mt77のblog

信州松本からの投稿(2004年11月11日~)

雨氷

2016-02-01 | 松本の話題・情報
1月30日、松本市や山形村で県道や林道などが倒木で通行止めとなり、松本市扉温泉にある旅館「明神館」・「桧の湯」、美ヶ原高原の「王ヶ頭ホテル」、山形村の「スカイランドきよみず」などの宿泊施設などで、約260人余が一時孤立状態になりました。
テレビのニュースでは雪の重みで道路に木が倒れてしまって通行不能と報道されていましたが、報道されている画像を見ると29日に降っていた雨がやや標高の高いところでは雨氷となり木に凍り付き、その上に夜間に雨から雪に変わった雪が降り積もっての倒木だったのではないかと思います。
1月31日までには孤立状態は全て解消されました。
孤立解消に向け苦労された大勢の方々の努力のたま物だと思います。




≪ちょいと情報≫
雨氷とは?
過冷却状態の雨滴が樹木や電線、建物等の地表の物体に付着して凍結し、その物体が透明な氷で覆われる現象を、雨氷現象と言います。
過冷却とは水が0℃以下になっても凍らない状態を言います。
普通、大気の温度は地表から上に行くほど下がりますが、上空に0℃以上の暖かい空気の層(逆転層)が存在し、地表付近の気温が0℃以下、という特異な気象条件の時に、雨滴が地表付近の冷たい空気の層で冷やされて過冷却状態となります。
過冷却状態の雨滴が地表に到達し、枝葉や電線などに付着しますが、その付着した物体が0℃以下であれば、雨滴が凍って雨氷が生ずると言われています。
雨氷現象は、長野県内では中信・東信地区での発生が多く、全国的に見ても長野県での発生例が多いようです。
※出典 : 長野県林業センターミニ技術情報No.43


私の記憶にあるところでは、2010年2月14日に東山で雨氷現象があったように思います。
この年の春に高ボッチ高原・鉢伏山へ行った際にはあちこちで倒木を目にしましたし、ミヤマザクラ(深山桜)等の落葉樹の太い枝が折れたり、裂けたりしているのを多くみました。

今回発生した雨氷について、県森林づくり推進課によると倒木被害は標高800~1100メートルの場所で目立っているとの事です。
塩尻市にある県林業総合センター周辺(標高870m)では、29日午前6時から30日午前5時までの23時間に計45mmの降雨を観測。
同センターはこの雨が全て氷になった場合に樹木に付着する重さを試算し発表しました。
それによりますと、枝の広がりが半径3メートルの樹木の場合、最大で1.27トンの氷が付いた計算になるそうです。



2016/1/30の雨氷の写真がへそまがり姫さんのブログ「へそまがり姫 あっちこっち」にありますので紹介します。
「木の枝に付く雨氷」 ☜ クリック(2016/2/2link)







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2 コメント

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Unknown (里。)
2016-02-03 12:58:50
大阪で休日にゆっくりしながらTVを見ていたら、今回のニュースが流れ、びっくりしました。
元勤務先の大事に、同僚にLINEするも、停電で電波が入らず繋がりませんでしたが、
開通後のインタビューに答える友人が、いつもニコニコ元気な姿ではなく、疲労困憊の様子に、
状況がいかに大変だったかを物語っているなぁと感じました。

雨氷って、こんな被害が出なければ、とっても綺麗ですよね。
上高地にいた頃も、雨氷まではいかなくても、朝日にあたる凍り付いた木々の美しさが大好きで、
田代池までよく散歩に出掛けたものでした。

市民タイムスなど、遠距離にいる者にとっては、TVには出ない詳しい内容が知れて、良かったです。
現在、定期購読中です。(^^;)
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里。 様 (mt77)
2016-02-03 17:55:45
29日夜は雨降りだったのですが、翌朝はこの雨が雪に平野部でも変わりました。
林道などでこれほどの被害が出るとは全く予想も想像もできませんでした。
1月31日のテレビの報道の動画を見た感じでは、雪の重さで木が倒れた感じではなく、見るからに雨氷のせいではないかと私には思えるものでした。
それでもニュースの中では雪の重みで林道等に木が倒れ通行止めになっているという表現のしかたをしていましたので、ちょっと違和感を覚えていました。

雨氷は見るのは良いですが、ここまで被害を出てしまうと大変ですね。
今回の雨氷倒木被害に対する松本市の対応はとても早かったように思います。

市民タイムスは、紙面の内容がここ5年ほど前から大分変わり、この中信地区の文化・伝統・自然などを発信する記事が多くなったように思います。
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