地理講義   

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113.冷帯湿潤気候Df  北半球にのみ分布

2013年11月21日 | 地理講義

冷帯湿潤気候  Df 
年中降水があり、乾季はない。気温年較差が大きい。カナダ、ユーラシア西部・カナダ・北海道などの気候が冷帯湿潤気候Dfである。
カナダのマニトバ州ウィニペグはストローブマツ・春小麦の集散地である。ストローブマツは北米が原産地ではある。病気に強い軟木であり、建築材用に北海道に輸入移植され、日本国内では[white pine]の名称で流通している。

カナダプレーリーのマニトバ州・サスカチョワン州・アルバータ州の小麦3州からは春小麦が輸出される。

日本では北海道のほとんどでは-3℃以下の冷帯湿潤気候Dfである。針葉樹林帯の土壌は酸性でやせ地のポドゾルである。土壌中和には石灰を散布する。北海道ではカナダにならい、春小麦の栽培面積を栽培している農家もあるが、収量が不安定であり、栽培農家は増えない

軽井沢 Df
長野県軽井沢町は標高1,000mの高冷地である。標高0mと比較すると気温は5~6℃ほど低下するから、最寒月平均気温が-3℃を下回って冷帯湿潤気候になる。

気候統計上、軽井沢は冷帯湿潤気候Dfであり、針葉樹林が目立つが広葉樹も多い。気候地域としては軽井沢のDfは点の存在であり、気候区としての面的広がりはない。Dfは高地の気温逓減によるものである。計算上はDfだが、樹木は針葉樹と広葉樹の混合林である。

 
からまつは落葉針葉樹であり軽井沢ではよく見られる。日本固有の樹木である。北海道や本州の高山に広がる。

ポドゾル podzol
冷帯湿潤気候Dfや温帯高山帯の針葉樹林帯 (タイガ) に広がる灰白色土壌である。 ポドゾルは腐植層下の灰色土層である。冷帯気候では地中の細菌やバクテリアが不活発であり、地表の腐植層は完全に分解されず,酸性のやせ地になる。
針葉樹の生育には適しているが、農業には不適当である。石灰を中和剤としてポドゾルに散布して小麦・大麦などの耐寒性麦類の栽培が拡大している。

 

 

 


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