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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

倒木処理と有害帰化植物の除去をした妻女山SDP。昼は絶品!丸鶏のローストとシーフードパエリア(妻女山里山通信)

2017-07-10 | アウトドア・ネイチャーフォト
 今回の妻女山里山デザイン・プロジェクトは、倒木処理と帰化植物の除去でした。最高気温が34度という予報でなるべく早く作業を終えようということで、まずは上杉謙信槍尻ノ泉の上のカーブの落葉松の倒木の処理から。

(左)妻女山山系では、オカトラノオがあちこちで咲き始めました。群生地では、これが風で波のように揺れて、まるで青海波の様です。(中)ネムノキの花もそろそろ終わりです。線香花火の様な花は大変美しいのですが、たいてい高い樹冠にあって通常はこんな近くでは見られません。(右)マルバフジバカマも咲き始めました。海を渡るアサギマダラが吸蜜するのも、まもなく見られるでしょう。

(左)上杉謙信槍尻ノ泉の上のカーブの落葉松の倒木。先っぽを切ってくれてありましたが、途中で危ないと思ったのか止めてあったのです。(中)以前、森林組合に勤めていた長男が、皆に講習をしながら切っていきます。まず枝を切ります。下に逆V字型に枝が地面についていてテンションがかかっています。右に途中で切るのを止めた跡がありますが、切り落としたらどう動くか分からないので止めたのでしょう。彼はまず上の枝を切り、からんでいるツタも切り、下の二本の枝を一気に切らずに、挙動を見ながら両側から段差をつけてゆっくりと切っていきました。(右)下の枝を切り落としてから、切れ込みに上から慎重にチェーンソーの刃を入れていきます。もちろん下からも刃は入れてあります。しばらくしてドスンと丸太が落ちて作業は終了。今回は倒木でしたが、初冬に椎茸のホダ木の伐採をやるので、その時に立ち木の伐採の講習をやってもらおうと考えています。
 信州では、普通にチェーンソーを持っていて伐採をやる人も多いのですが、非常に危険な作業です。こういうプロの講習を受けるのは非常に大事です。長男の説明は非常に理論的かつ具体的で分かりやすいので、講師に向いていると思います。

 その後は、陣馬平まで車で登ってヒメジョオン(姫女菀)を抜きました。ヒメムカシヨモギもあります。ヒメジョオンは、キク科ムカシヨモギ属の植物。高さが2mぐらいのもありました。春に咲く同属のハルジオン(春紫菀)と共に、要注意外来生物に指定されているほか、日本の侵略的外来種ワースト100にも選定されています。しかし、花の少ない梅雨の時期には、ゼフィルスやハナアブの吸蜜の対象となるので、迷いもありますが、ここまで寡占状態だと駆除しないわけにはいきません。

(左)ヒメジョオン。花びらが針状がハルジオンなんですが、これはけっこう細いですね。蕾はハルジオンの様にうなだれていません。葉の根本は茎を巻いていません。茎の中はハルジオンの様に中空ではなく綿毛がつまっていますが、いくつか切ってみると中空もありました。(中)除草が終了。次に陣馬平入り口の草原でブタクサの抜き取り。これも目が慣れていないと、他の似た植物との見分けがつきません。昨年、徹底的にやったので今回は楽でした。(右)次にその下のギャップへ。以前はカラコギカエデが繁茂して、真っ暗な森でした。伐採してから鳥や昆虫の楽園になったのですが、やはり帰化植物が目立ってきたので除草。毒草のヨウシュヤマゴボウも除草しました。

(左)11時半頃から昼餉の準備です。K氏はパエリアの米を忘れるし、私もパエリアの鍋を忘れると、色々トラブルはありましたが…。(中)まずダッジオーブンで作った丸鶏のロースト。中に野菜やニンニク、ハーブ(ローズマリー)を詰め込んであります。(右)シーフードパエリア。ムール貝、ハマグリ、タコ、イカ、海老をオリーブ油で炒めて取り出します。次にニンニク、タマネギを炒めて、予め洗っておいた米とトマトを加えます。米が透き通ってきたら、白ワイン、水を加えて煮込み、アーティチョーク、ズッキーニ、スナップエンドウ、オリーブ、パエリアペーストなどを入れアルミホイルを被せて煮込みます。

 丸鶏のロースト。切り分けて、ヒマラヤの岩塩やレモン汁、ハラペーニョソースなどをつけたり、イガチクオレゴンの自家製パンに挟んだり、お好みで頂きました。旨いです!

 シーフードパエリアの完成。最後はアルミホイルをとって水分を飛ばしてできあがり。ややアルデンテにするのがコツ。火が通り過ぎたり、水分が多いとおじやになってしまいます(笑)。これも超絶旨いです! これに加えて野菜スティックにバーニャカウダをつけて食べたり。なぜかざるうどんがあったり。ところでこの鍋ですが、パエリア鍋ではありません。わが家で昔から使っていた「ほうろく」です。大豆を煎ったり、信州郷土料理のおやきを焼いたりしました。これがパエリア鍋に最適なのです。

(左)下界は相当暑かったと思いますが、やはり山の木陰は快適です。(中)ひさしぶりに合うYさん親子。弟くんも一年生。私が持っていったグレープフルーツジュースとデルモンテの超濃厚リコピンリッチのトマトジュースも気に入ってくれた様です。(右)食後は前回も持ってきた、私が昔アマゾンで買ってきたハンモックで遊ぶふたり。お兄ちゃんは中1になって、なんと身長が177センチとかで皆びっくり。

(左)ゆるゆるとした昼餉も終わりに近づいた頃、ブロロロロッ!と一台のクラシックカーが到着。昭和45年(1970年)製のアメリカからの逆輸入のフェアレディZ。色々お話を聞きました。ロングノーズ、ブルーパールのボディが美しい。ボンネットはカーボン製に替えられています。DATSUNのエンブレムが光ります。(中)直列6気筒のエンジン。(右)後ろ姿も美しい。車高の低さにもびっくり。実にセクシーな車です。
 時代はハイブリッドから電気自動車へといわれていますが、バッテリーの製造に必要な膨大なエネルギーや環境破壊、安全な廃棄の確率もソーラー発電と同様に確立していません。フランスの電気自動車への切り替え宣言も、背後に原発組織ありではと思ってしまいます。加えて高電圧の車が事故って水没した場合、おそらく誰も助けることはできないでしょう。石油が化石燃料で有限というのはロックフェラー財団が40年毎につく嘘とか。実は石油は化石燃料ではなく、マントルから染み出してくる無尽蔵の物質という学説もあります。1%の支配者は必ず嘘をつく。それが人類の歴史です。

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本の概要は、こちらの記事を御覧ください

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