一期一会

日々是好日な身辺雑記

「バブル」

2017年04月23日 | 雑記



以前にもこのブログで書いたが、何年か前から本は図書館で借りて読む事が多くなった。
理由の一つは、読みたいと思う本が新刊本でも殆ど蔵書になっており、
市内8カ所にある図書館の蔵書をインターネットで簡単に検索と予約も出来て、
家から歩いて5分の所にあるファミリーマートに配達されるという利便性からだ。
それと終活をしているわけではないが、物を増やさない事を心がけ、洋服なども使わない物は処分しており、
今週はスーツやダウンジャケットも市のリサイクルセンターに出した。
二つある本棚もいっぱいなのでこれ以上本は増やせない。
物を持たず必要最小限の物で生活するのが理想だが、相方も居るのでなかなか物が減らない。

当然ながら図書館から借りる本は予約待ちとなるので、手元に届くまでに時間がかかる。
昨年末丸の内の丸善OAZOに行って、平積みになっていた「バブル」、「住友銀行秘史」、「ひとりの哲学」、
文庫本売上げ1位の原田マヤ「総理の夫」を、その場で予約した。.
「総理の夫」は単行本の方が予約なしだったので、正月明けに手元に届いた。
この本はそのタイトルの通り、日本初の女性総理とその夫を中心に展開する政治劇で、作家も本も知らなかったが、なかなか面白かった。
登場人物も現実の政治家を連想させ、女性総理の打ち出す政策も、今の日本に必要だと思わせるもので、リアルな部分もありオススメの一冊だ。

そして予約待ちになっていた「バブル」が今週手元に届いた。年末に予約してから4ヶ月近くかかった。
この本の著者永野健二氏は、バブル期に日本経済新聞の記者として数々の経済事件を取材しており、
当時新聞や雑誌で目にしていた事件や、社会現象ともなっていた熱狂ぶりを思い出させる本だ。
副題に(日本迷走の原点)とある通り、あのバブルが弾けて(失われた20年)という時代が続くのだ。
バブルの期間というのは明確には分からないが、この本では第1章胎動、第2章膨張、第3章狂乱、第4章清算と、
バブルの発生から弾けるまでを4つの章に分けて書かれている。
第1章では三光汽船のジャパンライン買収事件と、ミネベアの蛇の目ミシンと三協精機の買収を取り上げているがどれも買収は成立しなかった。
三光汽船のオーナーが三木派の大番頭で通産大臣にもなった河本敏夫だったが、
日本興業銀行が右翼の児玉誉士夫を巻き込んで、この買収を阻止するという、戦後日本を引きずったような決着だった。
ここで(興銀の終わりの始まり)として書かれているのが、経済事件における興銀と裏社会の繋がりだ。
興銀に限らず、イトマン事件の住友銀行のように、証券会社や他の銀行も総会屋や裏社会に通じていたのが分かる。
コーポレートガバナンスも何もあったものじゃない。

1885年9月のプラザ合意後の円高不況で日銀がとった超金融緩和策がバブルを生み、
1989年の大納会で3万8900円をつけた日経平均は、年明けから下がり始め、
10月には2万円を割るという半値近く下げたところが、バブルが弾けた時期なのだろう。
この本ではその間のリクルート事件や、NTTの上場などの株式市場の熱狂や、
秀和や麻布建物の不動産バブルを元にした株買い占め等、当時紙面を賑わしていた事が
伝説の記者と言われた永野氏により書かれている。
バブルの時代に関わった政界、大蔵省、銀行・証券会社、裏社会に通じた人間を描き、
金融政策や法的な面から分析したこの本はオススメの一冊だ。

このバブルの時代を社会人として体験したのは現在50歳以上の人達だろうが、この本を読んで当時の熱狂振りを思い出した。
都心の狭い土地も地上げという買い占めでまとまった広さの土地となり、その土地を売った人達は億万長者と言われ、
有名な演歌歌手は海外のホテルを幾つも買収し(歌う不動産王)と揶揄され、
有名なプロ野球のピッチャーの不動産投資もマスコミを賑わしていた。

有名人の話だけでなく、自分の身の周りでもバブル話は起きていた。
当時40代で外資コンピュータ会社に勤めていたのだが、同じ会社の同僚が不動産投資で住まい以外にマンションを買っていたり、
結婚する後輩が1億円のマンションを買ったりとか、普通のサラリーマンをもバブルに巻き込んでいった。
会社員生活では他にも不動産バブル話はあるが、差し障りがあるので後日談や詳しい事は書かない。

翻って自分はどうだったかというと、当時住んでいたマンションが駅から3分位だった事もあり、
郵便受けには(マンション買います)とのチラシが何枚も入っていて、その金額は買値の倍以上になっていた。
この買値を知り、庭付き一戸建てにも関心があったので何ヶ所か見て回り、建て売り住宅の価格を聞き、
(この家を買っても、残りでベンツが買えるね)と、カミさんに言ってたが今考えると滑稽な感じだ。
当時を振り返ると他にもバブル話があるが、殆どが浮かれ話なので書かない。
結果的に庭付き一戸建ては買わず、バブルが弾けた数年後に今のマンションに買い換えた。
同僚が住んでいて勧められた、駅からバスで10分の高台の一戸建ても環境は良かったが、
子供が巣立ちカミさんとの2人の生活になり、今後の事を考えると駅から歩いて5分のマンションへの買い換えで正解だった。

日本のバブルが弾けた後にも、アメリカで不動産バブルのサブプライムローンが破綻し、
リーマンショックという世界の金融システムを揺るがす問題が起きる。
この二つの破綻に思うのは、その予兆が現れてなかったのか、その時が来るまで日経新聞はどう書いていたかという事。
リーマンショックに関する回想記も何冊か読んだが、事前予知は出来なかったようだ。
これが出来れば株式運用にも活かせるのだが、それが起きるまでは分からないのだ。
現在の中国は不動産バブルだと思うのだが、それがいつ弾けるのかは分からないが、
それが及ぼす株式市場への影響の大きさは予想がつく。

近々のリスクは朝鮮半島問題と明日のフランス大統領選で、この不確実性に対し
株売りで現金化を勧める証券アナリストもいるが、その対応は取っていない。
(まさか・・・)という気持ちと、今月末から出てくる保有株の決算がどれも増益予想だからだ。
明朝判明するフランス大統領選は過半数を取る候補者がいなく、上位2名での5/7の再投票になるのだろう。
極右でEU離脱を説くルペンが当選したら、Brexit以上の衝撃をマーケットに与えるだろう。
その可能性は低いようだが、トランプの例もあるし、パリで起きたテロがどう影響するか?
1週間位前にNHK BS国際報道2017で、ルペンがロシアの銀行から選挙資金の融資を受けている事を側近が認めるニュースを報じていた。
これ自体は違法ではないがその裏を考えると国際政治は奇々怪々だ。

昨日の日経夕刊にトランプがルペンを称賛するという記事が載っていた。
現職の米大統領が他国の大統領選で特定候補を肩入れするというのはあり得ない。
マクロンが当選し会談する時に、どんな顔をして会うのだろうか。
シリア問題、中国の為替操作問題とか、トランプの発言は一貫してないが、その阿保ぶりだけは一貫している。
このバカ殿を諌める家老がトランプ政権にはいないのか、プリーバス首席大統領補佐官がその立場なのだろうが存在感がない。

昨日のNHKスペシャルでは「激震トランプ時代」というドキュメンタリーをやっていた。
主要メディアのCNN、ABC、ニューヨークタイムズがシリア爆撃とロシア問題の関連について話していた。
4/26の0:10から再放送されるので、見ていない方にはオススメする。

明日はフランス大統領選の結果が、明後日4/25は北朝鮮の人民軍創設記念日だ。
マーケットを揺るがすような事が起きなければ良いが。

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