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HISTORY一話完結小説【いつか、またここで…】

2017-05-19 00:56:28 | HISTORY1話完結小説

それは本当にあっという間の出来事だった。
今までの自分たちの何年間かはなんだったのだろうかと思うほど、淡々とそしてあっけなく、何の思いも残さずに終わりを告げた。
僕の隣にいたキム・ジェホもその横のキム・シヒョン兄さんもそしてナ・ドギュン兄さんも一言も言葉を発することなく立ち上がった。
「ありがとうござました…」
揃えたように言ったその言葉に僕、ジャン・イジョンはついていけなかった。
・・・これでいいの?本当に、本当にこんな簡単に終わりにしていいの?・・・
僕の問いかけを無視するようにスタッフもマネージャーも事務所の社長も次々と部屋を出て行く。
ジェホとシヒョン兄さんが僕の肩を叩いてそれぞれ出て行き、会議室にはドギュン兄さんと僕の2人だけになった。
「ドギュン兄さん…いいの?こんなんで…こんな終わり方で本当にいいの?」
僕はたまらなくなってそう言い募った。
目の前でドギュン兄さんが視線を伏せた。
涙の筋が一つ溢れて僕の手の甲を濡らした。
「兄さん…」
「イジョン…。いいわけない…でも、仕方ないんだ…」
「そんな…仕方ないって…何で…何か他に道があるんじゃないの…」
「イジョン…」
「ドギュン兄さんがしっかりして皆を止めてくれなきゃ!ギョンイル兄さんの後を任されたんでしょう?どうしてこんな簡単に…」
そう兄さんを見つめる僕に兄さんは今まで堪えていた感情をぶつけるように言った。
「どうしろって言うんだよ!僕に何が出来たんだよ!簡単にってお前は言うけど…皆それぞれ苦しんで悩んで何度ももう一度何とかならないか上と掛け合って…いろいろしたんだ!それでも無理だった…。僕は社長じゃない…そんな力はないよ…」
涙をいっぱいためた瞳でドギュン兄さんは僕にそう言った。
僕はそれ以上何も言えなくなって俯いた。
知らない間に僕の目からも涙が溢れていた。
あの人に会いたかった。
あの人なら何とかしてくれるんじゃないかと思った。
・・・ギョンイル兄さん・・・
僕はその足で兄さんのいる兵役の訓練所に行った。


兵役義務に入っている兄さんと会える日は決まっていて、それでも兄さんのいる部隊は面会も比較的自由だったし携帯も使えた。
連絡を入れて一時間、許可が下りたからいつもの面会の部屋でと兄さんからメールが来た。
僕はとにかく急いでいた。
兄さんのとこには勿論この知らせは届いている。
兄さんも反対はしなかった。
それが僕には受け入れがたいことで、直接会って話を聞くまで心のモヤモヤは解けないし、どうにかこの状況を変える方法を兄さんなら見つけてくれる気がしていた。
面会の部屋に入っていくと兄さんが制服姿で待っていた。
「ギョンイル兄さん…」
「イジョン…」
兄さんは僕をギュッと抱き締めてくれた。
その暖かくたくましい胸に包み込まれると今までのぶつけるとこのない憤りが少し収まっていく気がした。


「解散…なんだな…」
「兄さん…」
「イジョン…」
「兄さんなら何とか止められるんじゃないの…。僕、そう思って来たんだ。今からでも遅くないよ…まだ正式に発表したわけじゃないし…」
そう言う僕の両腕をギュッとつかんで兄さんは僕を椅子に座らせた。
そしてその大きい切れ長の瞳でまっすぐに僕を見つめて口を開いた。
「イジョン…正直に言うけど…俺にもそれは出来ないよ。その話は俺がここに入隊した時から出ていて…。ドギュンとは色々話したしシヒョンともジェホとも何回もやりとりをした。皆の意思は同じだった。どうにかしてグループを続けたいというものだった。でも、この先、ドギュンが兵役に行き、戻ったらシヒョンとジェホが…そしてお前も…。入れ替わるようにしていなくなっちまう。一時として落ち着いて作品を作ったり振り付けや歌の練習、プロモーションにカムバックの活動と…一つの作品を準備するには時間がかかるのに、俺たちには出来ないだろ…。レコーディングにはいた奴がMVの撮影ではいなくなり、プロモーションにはついていけてもカムバックには出れなかったり…。そんな風にいつも誰かが欠けた状態でHISTORYとしていい作品を作ることは出来ない。俺たちは5人いてHISTORYだろう…。それが基本だろう…それが出来ないならグループでいる意味がないんだ…」
兄さんの言葉は冷静で本当の事で、解散という事にショックを受けて混乱して感情に走っていた僕の心を少しづつ落ち着かせた。
「お前だけじゃない…皆も辛い。でも…俺たちがするべき選択は今はそれしかないんだ。イジョン…お前と本当は一番たくさん話すべきだったんだ…でも、俺の気持ちがそれを避けた。俺のお前への気持ちは他のメンバーへの気持ちとは違って特別だ…。だから…お前と話したら感情に流されて冷静でいられない気がしたんだ…だから俺はお前だけ置き去りにして…勝手に社長に従うと言ってしまった。ゴメンな…イジョン…それは本当に俺が悪い。怒っていいし…憎んでいい…お前の今、胸の中の憤りややるせない気持ちは全て俺が引き受けるから…だから…だからイジョン…わかってほしい…。そしてお前もお前の新しい道を探して…そこを歩き出してほしい…」
「兄さん…」
そう言った兄さんの瞳には涙が浮かんでいた。
これ以上駄々をこねて困らせるのは男として、大人として、兄さんが愛してくれたジャン・イジョンとして恥ずかしいことだと思った。
それで僕は涙を拭い兄さんに頷いた。
「イジョン…」
「ゴメンね…辛いのは僕だけじゃないんだよね。それなのに僕は…こんな風に兄さんを困らせて…ゴメン…」
「イジョン…お前が望むなら、ずっと俺はお前のそばにいるよ。たとえグループは無くなってしまってもお前が次にここに入る時が来ても…俺はずっとお前を待ってるし…お前を愛しているという気持ちが変わることはないから…」
そう言ってギョンイル兄さんは僕の手を引っ張って椅子から立たせ引き寄せて僕を抱き締めた。
周りにちょうど誰もいなくてよかったけど…いてもギョンイル兄さんは多分堂々とこうして抱き締めてくれそうだった。
僕は勿論グループとして活動できなくなるのが辛いのもあったけど、本当は何よりもこの人と離れ、この人の愛情を失うのが怖くて辛くて、あんなに憤っていたんだと、兄さんの温かい胸の中で改めてそう思った。


5月12日、正式に僕たちは解散を発表した。
この先の活動はまだ未定だ。
そのうちにドギュン兄さんから順番に入隊となるだろう。
いつかは僕も行かなければならない。
僕は5人が初めて会い、練習をしたレッスン室を訪ねていた。
こうしてみるとこんなに広かったんだ。
そう思う。
今日は自分一人だけだからかな。
懐かしい香りがする。
汗と涙と…こぼしまくった愚痴と…。
取っ組み合ってした喧嘩と、笑いあったみんなの笑顔と…。
そんなものを全て包み込んだままここは静かに変わらずに僕を見守るように佇んでいる。
カチャッとドアの開く音がした。
振り向くとジェホが顔をのぞかせた。
その後ろにはシヒョン兄さん、少し遅れてドギュン兄さん。
「何だよ…みんな…結局ここに来てたんだな…」
ドギュン兄さんが言う。
「本当…ここに来たいって…。今日の朝起きて思ったんだ。みんなもそうだったんだね…」
シヒョン兄さんが言った。
「ギョンイル兄さんも来れたらよかったのに…」
ジェホが言った。
と同時にまたドアが開く音がして
「はーい、レッスンしますよー」
と聞きなれた声が僕たちを包んだ。
「ギョンイル兄さん…」
見るとギョンイル兄さんが普段の格好で入って来た。
「何で…」
そう言う僕に兄さんは笑って
「内緒で抜け出してきた…。時間ないから始めるぞー」
そう言うと隅にあるデッキのプレイボタンを押した。
僕らのデビュー曲が流れ始める。
「うわっ…」
「懐かしい…」
「ほら…位置につけ…」
そう言ってみんな自然に立ち位置に着いた。
もう、何百回繰り返しただろうこの曲を僕たちはバカみたいに真剣に歌って踊った。
みんな…泣いていて…みんな…笑っていた。
また、いつか…。
また、時が経ち…。
僕らの運命が重なるなら…。
ここでまた…こうして5人…汗と涙を流したい…。
そんな日が必ず来ると、僕は何故か確信していた。
振り付けの中で僕の髪をつかんだギョンイル兄さんの大きな手は、いつもよりも何処か暖かくて、僕を見つめた瞳はいつもよりも悲しいくらい綺麗で、僕の心にいつまでも輝いているように思えた。


This is the end of HISTORY…but…maybe the bigining of new HSTORY's story…!


🎀あとがき🎀
今日、急に思いついたようにこんなお話を書き始めてしまいました。
全ては私の想像ですので、現実の彼らがどうだったのか、そしてどうなるのかは私にもわかりません。
こんな風だったらいいなという願望でした。
ファンの方には勝手な妄想ですみません。
でも、HISTORY好きでした!!
ジャンル:
小説
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2 コメント

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Unknown (はるゆい)
2017-05-21 09:57:03
本当にこんなやりとりがあったら嬉しい✨
解散を発表してからドキュンさんのコメントやインスタで少しあったぐらいで、本人達の状況や考えがしっかり伝わってきてないので😅
入隊って理由であっさり解散しちゃうんだなぁ💦なんて思ったり😓
でもこんなやりとりが裏であったなら、ファンとしても嬉しいなと✨
実際メンバーもすごく悩んだ結果だとは思うので、しょうがないんですけどね😣
何回かHISTORYの事、書いていただきありがとうございます♥
はるゆい様 (葉月)
2017-05-22 01:22:30
コメント有難う御座います❗️
本当にそうですよね、私は全くHISTORYの詳しい事は追えていないので、より解らないんですが、でも、そうなんですね、何も本人たちの声は聞こえてこないんですね❗️
辛いですね❗️
なので私は自分の中で勝手に納得のいくようにこんなお話を妄想し自分を慰めてみたりしています❗️
それがはるゆい様のお気持ちも少しだけでも慰められたなら嬉しいですが💦
もしも彼らが新しい道を歩き始めても、イジョン君とギョンイルさんは仲良しでいて欲しいです、離れてても2人であってるとか…そんなふうだったらなんて❗️
もちろん他のメンバーもお互いに思い合ってて欲しいですが❗️

解散したからさようなら…なんて悲しすぎますもんね😢
一緒に歩いた何年間かの絆は決して切れないものだと信じたいです❗️

私もHISTORYは好きでしたし、才能のあるグループだと思ってましたし、ずっと応援していたかったから、また、思いついたらここにお話を載せようと思っています❤️
また、たまに覗いて下さいませ☺️
本当にコメント有難うございました🙏

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