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韓国、汚職防止狙いの「接待禁止法」で大混乱

2016-10-15 10:28:02 | 日記

韓国、汚職防止狙いの「接待禁止法」で大混乱

2800円超の食事接待だけで3年以下の懲役も

韓国の飲食業界は「接待禁止」の打撃を受けている(写真:ベイグラント/PIXTA)

職務に関係する人から1回3万ウォン(約2800円)を超える食事などの接待を受けるとダメ。1回5万ウォン(約4600円)を超える贈答品を受け取るとダメ。さらには1回10万ウォン(約9200円)を超える祝儀や香典を受け取ってもダメ。

そんなダメダメ尽くしのウソのようなルールが、9月末に韓国で法律として施行された。

正式名称は、「不正請託及び金品など授受の禁止に関する法律」。汚職防止を目的とした法であり、韓国では最初に提案した人物の名を取って「金英蘭(キム・ヨンラン)法」と呼ばれている。公職者などへの接待行為と授受金額などを厳しく定めたことで、施行前には違憲論争も出た。

この法律の対象者は、公務員や公職者、私学を含む教職員、マスコミ関係者など約400万人と広範囲に渡る。これには対象者の配偶者も含まれる。違法となる金額も、韓国の物価水準を考慮すると厳守するのは至難の業だ。にもかかわらず、罰則は3年以下の懲役、3000万ウォン(約280万円)以下の罰金と重いほうだ。

世論調査では7割が賛成

だが、この法律の施行に関して肯定的な意見も多い。というのも、「贈答文化」「接待文化」が根強い韓国社会においては、常に政治家や企業経営者による不正・不敗が常に存在してきた。「韓国の宿痾とも言える接待文化をこの法律が終わらせてくれるかもしれない」という期待感があるためだ。実際に、施行前の世論調査では7割が金英蘭法の施行に賛成という結果も出た。

一方で、同法は具体的な禁止行為が曖昧、かつ適用範囲に恣意的な部分が残り、消費を一気に冷え込ませるのではないかと懸念する声も上がっている。たとえば韓国の中央銀行である韓国銀行の李柱烈(イ・ジュヨル)総裁は8月、「金英蘭法が中長期的には社会の透明性を高め、効率をも高めるためにうまく機能してくれると思うが、短期的には一部サービス業を中心に需要が冷え込み、さらには雇用にも否定的な影響を与えうる」と指摘した。

閣僚の柳一鎬(ユ・イルホ)副総理兼企画財政相も8月末、「雇用への影響が心配だ。法の趣旨に共感しない人はいないし、施行されればきちんと定着するようにすべきだが、雇用面での影響を心配している」と述べている。

不安が募っている背景には、昨今の韓国経済の不調も関係していそうだ。韓国統計庁によれば、今年7月の産業全体における生産は0.1%減少し、3カ月ぶりのマイナスとなった。同月の設備投資も前年同期比11.6%減と、減少幅が拡大。生産、投資、消費すべてが振るわない。

韓国のシンクタンク・韓国経済研究院は、金英蘭法の施行で年間11兆6000億ウォン(約1兆円)の経済的損失が生じると推定している。特に飲食業や贈答関連産業、ゴルフ場への影響が大きいと見積もっている。この予測は過大だ、という批判はあるものの、足下では高級飲食店の閉店や業種転換が相次いでいることも事実だ。

9月中旬の旧盆には、韓国では日本のお中元のような贈答品のやりとりが活発化する。ここでも影響が出ている。金英蘭法の施行前だったにもかかわらず、贈答用の牛肉の販売額が前年より20%減少した。旧盆前後の30日間、農協や大型量販店を対象にした調査では、「韓牛」と呼ばれる国産牛や人参、果物などの販売総額は939億2000万ウォン(約87億円)で、前年比で19.2%の減少となった。同法が定める贈答品の限度価格は5万ウォン(約4600円)。だが、国産牛を送ろうとすると、その限度額をやすやすと超えてしまう。

韓国の経済誌「中央日報エコノミスト」によれば、韓国企業も金英蘭法の施行でこれまでの慣行を変えざるを得ないと考えているようだ。実際に、広告費や接待費を抑制しようとする動きが目に見えて増え始めた。ある金融機関の広報関係者は「会社の業績もよくないうえに金英蘭法の施行で心理的プレッシャーも大きい」と打ち明ける。

2015年の接待費は総額で9200億円

ハナ金融経営研究所のペ・ヒョンギ所長は「2004年に接待費実名制が導入されたことがあるが、このときも接待費の金額規模が縮小している。金英蘭法は当時よりも適用範囲が広く、影響はさらに拡大するだろう」と指摘する。「何よりも、これまで当然のように行われてきた接待といった慣行が法律で規制されたこと自体が大きい。短期的な消費の停滞は避けられない」(ペ所長)。

一方で、「金英蘭法は長期的に韓国経済に肯定的な効果を与えるのではないか」との期待もある。これまでの接待費は不健全で使われ方をされ、その額も尋常ではなかった。韓国国税庁が国会に提出した資料によれば、2015年の接待費の総額は9兆9685億ウォン(約9200億円)。このうち、スナックやクラブなどの飲食店で使われた接待費は1兆1418億ウォン(約1100億円)だった。

こうした過剰な接待文化が解消されれば、長期的には韓国経済にプラスに働く可能性はある。国際透明性機構によれば、韓国の腐敗認識指数は100点満点で56点、168カ国中37位だった。また、経済協力開発機構(OECD)加盟35カ国中27位と低レベルに留まっている。

腐敗指数が高ければ高いほど、経済に悪影響を与えることは自明の理。OECDによれば、腐敗が蔓延している国はそうでない国よりも海外直接投資の誘致確率が15%高いという結果も出ている。非生産的な接待費が、より生産性の高い通常の企業投資に回れば、経済活性化にも寄与することになろう。劇薬を飲んだ韓国は長い歴史の中でしみ付いた文化を変えることができるだろうか。

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