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睡眠剤・抗不安剤ーすごいぞ、この薬の量

2017年12月14日 | 健康・病気

日刊ゲンダイ ヘルスケア

【睡眠剤・抗不安剤】20代の処方量は10代の3倍以上

        by 永田宏  2017年12月14日

   睡眠剤・抗不安剤の年間処方量は約35億7000万錠。国民1人当たりにすると、年間約28錠。言うまでもなく、年齢や性別によって違ってきます。<表>には15歳から5歳刻みで、男女1人当たりの処方量を載せました。

 

 14歳以下の処方量はごくわずかなので省略しました。15歳以上、つまり高校生になる頃から、数字に表れるようになってきます。思春期に伴う悩みや問題が増える時期です。とはいえ、男女とも大した量ではありません。

  ところが20歳になると、その量が男女とも3倍以上に跳ね上がります。ロゼレム、ソラナックス、ワイパックスなど、不安神経症やうつ病と、それに伴う心身症を治療するクスリが処方されています。大学でもそれらの精神的・肉体的不調を訴える学生が増えています。

  男性では50代前半に小さなピークがあり、その後はいったん処方量が落ちて、60代後半から再び増え始めます。50代前半では、抗不安剤だけでなく、ハルシオンやマイスリーなどの睡眠剤の処方も増加します。いわゆる「男の更年期」が理由でしょう。ホルモンバランスの変化や自律神経のバランスの崩れなどが、うつ病や不眠症を引き起こすのです。

■60代から睡眠剤が急増

  女性でもほぼ同様の動きですが、全年齢で男性よりも処方量がかなり多めです。女性は男性の2倍ほど、うつ病にかかりやすいことが知られています。実際、精神的な理由から大学を休む女子は少なくありません。

  20代、30代では妊娠、出産、育児などが原因で、うつ病や睡眠障害になってしまう女性もいます。働く女性が、仕事や対人関係のストレスから、精神的な不調に陥ってしまうこともあります。そして40代後半からは更年期障害。女性の一生は不安や不眠との闘いなのかもしれません。

  60代に入ると男女とも睡眠剤の処方がどんどん増えていきます。老人性の睡眠障害が増えるからです。とくに寝付きが悪い人には、睡眠導入剤が処方されます。また70歳を越える頃から、認知症患者が出始めます。認知症患者にも、抗不安剤や睡眠剤が処方されます。認知症そのものを治療する効果はありませんが、認知症に伴うさまざまな問題行動を改善する効果があるためです。

 

 【睡眠剤・精神安定剤の処方量】上位100品目で年間35.7億錠

   by 永田宏  2017年12月13日

   大学の教員をやっていて感じることのひとつは、精神的な不調を訴える学生が、目立って増えていることです。大半が軽度のうつ、心身症、不眠症などで、講義の欠席届には「心療内科を受診のため」といった理由が書かれています。他大学の先生方と会う機会に聞いてみると、やはりどの大学も似たり寄ったり。

  心療内科や精神科では、睡眠(導入)剤や精神安定剤が処方されます。私のような古い人間は、20歳前後からそういうクスリを飲んで大丈夫なのかと心配になってしまいますが、重症化する前に積極的にクスリで治療するのが、医学界の常識になっているようです。寝れば、大抵の心配や不安は治るということでしょうか。

  外来で処方されるそれらのクスリ(レセプト的には「催眠鎮静剤」と呼ばれています)は、実際にどのくらい処方されているのでしょうか。NDBオープンデータに載っている上位100品目の合計を出してみると、なんと約35億7000万錠になりました。降圧剤(61億2000万錠)や高脂血症治療薬(約49億7000万錠)には及びませんが、これほどの量が処方されているなら、飲んでいる学生がいても不思議ではありません

■人気は脳細胞表面と結合し興奮を鎮めるBZD系

   処方量のトップ10までのクスリを〈表〉に載せました。1位はファイザーのソラナックス0・4ミリグラム錠、約2億2000万錠に達しています。僅差で2位はアステラスのマイスリー錠5ミリグラム、約2億1000万錠。しかし5位に10ミリグラム錠が入っており、合計すれば1位(約3億5000万錠)になります。

  催眠鎮静剤に分類されるクスリの多くは、「ベンゾジアゼピン(BZD)系」と呼ばれるものです。1位のソラナックス錠や3位のハルシオン錠も、このグループに属します。BZD系の薬剤は、脳細胞の表面にある特殊なタンパク質と結合して、興奮を鎮める作用があります。それによって脳全体の活動が収まり、不安や緊張から解放され、眠りに導かれるというわけです。

  実質1位のマイスリー錠は、非BZD系の代表格。こちらは主に不眠症の改善に使われています。飲むとすぐに効果が表れるので、医師からも患者からも支持を集めています。心療内科だけでなく、一般内科や産婦人科などでも、患者の症状に応じて処方されています。

 

 米国では10代の「不安神経症」が急増 原因はSNSだった

2017年11月16日

   アメリカでは強度の不安を訴える10代が急増し、社会問題になりつつあります。かつて、若者の心の問題は「うつ」に代表されていました。ところが過去10年間、それに取って代わったのが「不安神経症」です。

  アメリカン・カレッジ・ヘルス・アソシエーションが昨年実施した調査によれば、大学生の実に6割以上が「強度の不安」を感じているといいます。この数字は2011年の5割から上昇しています。

  カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)は1年生に対する調査を続けています。それによれば、「学生生活で、のまれそうな不安を感じた」と答えた学生は1985年には18%、2010年は29%、そして昨年は41%と激増しました。また、強度の不安を訴えて医者にかかったり、自殺する10代の数も過去10年間で2倍になったと伝えられています。

  一体、何が起こっているのでしょうか。簡単に原因を特定することは難しいと専門家は言います。こうした症状への認知や診断の増加が、数字を押し上げている可能性もあるからです。

ただ、多くの専門家が原因のひとつとして指摘するのがSNSです。ベストの自分や日常の最高のシーンを投稿しようとするあまり、現実とのギャップに悩んだり、他人と比べて強い自己嫌悪に陥ってしまうというのです。

 SNSは人間の快楽中枢を刺激するようにつくられているため、免疫のない若者では依存症や脳の発達への悪影響も指摘されています。さらにスマートフォン自体が、それを使うことですべてをコントロールできるような錯覚に陥るため、現実社会の難しさに向き合うことが難しくなってしまうのでは、という分析もあります。

  では、どんな対策があるのでしょうか? 親はティーンを必要以上に子供扱いせず、問題に進んで直面させる。テクノロジーに触れる時間を減らす「デジタル・デトックス」なども有効とされています。


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