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『わたしを離さないで』 Never Let Me Go

2011年05月16日 | 映画【や・ら・わ行】



わたしを離さないで 公式サイト


緑豊かな自然に囲まれた寄宿学校ヘールシャム。
そこで学ぶキャシー(キャリー・マリガン)、ルース(キーラ・ナイトレイ)、
トミー(アンドリュー・ガーフィールド)の3人は、幼い頃からずっと、
一緒に過ごしてきた。

しかし、外界と完全に隔絶したこの施設にはいくつもの謎があり、
“保護官”と呼ばれる先生のもとで絵や詩の創作に励む子供たちには、
帰るべき家がなかった。

18歳になって、校外の農場のコテージで共同生活を始める3人。
生まれて初めて社会の空気に触れる中、ルースとトミーは恋を育んでいく。

そんな2人の傍にいながらも、次第に孤立していくキャシー。
複雑に絡み合ったそれぞれの感情が、3人の関係を微妙に変えていく。

やがて、彼らはコテージを出て離れ離れになるが、それぞれが、
逃れようのない過酷な運命をまっとうしようとしていた。

やがて再会を果たしたルース、トミーとかけがえのない絆を取り戻した、
キャシーは、ささやかな夢を手繰り寄せるため、ヘールシャムの秘密を、
確かめようとする。
だが、彼らに残された時間はあまりにも短かった



施設の「秘密」、そこに暮らす子供たちの「秘密」が、
やたらクローズアップされて宣伝されていたけれど、
まぁそんな事情だろう、と思ったとおりの映画。
同じようなテーマの映画が、以前にもいくつもあった気が。

原作はまだ読んでいないけれど、原作の方が面白そう。
と言ってしまっては、元も子もないけれど(爆)。


それを「運命」として受け入れてしまっている、
受け入れるしかない子供たちの、無邪気で無垢な瞳や表情。

そして成長し、思春期を迎え、人を愛することを知り、
そこから自分のアイデンティティや、存在意義を問い始める、
その戸惑いなどが、美しい風景とともに、静かに描かれる。

自分ひとりならば、誰かを愛することなどなければきっと、
自分の運命のその先に何が待ち構えているかなんて、
どうでもいいことだったのだろう。

食肉処理を待つ子牛たちのように、その先に何があるかも知らず、
知りたいと思うこともなく、ただ生きて成長して、「提供」されるだけ。


しかし、かけがえのない人を得てしまった子供たちは、
自分の人生を生きようとする。
自分の人生の意味を、見つけようとする。
愛する人たちと、ずっと一緒にいたいと願うために。


外界から切り離され育てられているとはいえ、人間である以上、
心はあるのだから、まるで物のように管理し出荷することなど、
不可能だろう。

それを知っていただろう校長もきっと、苦悩したに違いない。
彼らも心がある一人の人間だ、ということを知っているがゆえに。



風の吹きすさぶ草原や寂寥の海や、鉄条網を揺らす風、
どことなく物悲しい風景が、美しい映画でした。
ジャンル:
映画(DVD)
キーワード
わたしを離さないで 人生の意味 ガーフィールド アンドリュー キーラ・ナイトレイ
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