菱沼康介の、丸い卵も切りよで四角。

日々の悶々を、はらはらほろほろ。

運ダメ死。  『ザ・ゲーム』(2008)

2017年01月21日 00時00分47秒 | 俺は好きなんだよ!

【俺は好きなんだよ】第897回は、『ザ・ゲーム』(2008)

 


英語題は、『DEVIL'S GAME』。

『悪魔のゲーム』です。

この英語題も、邦題も、同じタイトルのがあるので、ややこしい・・・。

 


上映時間: 111分
製作国: 韓国

 

 

スタッフ。

監督: ユン・イノ
原作: 新田たつお『チェン爺』 
脚本: ユン・イノ、キム・ミラ
撮影: ペク・ドンヒョン
音楽: キム・ジュンソン

  

 

出演。

シン・ハギュン  (ミン・ヒド)
ピョン・ヒボン  (カン・ノシク)
イ・ヘヨン  (妻)
イ・ウンソン  (ウナ)
ソン・ヒョンジュ (叔父さん)

 

 

物語。

現代の韓国、ミン・ヒドは路上で似顔絵描きをしている貧乏画家。

ある日、部屋に妙齢の女性が現れ、夫の肖像画を描いてほしいと言ってくる。

いぶかしく思いながらも仕事とあればとついていった豪邸で、女の夫という老人から、賭けをしないかと誘われる。

老人は1億はくだらない札束を見せる。「賭けるものがない」というヒドに老人は言う。君自身を賭けろ、と。

この老人は、金融界の大物カン・ノシクで、富も名声も手に入れた彼だが、今は病いに冒され、激しい運動もできない。

金が必要なヒドは、何もない自分をベットする。

ゲームは、ランダムに電話をかけて、出た相手が男か女かに賭けるシンプルで運のみのものだった。

だが、ゲームが始まる寸前、老人は発作を起こし、意識を失ってしまう。

 

 

 

 

愛と若さに溢れるが貧しい青年と金と権力を手中に収めるが病に冒された老人が、一度のゲームで全てが入れ替わる、というSF寓話サスペンス。

 

 

人の中身を入れ替えるといったこの手の話はいくつもあり、『ハモンド家の秘密』、『フォーチュン・クッキー』(76年のジョディ・フォスター主演作『フリーキー・フライデー』のリメイク)、『マルコヴィッチの穴』、『転校生』、『パパとムスメの7日間』、『四日間の奇蹟』と枚挙にいとまがない。

藤子・F・不二雄先生の『未来ドロボウ』という短編もある。

入れ替わりものは、古来からの物語の王道で、邦画洋画入れて、2016年公開作とドラマで、『君の名は。』、『セルフレス/覚醒した記憶』、『民王』(スペシャル・ドラマ)と3本もあったので、なにか物語の原点回帰というか格差社会の澱のようなものを感じなくもない。

中身は入れ替わるわけではないが、立場を入れ替えるとりかえばやがそれにあたる。

『王子と乞食』やシェイクスピアの『十二夜』もそう。

さて、『セルフレス』は意識を伝送するとかクローンとかいろいろSFにしていたけど、なにより、このジャンルは、やっぱり入れ替わりを演じる役者の演技合戦がみどころ。ライアン・レイノルズとベン・キングスレー主演はさすがのキャスティング。

で、こちらも、まさにそこが見どころで、シン・ハギュンとピョン・ヒボンが実に見せる。

そこに、脇も芸達者を配することで、ちょっと雑なシナリオだが、面白味を担保している。

そこと妙な冷酷さがこの映画を見る楽しみ。

シナリオがもうちょっと丁寧だったら、傑作になってたと思うよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

ネタバレ。

というわけで、もしかすると『セルフレス』は、今作を研究したんではないかな、と思われる節あり。

もうちょっとあそこを直せばというスケベ心が出てくる作品なのです。

特に、入れ替わり後の病気、痛みのくだり。

あれは入れ替わったヒドも痛みを感じるシーンはいるでしょ。

もちろん、それが実は親子で適合してたから、という伏線なのは分かる。だけど、副作用ぐらいでるでしょ。

クローンのを移植したわけじゃないんだから。

相手を信じさせるのを言葉でなく、画家の能力でやろうよ。

最後のノシクが記憶が欲しいにつながらなくなる、という懸念よりも観客を物語に引き込まなきゃ。

どうせ、医者が計画してたんだから、画力も記憶で移ります、ぐらいのことを言っちゃえばいい。

それまではウナに手を怪我したとか言い訳して、絵画教室に通うノシクなんて画を見せる。

そういうユーモアにかけるんだよね。

花屋で美的センスなどでウナのよさをもっとうまく見せるとか。

それで、彼女は花のことでののしられるとひどく落ち込むとかさ。

あと、最初のデートでやってた胸板を触らせて愛を感じるという仕草のくだりの伏線はどうした。

あれをラストのラストでやるべきだよ。

タバコの吸い方とか、ちょっとした言葉とか伏線けっこうふってるのに。なんでそこ忘れるかな。

 

 

いろんなセリフがほんとぬるいのももったいない。

ホントいい演技なのになぁ。

 

 

 

まぁ、なにより、電話のゲームが面白くないのがもっともダメなところなんだけどね。

タイトルなんだからさ。

最初のマルチスクリーンでの解説とかホント酷い。

あれだとイカサマ可能だし。(電話が一定の場所にかるようにすればよい)

電話よりも交換するという物語に沿ったゲームにすればどうだろう。

ノシクが賭けだけは神聖なものとして扱うキャラにするとかね。

なのに、ノシクが勝てたのはあの医者が後ろで手を引いていたからってことにすればいい。

で、ヒドはギャンブル嫌い。

マッチも絶対に火がつくというギャンブルを楽しんでいた。

 

うわぁ、オレもリメイクしたくなったわ。

 

 

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