菱沼康介の、丸い卵も切りよで四角。

日々の悶々を、はらはらほろほろ。

摩天楼の砂漠に咲く   『カイロの紫のバラ』

2010年03月23日 00時00分49秒 | 俺は好きなんだよ!
【俺は好きなんだよ】第206回は、『カイロの紫のバラ』(1985)


原題は『THE PURPLE ROSE OF CAIRO』で、まんまです。
というか、これは、映画の中に出てくる劇中映画のタイトルなのです。


スタッフ。
監督:ウディ・アレン
製作:ロバート・グリーンハット/マイケル・ペイサー/ゲイル・シシリア
製作総指揮:チャールズ・H・ジョフィ
脚本:ウディ・アレン
撮影:ゴードン・ウィリス
プロダクションデザイン:スチュアート・ワーツェル
衣装デザイン:ジェフリー・カーランド
編集:スーザン・E・モース
キャスティング:ジュリエット・テイラー
音楽:ディック・ハイマン


出演。
ミア・ファロー
ジェフ・ダニエルズ
ダニー・アイエロ
エドワード・ハーマン
ダイアン・ウィースト
ヴァン・ジョンソン
ゾー・コールドウェル
ミロ・オーシャ
ジョン・ウッド
グレン・ヘドリー
マイケル・タッカー
カミール・サヴィオラ
デボラ・ラッシュ


物語。
古き良き30年代、熱心に映画館に通いつめるウェイトレスに、ある日スクリーンの中から映画の主人公が語りかけてきた。
銀幕を飛び出し、現実世界へ降り立ったその主人公は、ウェイトレスを連れて劇場を後にする。
大慌ての興行者たちをよそに、2人の仲は進展していく。
そして、主人公を演じた本物のスターが現れた事によって自体はますます混乱を極めていく・・・。
 

 

受賞歴。(1985)
米アカデミー賞で、脚本賞(ウディ・アレン)でノミネート。
カンヌ国際映画祭でFIPRESCI(国際映画批評家連盟)賞(ウディ・アレン)を受賞。
NY批評家協会賞で脚本賞(ウディ・アレン)を受賞。
ゴールデン・グローブで、脚本賞(ウディ・アレン)を受賞。
英国アカデミー賞で、作品賞とオリジナル脚本賞(ウディ・アレン)を受賞。
セザール賞で、外国映画賞を受賞。
 
 
 
ウディ・アレンが脚本・監督したファンタスティックなラブ・ロマンス。

ミアファーローの薄幸なのに、美しい顔をココまでうまく使っている。
女優の使い方がとにかく上手い。
それは、人間を見ているからだろう。
内面と外面だけでなく、その影まで。



元ネタはウディ・アレン自身で明かしていて、『キートンの探偵学入門』の映画の中にはいていってしまうネタを逆にして、使ったものだとのこと。

映画の夢を描きながら、映画が夢でしかないことを暴きもする。
しかし、夜眠りながら見る夢ほど心を乱すものはないのだが。
それは、自分の押さえている物が浮かび上がってくるから。
だから、ウディ・アレンの愛の描き方はいつも痛い。


映画好きには、痛くて温かい映画でもある。
稀代のストリーテラーによる涙のコメディ。

 
 


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