恋愛ドラマ小説

切なくもはかない、どこにでもあるようでない恋愛小説。

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第一章 

2006-10-31 11:41:02 | Weblog
この話はどこにでもあるような、小さな恋の物語。
それは、夏が過ぎ、秋が近づいて来た頃の話。ここに、普通の高校生がいた。彼の名前は太郎。勉強が出来るわけでもなく、かといってスポーツ万能なわけでもない。毎日学校が終われば、バイトに行き、家路につく。家では音楽を聴いたり、テレビを見たりと、何か特別な事をするわけでもない。そんな彼が、唯一楽しそうな顔をしてやっていることがあった。それは<釣り>だった。釣りと言っても、土日に近くの湖でバス釣りをする程度で、彼にとっては一種の<暇つぶし>でしかなかった。何かに打ち込んでいる周りの奴らや将来のことで悩んでいる自分から、逃げ出す為の彼なりの手段でもあったのだ。そんな太郎が、その暇つぶしの中で、一人の中年男性に話し掛けられた。
「君、ここで良く釣りをするのかい?、なかなか良い場所だねぇ」
太郎は、良く来る場所が誉められたので、「はい」と、愛想良く返事をした。この人は斎藤さんというらしい。もともと、この男性は海釣りをしていたらしく、最近バス釣りを始めたという。しばらくたわいもない会話を済ませると、斎藤さんはこんなことを言い出した。
「そうだ、来週、海に行くんだけど、一緒に行かないか?」
太郎は驚いた。さっき知り合ったばかりの奴と、海にまで足を運ぼうと思った斎藤さんに。太郎は半信半疑だったが、なんとなく「はい」と答えた。
 そして、その日は訪れた。朝の4時半に起き、テキトーに釣り具を集め、集合場所の湖に向かった。まだ知り合って間もない人が本当に来るのかという気持ちと、海釣りという新しい事への期待感が、太郎の心の中を駆け巡っていた。そして、とうとう、一台の車が、太郎のそばに停まった。
「やぁ、おはよう太郎君。それじゃ、行こうか」太郎は心の不安がすべて期待に変わったのか、元気な声で「はい」と答えた。車に乗ろうとすると、太郎より少し年上の女性が乗っていた。彼女は、斎藤さんの釣り仲間らしく、愛という名前のとおり可愛らしい女性だった。本当にこの人が釣りなんかをするのだろうか。太郎はそんな気持ちだった。太郎は今までにないようなドキドキとした感情を持ちながら車に乗った。そして車は太郎の知らない世界へと走リはじめた。
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第二章 

2006-10-31 11:40:24 | Weblog
それから二時間ほど走っただろうか。太郎にとっては一日が終わってもおかしくないくらいに長い時間だった。道中のパーキングエリアで、車は停まった。「少し休憩しようか。」斎藤さんはそう言い、足早に喫煙所に向かって行った。残された太郎と愛はおもむろに売店の方に向かった。太郎はとても気まずい雰囲気だった。何を話していいのかはもちろん、どうしていいのかすらわからなかった。すると愛がそれに気づいて気を使ったのか、「何か食べる?」と言ってきた。特にお腹が空いていたわけではなかったが、断るのも悪いと思い「はい」と返事をした。「じゃあテキトーに買ってくるね。」そういい、愛が売店の方に足を運び出すと、太郎は付いて行こうか迷ったが、また会話に困ると思いそこで待っていることにした。しかし、いざ一人になると、なんだか落ち着かず、一人自動販売機へ向かった。そして、太郎は飲み物を二つ買い、愛のもとへ戻った。すると愛は、太郎にポテトとたこ焼きを渡した。同時に太郎も「はい」と飲み物を渡す。愛は「ありがとう」と凄く嬉しそうな顔をした。その笑顔を見た太郎は顔を赤らめて、今までにないくらい胸が苦しくなっていた。そこへ斎藤さんが来た。「二人ともごめんね。そろそろ行こうか。」そう言って、3人は車へと戻った。
 そして、また太郎にとって重苦しい空気が流れると思ったのだが、意外に太郎は楽しく感じていた。特別会話が増えたわけでもないのだが、太郎には愛が近くにいる、と言うこと、そして、愛の声が聞こえる、と言うことだけで十分だった。太郎は<海に釣りに行く>と言うことを忘れ、<愛と車に乗って出掛けている>と言う事に舞い上がっていた。
さらに1時間くらいして、愛がわくわくした様子で言った。「海に近づいてきた~。もうすぐ釣りが出来る!」それを聞いた太郎は愛の嬉しそうな姿に翻弄されながらも、海に釣りに行く事にわくわくしていた。そして、車は停まった。「着いたぞ」と斎藤さんの声と同時に、愛は勢い良く車を飛び出した。そして太郎も車を降りた。そこには、ちっぽけな今までの釣りの世界をバカにするかのように、広大な海が広がっていた。太郎は釣りだけでなく、様々な面での世界の広さ、に心を打たれていた。これから、どんなことが待っているのかと、期待に胸を膨らませながら・・・・
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第三章

2006-10-31 11:38:24 | Weblog
 それから、太郎は斎藤さんと愛と釣具を持って、そそくさと海の防波堤へと向かった。すると、斎藤さんが知り合いを見つけたようで、何やら会話を始めた。そうすると太郎はどうしていいのか解からなくなった。そこへ太郎の側へ愛が近づいた。近くにあったたろうの釣具を愛が取ろうとしただけで照れくさくなって、顔を背けた。太郎の釣具をある程度確認すると、愛は「これだけ?」と少し威勢良く言った。「はい・・」と太郎が言うと、「あ、海釣り初めてなんだったね」と、愛が申しわけなさそうに言う。太郎がまた、「はい。」と申し訳なさそうに言い返す。すると、愛が「じゃあ足りないのは私のでいっか。これでいい?」と優しく薦めてくれた。太郎は「はい!」と嬉しそうに言った。愛が自分の仕掛けを作り出したので、太郎も見様見真似でやり始めた。が、さっぱりわからなくなり、太郎は困惑していた。すると、「しょうがないなー。」と愛が太郎の仕掛けに手を伸ばす。すると愛の手の甲と、太郎の手のひらがほんの少し触れた。太郎はとてつもなく照れくさそうだった。しかし、愛は全く気にせず仕掛けを作り終えた。そして釣りを始めた。しばらくすると、斎藤さんが戻ってきた。「もう投げてるのか!斎藤さんは早いな~。」と言ってすぐに仕掛けを作り投げ始めた。しばらくすると斎藤さんの竿に魚が掛かった。斎藤さんの竿さばきは湖の釣りとは全く違っていた。斎藤さんは見事に味を釣り上げた。「すごいだろう。しかもこれ、食べれるんだよ。」斎藤さんが自慢げに言う。太郎、は憧れもあり、悔しさもあった。そして、また斎藤さんの竿に魚がかかる。しばらくすると、愛にも魚がかかった。その愛の見た目からは想像できない大胆な竿の扱いに太郎はドキドキしていた。それから、斎藤さんと愛は釣果があった。しかし、太郎には全く引きがこなかった。そうして、斎藤さんが遅めだったが昼食を取ろうという。愛が何やら嬉しそうな感じで、可愛らしい笑顔を見せた。そして連れて行かれたのは近くの民宿のようなところだった。釣った魚を斎藤さんが渡すと、すぐにお刺身などにされて出できた。太郎はまだ微かながら動いている新鮮な魚を見て目が光った。そして、おいしそうに頬張った。「おいしいだろ!」と斎藤さんが言う。愛も「この時が一番楽しいのよね!」と楽しげに言う。しかし、食べ終わると太郎はやはり悔しかった。あまりに美味しかったので沢山食べてしまったが、自分は一匹も釣っていない。なんだか愛の前で恥をかいた気分だった。そして、「じゃあ、次はおみやげ釣って帰るか。」と斎藤さんが言うと太郎は一目散に海へと走って行った・・・
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第四章

2006-10-31 11:21:41 | Weblog
 そうして太郎はいち早く釣具を手にし、すぐに釣りを再開した。太郎はとにかく魚が釣りたかった。愛に情けない結果を見せるのが嫌だったのか、釣りにハマっていたのかは太郎自信もわからなかったが、必死になっていたのだけは確かだった。少し遅れて、斎藤さんと愛も釣りを始める。やはり、斎藤さんはまた魚を釣った。しばらくして、やはり釣れないのは太郎だけ。太郎はかなり焦っていた。そんな時、斎藤さんは太郎に気を使いながら言った。「もう少し釣るかい?」「はい!!」太郎は必死だった。すると斎藤さんは、もう満足したのか、休憩場に足を運んだ。太郎は愛と二人になったにもかかわらず、釣りに集中していた。そんな時だった。竿がすごい勢いで引き出したのだ。始めは普通に上げればいいと思っていたがあまりの引きに動揺を隠せなかった。それを見ていた愛は、太郎の側にいき、一緒に竿を持って必死になった。愛もあまりの引きに驚いた。太郎は愛の手と触れ合っても、体が触れ合っても全く気にしなかった。そして、とうとうこの引きの強い魚が顔を出す。大きな鯛だった!太郎はもとより愛もあまりの大きさに驚きを隠せなかった。釣り上げると、太郎は喜びとともに、愛のぬくもりが今ごろになって体に巡った。太郎は恥ずかしかった。愛も少し照れた様子を見せながら、釣った鯛に喜んだ。太郎は愛を見て、ポーッとなった。太郎は自然と何かを言おうとした。「あの~、愛さん、俺・・・」とその時、斎藤さんが戻ってきた。「おっ、釣れたんだね。大きな鯛だな~!よし、釣れたことだし、帰ろうか。」斎藤さんは太郎も釣れて、気を楽にしたように言った。愛が太郎の言いかけた事を気にした。「何?」しかし、太郎はだんまりだった。そして、そのまま太郎の長い長い一日は終わったのだった。
 そして、太郎は日常の生活に戻った。斎藤さんと会うことはなかった・・・そして太郎はあれから一度も、海釣りに出掛けたことはなかった・・・
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ライブドアが贈る、真剣恋愛!!

2006-10-27 04:37:48 | Weblog
私もこんな恋愛がしたい!ライブドアだから安心!


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