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ミュシャ展

2017年04月21日 10時13分06秒 | 芸術
4/16の日曜日に、国立新美術館で開催中の『ミュシャ展』に行ってきました。
〈スラヴ叙事詩〉全20点がチェコ国外に出るのはこれが初めてとのこと。
そして次にいつ日本に来てくれるか分かりません。
これは見逃すわけにはいきますまい!



どこでも話題になっている通り、壮大で圧倒的でした。

そしてこちらも皆さん言っている通り、混雑はしているけど絵が大きいのでちゃんと見られます。
もうとにかく大きい。
全部が同じ大きさではないのですが、およそ縦6m×横8mもあります。

そして展示室が、天井が高くて(それでもギリギリでしたが)とても広いのです。
近くで絵の下の方の人や筆遣いをまじまじと観察し、離れて全体を見るのですが、かなり離れないと全部が把握できないのでぎゅうぎゅうになることがありません。
人はたくさんいるのに、絵の荘厳さからか、静かにじっくり見られました。


ここでちょっと時間を遡ります。
乃木坂駅に到着したのが11時半頃。駅直結なので迷わず美術館まで辿り着けます。
一度屋外に出たところで長蛇の列が。
さすがに日曜は並ぶのか…と思いきや、チケット販売の列でした。
私は事前にコンビニで買っておいたので難なくクリア。
絵柄入り公式チケットをとっておきたい!というこだわりが特にない方は、事前購入をお勧めします。
次に目に入ったのは草間彌生さんのグッズ会計の行列。某ランド並みにうねうねと並んでました…。
1階にあるコーヒーラウンジ的なところで腹ごしらえを済ませ、12時過ぎに展示室へ。
午前組と午後組の中間なので、この時間帯は比較的空いているようです。
※大きい荷物や上着はロッカーに預けましょう。(使用後100円戻ります)
 写真撮影可の絵もあるので、スマホは持って入ります。


音声ガイドを借りずに展示室へどんどん入っていくと、壁一面が『原故郷のスラヴ民族』でした。
大きいのは知っていたのですが、想像以上。
そしてほぼ青いので余計に大きく見えます。

これはパンフレットなのですが、左にあと3割程長く、戦火が見えます。
そしてもっと暗い青で、代わりに白はもっと目立ちます。
左下のお二人が怖いこと。この二人がスラヴ民族の始まりを表しているのだそうです。
受難の予感がひしひしと伝わってきます。

ミュシャというのはフランス語読みなので、〈スラヴ叙事詩〉では表記がチェコ語発音のムハになっていました。
急に増す重み。

ムハの絵は変わっていて、喜びの場面でも表情は険しいことが多く、また、描かれたシーンの主役は目立たないものがほとんどでした。
後ろを向いたり小さかったり光が当たってなかったり。
説明を読まずに絵だけ見ると、ストーリーが分かりません。

それから、前半数点に登場する神々(や、何かを象徴する人物)が、まるで「写真を撮ったら写っちゃった」みたいなのが面白いです。
色のトーンが違ったり絵柄が違ったりで工夫してあるようです。

戦争反対の立場から、戦勝シーンも全く浮かれることなく、むしろ虚しい感じで描かれています。
血はあえて描かなかったらしいのですが、それ故に生きてるのか死んでるのか分からない人々が恐ろしかったです。
あと高確率で絵の中の人と目が合うのですが、これもやはりゾクッとしますね。

撮影可の場所にあった絵より、若き日のムハがモデルの青年。

別の絵より、娘と息子。




そして気になる天使様。日本の金剛力士像みたい。


このコーナーの絵より、撮影不可の方が断然良かったです!(当然か)


予習はしなかったのですが、2013年に森アーツセンターで習作(下絵のような)を見たので、<スラヴ叙事詩>のことは知っていました。
詳しい歴史は複雑でよく分からないけど、激動の民族なのだな、と。
日本はほぼ単一民族で、国外からの侵攻や内紛もほとんどなく、世界的と比較して見るとかなり平和にここまで来ています。
なので実感としては実はよく分かってないのですよね、民族とか祖国とか。
それから日本は宗教も寛容な国なので、これまた宗教的な確執も感覚的によく分かりません。
日本に生まれてよかったと思うと同時に、そういう「頭では理解してるつもりだけど、感覚としてはよく分かっていない」という自覚を持っていることは大事なのだと思います。
だから歴史の勉強が必要なのですよね。
まあこの感覚は国際関係に止まらず、すべての人間関係において必要なのでしょうけど。
…とかいうことを改めて学びました。


<スラヴ叙事詩>の他に、ミュシャと言えば!な、サラ・ベルナールのポスターや四芸術のリトグラフも来ていました。
特に気に入ったのが、
紙に墨で描いてある線画で、現在のマンガやイラスト的ですが、シンプルな線で必要なことが全て表されている様子が大好きなので、うっとりでした。

晩年の、民族運動のための作品もありましたが、こちらはあまり好きじゃない…。
暗いか宗教イラスト(宗教画ではなく)っぽいので。
撮影可コーナーの<スラヴ叙事詩>もいくつかは宗教イラスト的でしたが。
しかし「宝くじ」のポスターが、なぜ暗い森で頭を抱えた女性と光は当たっているけど口をひん曲げた女の子の絵なのでしょう?
「宝くじ」と訳されてはいるものの、本質は全然別物なのかもしれませんが…。
『ロシアの復興』も怖かったです。顔色の悪い女性がぐったりした子供を抱いています。
やはり根底にある闇が出てきちゃうのでしょうか?(ミュシャの?民族の?)

やはりデザイン性が高く華やかなミュシャが好きです。
スラヴな方はムハとして区別するのは正解だと思います。


さてグッズですが、ポストカードとチケットフォルダーに止めておきました。
マスキングテープにふらつきかけましたが。
図録はネット本屋でも買えるそうなので、後日アマゾンで購入予定です。
重いですもんね、図録。これは嬉しい。
展覧会に来られない人も図録が買えるという点でもいいですね。



3時間程見ていたので小腹が減り、今度は地下の軽食コーナーへ。
レストランは他にも2~3あるようですが、ここはセルフでリーズナブルでした。
手前にあるミュージアムショップも広くて面白いものがたくさんあって良かったです。

最後に草間彌生さんに浸食された木々を見ながら美術館を後にしました。
美術館自体が素敵なところなので、また行きたいです。

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