菱沼康介の、丸い卵も切りよで四角。

日々の悶々を、はらはらほろほろ。

飛び出す! 引っ込む! 引きずり回す!  『ドラゴンゲート 空飛ぶ剣と幻の秘宝』

2013年01月21日 00時01分13秒 | 映画(公開映画)
で、ロードショーでは、どうでしょう? 第381回。


「なんか最近面白い映画観た?」
「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」







『ドラゴンゲート 空飛ぶ剣と幻の秘宝』












復活のツイ・ハークの3D武侠映画。

飛行と上下のアクションで見せてきたツイ・ハークと3Dの相性の良さたるや。

原題は、『龍門飛甲』で、英語題は『FLYING SWORDS OF DRAGON GATE』。


ストーリーをちらっと。
舞台は、中世の中国。
恐怖政治を行う政府とその先鋒の組織である西廠を率いるのは冷酷な策謀家の宦官ユー。
ユーは後ろ盾である皇后の命を受け、皇帝の子を身ごもった官女を殺すべく、自ら追跡隊を出した。
ユーの率いる西廠の非道に義憤を燃やす武闘家ジャオは、その追跡の間隙を縫い、ユーを征伐すべく、襲いかかろうとしていた。だが、返り討ちに会い、仲間を全て失ってしまう。
逃げた官女を追ってから救ったのは、ジャオを名乗る謎の女武闘家リン。彼女は、龍門を目指していた。身重の官女と危険な二人旅となってしまう。
龍門の唯一の宿にたどり着いた二人。
ユー率いる追跡隊も、龍門を目指す。
一方、ジャオもユーを追い続けていた。
嵐の予感。
実際に、龍門には、60年に一度の大砂嵐が迫っていた・・・。
そして、その砂嵐の中、龍門に陣取る謎の集団がいた。
ユー、ジャオ、官女と女武道家、謎の集団、それぞれの思惑を吹き飛ばすかのように、砂嵐が吹き荒れる・・・。



実は、67年のキン・フーの『残酷ドラゴン・血斗!竜門の宿』(ワイヤーアクションの原点とも言われる作品)をツイ・ハーク脚本・製作でリメイクした92年の『ドラゴン・イン』を下敷きにキャラクターをアレンジし、その3年後を続編的に描く、21世紀版となっている。



出演者は、ツイハークとは14年ぶりに組むジェット・リーを筆頭に、まずは女優と歌手の豪華共演、ジョウ・シュン、グイ・ルンメイ、リー・ユーチュン、メイヴィス・ファンは、本こね機の中国映画なので、美しいだけでなく、アクションも存分に振るう。
男たちも、アクションスターに若き演技派も揃えて、飾る。
ルイス・ファン、シェン・チェン、チェン・クンと並び、あのリュー・チャーフィー(ゴードン・リュウ)が特別出演している。

個人的には、『藍色夏恋』のルン・グンメイが、いままでにない野性的な役に挑戦していて、嬉しい。

特定の主人公というよりも、群像劇の色合いが強いオリジナルの語りを踏襲して、それぞれのキャラにそれぞれのドラマがある。


これ、ツイ・ハーク印が満載なのです。

なにがって、まず、入り乱れまくった設定。
だが、ストーリーは、ユーを殺せるかと、幻の秘宝に収束していく。
そこに奇妙なキャラクターが濃いドラマを背負って多数登場。
しかも、それぞれが、奇抜な武器を持つ。
ジャオは、分身するほどの早い剣撃。
ユーは、振るとブーメランが飛び出す剣。
他にも、輪剣、鋼より硬い絹糸、回転小剣、腰鞭剣、薙刀、鎖剣・・・。
それを用いてのアクションは、重力無視の飛翔、ロープでつながっての格闘、縦の空間。
そして、強烈な愛情。
動物の大群まで出てくる、どこを切っても、ツイ・ハークのツイ・ハーク飴。


その空間性に3Dがよく似合う。
あまりにも空間性が強すぎて、ちょいと字幕が邪魔になるほど。
それぐらい、完璧な相性の良さ。



アクション監督は、3名も起用し、しかもその内の一人は、ジョニー・トーとのコンビで知られる、ユエン・ブンが筆頭にいる。



はっきり言って、2時間では語り切れない内容をセリフで端折り、アクション満載で描き出してます。
登場人物の濃さ、入り組んだ設定がバカスカ放り込んできて、止まらないストーリー、このドライブ感がたまらない。
少し前の作品では、このドライブ感が暴走しすぎて、ついていけなかったのが、ここに来て、より深まってうねりを生み出すようになってきたのだ。




策謀と武闘の舞踊、武侠の螺旋で、砂嵐の中の大決闘ときたら、男子としては、もう心に火がついちまってもんでしょう。




映画の見世物小屋的娯楽の満漢全席を堪能あれ。










おまけ。
TOHOシネマズ六本木で観たんだけど、また新しい3Dメガネをもらったのでした・・・。
メガネの上から、かけやすい形になっていtなおは嬉しいけど、クリップオン3Dメガネがあるしなぁ。
進歩はいいんだけど。







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