早池峰“地球との絆”プロジェクト

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詩「花鳥図譜、八月、早池峰山巓」の不思議な記号

2017-02-08 14:13:49 | プログラムの頒布

朗読CDの案内パンフレットの背表紙に、この詩の全文を掲載しています。


幾度もの改稿の末、未完のままであったこの詩は、〔 〕 や 、、、、、 の記号が、あえて消さずに残された状態で、「(新)校本 宮沢賢治全集」(ちくま文庫)に掲載されています。
私どもが制作したパンフレットでも、やはりそのままの全文を掲載しているため、はじめてじっくり見た方は、きっと不思議に思うことでしょう。

ですので、例えば、
(きみがたまたま居たからさ〔〕
なんぶとらのおとか、、、、、とか
といったように、一見、「誤植ではないか?」と思われる箇所も見受けられるのです。


そもそもこの作品は、賢治の没後発見された原稿(メモ)であり、『〔 〕の中の文字は削除され、〔 〕のみが残っていた』であるとか、『、、、、、と書いてあるところから、余白に傍線を引っ張られてはいたものの、そこに何も記されていない状態であり、恐らく後々何か加えようとしてそのままとなった』と推測されるものなどがいくつもあります。

賢治が幾度も書いて消した経過を辿っていくと、この詩を書くに当たって、賢治独特の広いイメージを頭の中でめぐらせながら筆を進めたことが伺えます。
中には、早池峰の隣の薬師岳の名のほかにも、月、火星・天王星までもが登場しており、宇宙規模の壮大なスケールに展開しそうであったのですが、そこは改稿を重ねる過程の中で削除されており、最終校には残されていませんでした。

この改稿の過程は、「(新)校本 宮沢賢治全集 第五巻 詩Ⅵ」で確認することができます。

賢治の魅力は、きっとこういうところにもあるのでしょう。
多くの作品が完成に至らない状態で残されたため、そこに至る過程も含めて、賢治がどのような思考の末に筆を進めていったのかを辿ることで、更に深く賢治に触れ、その作品に愛着がわくのではないでしょうか。


私たちは、この詩を紹介することで、自然保護に対する“気づき”となるよう願いを込めていますが、賢治のほかの作品にも、自然と共生する大切さや自然に対する畏敬の念を読み取ることが出来、自然を大切にしようという心がきっと芽生えてくるものと考えています。

(み)

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