大規模な火力発電所に匹敵する著しい環境影響を及ぼすおそれがある」「環境に悪影響を及ぼす窒素酸化物等の排出量の低減、温室効果ガスである二酸化炭素の排出を工場全体の対策で相殺するなどの対策を検討することが重要」と書かれていることを指摘。県との事前協議の際、ガイドラインに記載されているような対策を指導したのか質問しました。
 環境文化部長は「施設のスクラップ・アンド・ビルドによる窒素酸化物等の排出量の低減、熱バランスの最適化、エネルギー効率の高い機器の導入などにより工場全体として温室効果ガス排出量の削減に取り組むよう指導した」と答弁。
 私は、県が公表しているデータをもとに作成したJX日鉱日石エネルギーと三菱化学の温室効果ガス排出量の推移(写真のグラフ)を示し、JXはこの6年間、努力はあっても減少はみられないこと、三菱化学は基準年度から3割の減少があるものの景気悪化による生産縮小の影響もあること(報告書に記載されている)を指摘し、強力に削減を求めるよう指摘しました。

 最後に、温室効果ガス排出削減について、東京都で大きな効果をあげている排出量取引制度の導入などを求めました。知事は「制度の導入については、企業の負担など課題も多く、国においても議論されているところであり、慎重に対応すべき」との答弁でした。
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