手作り+読書+α

→読書には漫画を大いに含みます!!

ピアノの恋人ppp(ピアニッシシモ)

2017年04月30日 21時49分08秒 | 
喜多尚江さんのマンガ

実に18年振りの『ピアノの恋人』続編です!



音楽高校に通う久藤道明は、学校一のピアノの才能を持ちながらも本番に弱いという弱点を抱えていた。
荒れた気分でピアノを弾いていると、ケンカをふっかけるように同じ曲を合わせてくる人間がいた。
それが天才少年ピアニスト、河野兼雅(通称ケンガ)との出会いだった。
兼雅にキスされるとなぜかピアノが上手くいく、というジンクスを乗り越え、道明はアガリ症を克服できるのか!?


以上、『ピアノの恋人』のあらすじ。
『ppp』はそのまま数ヶ月後のお話から始まります。
ブランクなし!
絵もほとんど変わってなくて本当に嬉しいです。
BL誌に移ったのですが、内容も特に変わらず。
兼雅の女たらしっぷり&キス魔なところが表に出ず、キスのお相手は道明のみになってるくらいですかね。
あと女の子がほとんど出てこないか。仕方ない。

ちょっと心配なのがタイトルです。
ppp→pp→p…とだんだん強くなっていったらどうしよう!?
fffまでついていけないかも!?
などと妄想が(^_^;)

しかし喜多尚江さん、ホント大好きなので復活が嬉しい!
『ピアノの恋人』の後、何冊かコミックス出てますが、しばらくパッタリだったのです。
線がシンプルでシルエット画とか効果的に使われる方で、しかも不思議なお話ばかりという。
不思議(異世界とか超常現象とか人外とか)が出てこない作品は、私の知る限りこの『ピアノの恋人』のみです。
とにかくすごく琴線に触れるんですよね…

黄金週間は「喜多尚江祭」を開催します!

夜行

2017年04月29日 10時56分21秒 | 
森見登美彦・著

「私」は、学生時代に通っていた英会話スクールの仲間に「鞍馬の火祭」を見に行かないかと呼びかけ、10年ぶりに皆が顔を合わせることになった。
10年前に忽然と姿を消した長谷川さん以外の5人である。
謎の失踪を遂げた長谷川さんのことにはしばらく誰も触れなかったが、私がふと口にしたのをきっかけに、それぞれが不思議な話を語りだす。
「岸田道生」という銅版画家の連作『夜行』に関連する話であった。
尾道・奥飛騨・津軽・天竜峡そして鞍馬。
私達はどんな旅をするのか。長谷川さんには出会えるのか…。


ミステリ風なお話なので、色々書きすぎるとネタバレになるので控えておきます。
ちょっとホラー的でもあります。
今市子さんのマンガ『百鬼夜行抄』と雰囲気が似てます。
タイトルも似てますが。
『夜行』内でも、連作のタイトルは「百鬼夜行」かもしれないし「夜行列車」かもしれないと言ってました。
百鬼夜行は「やぎょう」と読むらしいですが。
↑これを書いていて本を見返したら、「夜行」に振り仮名がないことに気付きました。奥付にもローマ字表記とかなしです。さすが!

森見さんはぶっとんだイメージが強いのですが、今回は落ち着いた怖さを醸し出しています。
ホラー苦手なので夜一人で読めない!と思ったくらいです。
(表紙のアニメちっくな絵に騙されませぬよう。)
しかし物語の中にぐいぐい惹き込まれて、結局夜中に読みふけってしまいました。
目に浮かぶような、を通り越して、手触りや空気のにおいなんかまで感じ取れる作品です。
好きかと問われると返答に窮しますが、本好きさんにはおすすめです。


ああ、しかし森見さんと言えば、現在公開中の『夜は短し歩けよ乙女』のアニメ映画と、『有頂天家族』にまつわるフェアやら何やらが気になります!
とりあえず本読み返そうかな…

ミュシャ展

2017年04月21日 10時13分06秒 | 芸術
4/16の日曜日に、国立新美術館で開催中の『ミュシャ展』に行ってきました。
〈スラヴ叙事詩〉全20点がチェコ国外に出るのはこれが初めてとのこと。
そして次にいつ日本に来てくれるか分かりません。
これは見逃すわけにはいきますまい!



どこでも話題になっている通り、壮大で圧倒的でした。

そしてこちらも皆さん言っている通り、混雑はしているけど絵が大きいのでちゃんと見られます。
もうとにかく大きい。
全部が同じ大きさではないのですが、およそ縦6m×横8mもあります。

そして展示室が、天井が高くて(それでもギリギリでしたが)とても広いのです。
近くで絵の下の方の人や筆遣いをまじまじと観察し、離れて全体を見るのですが、かなり離れないと全部が把握できないのでぎゅうぎゅうになることがありません。
人はたくさんいるのに、絵の荘厳さからか、静かにじっくり見られました。


ここでちょっと時間を遡ります。
乃木坂駅に到着したのが11時半頃。駅直結なので迷わず美術館まで辿り着けます。
一度屋外に出たところで長蛇の列が。
さすがに日曜は並ぶのか…と思いきや、チケット販売の列でした。
私は事前にコンビニで買っておいたので難なくクリア。
絵柄入り公式チケットをとっておきたい!というこだわりが特にない方は、事前購入をお勧めします。
次に目に入ったのは草間彌生さんのグッズ会計の行列。某ランド並みにうねうねと並んでました…。
1階にあるコーヒーラウンジ的なところで腹ごしらえを済ませ、12時過ぎに展示室へ。
午前組と午後組の中間なので、この時間帯は比較的空いているようです。
※大きい荷物や上着はロッカーに預けましょう。(使用後100円戻ります)
 写真撮影可の絵もあるので、スマホは持って入ります。


音声ガイドを借りずに展示室へどんどん入っていくと、壁一面が『原故郷のスラヴ民族』でした。
大きいのは知っていたのですが、想像以上。
そしてほぼ青いので余計に大きく見えます。

これはパンフレットなのですが、左にあと3割程長く、戦火が見えます。
そしてもっと暗い青で、代わりに白はもっと目立ちます。
左下のお二人が怖いこと。この二人がスラヴ民族の始まりを表しているのだそうです。
受難の予感がひしひしと伝わってきます。

ミュシャというのはフランス語読みなので、〈スラヴ叙事詩〉では表記がチェコ語発音のムハになっていました。
急に増す重み。

ムハの絵は変わっていて、喜びの場面でも表情は険しいことが多く、また、描かれたシーンの主役は目立たないものがほとんどでした。
後ろを向いたり小さかったり光が当たってなかったり。
説明を読まずに絵だけ見ると、ストーリーが分かりません。

それから、前半数点に登場する神々(や、何かを象徴する人物)が、まるで「写真を撮ったら写っちゃった」みたいなのが面白いです。
色のトーンが違ったり絵柄が違ったりで工夫してあるようです。

戦争反対の立場から、戦勝シーンも全く浮かれることなく、むしろ虚しい感じで描かれています。
血はあえて描かなかったらしいのですが、それ故に生きてるのか死んでるのか分からない人々が恐ろしかったです。
あと高確率で絵の中の人と目が合うのですが、これもやはりゾクッとしますね。

撮影可の場所にあった絵より、若き日のムハがモデルの青年。

別の絵より、娘と息子。




そして気になる天使様。日本の金剛力士像みたい。


このコーナーの絵より、撮影不可の方が断然良かったです!(当然か)


予習はしなかったのですが、2013年に森アーツセンターで習作(下絵のような)を見たので、<スラヴ叙事詩>のことは知っていました。
詳しい歴史は複雑でよく分からないけど、激動の民族なのだな、と。
日本はほぼ単一民族で、国外からの侵攻や内紛もほとんどなく、世界的と比較して見るとかなり平和にここまで来ています。
なので実感としては実はよく分かってないのですよね、民族とか祖国とか。
それから日本は宗教も寛容な国なので、これまた宗教的な確執も感覚的によく分かりません。
日本に生まれてよかったと思うと同時に、そういう「頭では理解してるつもりだけど、感覚としてはよく分かっていない」という自覚を持っていることは大事なのだと思います。
だから歴史の勉強が必要なのですよね。
まあこの感覚は国際関係に止まらず、すべての人間関係において必要なのでしょうけど。
…とかいうことを改めて学びました。


<スラヴ叙事詩>の他に、ミュシャと言えば!な、サラ・ベルナールのポスターや四芸術のリトグラフも来ていました。
特に気に入ったのが、
紙に墨で描いてある線画で、現在のマンガやイラスト的ですが、シンプルな線で必要なことが全て表されている様子が大好きなので、うっとりでした。

晩年の、民族運動のための作品もありましたが、こちらはあまり好きじゃない…。
暗いか宗教イラスト(宗教画ではなく)っぽいので。
撮影可コーナーの<スラヴ叙事詩>もいくつかは宗教イラスト的でしたが。
しかし「宝くじ」のポスターが、なぜ暗い森で頭を抱えた女性と光は当たっているけど口をひん曲げた女の子の絵なのでしょう?
「宝くじ」と訳されてはいるものの、本質は全然別物なのかもしれませんが…。
『ロシアの復興』も怖かったです。顔色の悪い女性がぐったりした子供を抱いています。
やはり根底にある闇が出てきちゃうのでしょうか?(ミュシャの?民族の?)

やはりデザイン性が高く華やかなミュシャが好きです。
スラヴな方はムハとして区別するのは正解だと思います。


さてグッズですが、ポストカードとチケットフォルダーに止めておきました。
マスキングテープにふらつきかけましたが。
図録はネット本屋でも買えるそうなので、後日アマゾンで購入予定です。
重いですもんね、図録。これは嬉しい。
展覧会に来られない人も図録が買えるという点でもいいですね。



3時間程見ていたので小腹が減り、今度は地下の軽食コーナーへ。
レストランは他にも2~3あるようですが、ここはセルフでリーズナブルでした。
手前にあるミュージアムショップも広くて面白いものがたくさんあって良かったです。

最後に草間彌生さんに浸食された木々を見ながら美術館を後にしました。
美術館自体が素敵なところなので、また行きたいです。


火花

2017年04月18日 18時49分36秒 | 
又吉直樹・著 (芥川賞受賞作)

あまり売れていない漫才コンビ「スパークス」の徳永は、熱海の花火大会での仕事の際、同じく漫才コンビ「あほんだら」の神谷さんと出会う。
とっつきにくい感じの神谷さんになぜか気に入られ、その強烈な個性に惹かれた徳永は、弟子にしてほしいと申し出る。
承知する代わりに神谷さんの示した条件は、神谷さんの伝記を書くこと。
余命幾許もないのかと思いきや、そういうわけではないらしい。
こうして徳永は、生まれながらの漫才師ではあるが周囲と上手く関係を築けない神谷さんと付き合っていくことになった。


古代中国の、孔子とか孟子とかの弟子が、師の考えや出来事を記録しているような感じの小説です。
神谷さんの強烈な主張と言動を書き留め、彼に認められたいとコンプレックスを持ちながらも、もがく主人公。
確かに「伝記」が書けてるということでしょうか。

神谷さんの考え方には「ほう」と唸ることもあれば、哲学的過ぎてイマイチよく分からないときもありました。

メールの最後に面白い事柄をくっつけてやり取りしたり(平安貴族的?)、投げ掛けられた「面白いことのスタート」を上手く返さなくてはならなかったり、漫才師というのはそれはもう大変なのだなと思いました。
ましてや神谷さんは「漫才師は野菜を売ってても漫才師」というスタンス。
そして一途でいつでも真剣。
阿呆なくらいに。
彼等の生き方は不器用で馬鹿らしくて、興味深かったです。

全体的に見ると、関西弁に時々引っ掛かりましたが読みやすかったです。
会話が多いけどなぜか視覚的で、映像が浮かんでくることが多々ありました。
哲学的で難しいところもあり、泣けるエピソードもあり。
タイトルが『火花』なんだか『花火』なんだかはっきり把握してなかったのですが、途中で急に「だからスパークスか!」と納得。
普段読まないタイプのお話でしたが、なかなか面白かったです。

羽海野チカの世界展~ハチミツとライオンと~

2017年03月27日 10時14分22秒 | 芸術
静岡の松坂屋で今日まで開催中の羽海野チカ展に行ってきました。



結論から言いますと、とってもよかったです!

カラー原画がたくさんあって、時々「羽海野先生の宝物」コーナーがあり、真ん中で『3月のライオン』の映画のコーナーもありました。

原画は『ハチミツとクローバー』から。
懐かしくて(マンガ持ってるのでいつでも読めるんですが)、お話を思い出しながらガン見してきました。
ふんわりした色使いと筆遣いが繊細で、しかし大胆に塗ってあるところもあり、しかも画材が色々なので、見飽きないです。
パステルカラーが多いのにぼんやりしないのは、効果的に締め色が入っているからかと。
影もあんまり厳密に入ってないのに、のっぺりしないの、不思議です。

『3月のライオン』は表紙と原画が並べて展示されていました。
原画は印刷より淡くて、紙の凹凸がまた雰囲気あって、本物はやっぱりいいものだな~と思いました。
ハチクロは背景が野原とか青空とか抽象的、ライオンは橋や町並みなどの現実的なものだったのが、展開している世界観の違いなのかな?と興味深かったです。


ライオンの映画コーナーには生原稿もありました!
零君と順慶さんの対局シーン、アップの零君のメガネに痺れました!
メガネフェチなわけではなく。
目元の細かいペン使い、メガネが途中まで黒く塗ってあるけど途中からペンでのカケアミ(?)になっている繊細さが良かったです。

そして気になる絵を発見!

全部見透かすような真剣な零君、よいですね。
画面下にご注目下さい。

木目の美しさとか吹っ飛ぶ不思議絵となっております。

映画の予告のような映像が流れていて、それは「泣きシーン」中心だったため、映画見る気がややダウン。
しかし撮影風景の写真を見る限り、対局シーンには期待大です。


最後の方はマンガ以外のお仕事の絵が並んでました。
『エデンの東』の原画が見れてよかったです!

原画はもう少し明るい色味でした。
そしてもっと絵に奥行きがありました。

本物にふれるのはやっぱりいいですね!


物販コーナーは複製版画からスタートし、ウン万円にお買い上げシールがたくさん付いてました。
欲しくなるのは頷ける、が!
グッズはどれもかわいく、ブンちゃん(羽海野先生の猫)マステとかワンシーン付箋とかキケンでした。
「イラストセレクション」という図録とポストカード集の中間のようなものがお一人様3冊までだったので、3冊ゲット。


最後にハチクロとライオンのコラボ絵をば。

女の子達は皆かわいい♪


このあと各地を巡回するようなので、お近くに来るときは是非!


失われたものたちの本

2017年03月23日 11時41分11秒 | 
ジョン・コナリー 著

こちらもジブリ美術館の「図書室」でおススメだった本です。


戦争の音の近づくイギリスで、デイヴィッドは母を亡くした。
父の再婚相手が田舎に持っていた屋敷に引っ越し、新しく生まれた弟ジョージーや継母を疎ましく思いながら日々を暮らす。
デイヴィッドに与えられた部屋には古い本がたくさんあり、話しかけてきたりする。
おかしな男を見かけたりと変なことが続く中、死んだ母親の呼ぶ声に誘われ、デイヴィッドは夜の庭へ出ていく。
そして異世界へ飛び込んでしまった。


異世界へ行っちゃうのはファンタジーの王道ですね。
しかしこの本、ダークファンタジーというか、ブラックです。
ひたすらグロくて暗い。怖い。

そしてメリハリに欠ける。
大事件のところは緊張感を持って色々と描写してほしいのですが、淡々と進みます。
ならば逆にそんなに重要じゃない道中はあっさり書いてくれればいいのに、テンション変わらず。
なので手に汗握るはずの場面で、大事な一文をさらっと読み飛ばしてしまったりしました。

あとこのくらいの外国の古典ファンタジーによくあるのですが、登場人物に感情移入しづらいです。
この流れだと今こんな感情だろうと思ってると、全然違くてびっくりしたり。

「赤ずきん」や「ヘンゼルとグレーテル」といった有名な童話が、残酷童話(元々残酷ですが)として生まれ変わってちょこちょこ出てきます。
由紀香織里さんのマンガ『ルートヴィッヒ革命』っぽいですね。救いはないんですが。

そして読後感は…疲れた&悪くはないがよいってほどでもないかな~、です。

幽霊塔

2017年03月22日 14時03分08秒 | 
江戸川乱歩・著  カラー口絵:宮崎駿

ジブリ美術館の「図書室」にあった、宮崎監督おすすめ本。
これに影響を受けて『ルパン三世 カリオストロの城』を作ったのだとか。


大正の初め、まっすぐで裕福な青年・北川光雄は、叔父の購入した「幽霊塔」と呼ばれる時計屋敷に下見に出かける。
殺人事件のあったという部屋で、薄暗い中出会ったのは、絶世の美女・野末秋子であった。
そのあまりの美しさと彼女の持つ謎に惹き込まれていく光雄。
そして次々に起こる怪事件。
秋子の秘密とは何なのか、幽霊塔の謎は解けるのか…!?

宮崎監督の口絵によると、元ネタはイギリスのミステリー『灰色の女』で、それを黒岩涙香という人が新聞連載小説として書き直し、さらにそれを少年時代に読んだ乱歩が書き直したんだそうです。


ネタバレお嫌な方はこの下ご遠慮下さい。ミステリーですし!


乱歩は有名ですが、読んだことなかったです。
まあ色々とツッコミたいところもありますが、キリがないので「おお!」で済まします。
推理小説というより、エンターテイメントですね。
インディ・ジョーンズっぽいですかね、インドの話あたりの。

心理描写が少ないので、ゴチャゴチャうるさくなくて読みやすい反面、冒険中の光雄君に感情移入しづらいです。
わりと窮地も淡々と進みます。
死体に大騒ぎしないくせに、内的恐怖で気絶します。
幽霊塔のカラクリは、「脱出ゲーム」みたいで面白かったです。
現実的な理屈やカラクリを考えないのがポイント。
トータル、面白かったです。

ああ、しかし一番の衝撃(笑撃?)は、「お茶っぴい」です。
栄子というしょうもないお嬢さんが出てくるのですが、彼女を嫌っている光雄が、彼女を評したものです。
辞書には「お転婆でおませな女の子」くらいの意味が載っていて、私のイメージもそんなものでしたが、実際に生きて使われていた時代にはもう少しマイナスイメージがあったのでしょう。
しかし「おちゃっぴぃ」とか、ひょうきん者かっ。

ジブリ美術館・その3

2017年03月22日 10時48分16秒 | 芸術
1階の、入って右の部屋をすっとばしていたので戻ります。

ここの目玉は「幸せそうなラピュタのロボット」と「コマ撮り風トトロ」でしょう。
※タイトルは勝手に付けました。本当の作品タイトルを覚えてないので…。
特に後者がすごいです!
トトロのキャラクターの人形が、少しずつポーズを変えて円状に並んでいます。
それがメリーゴーランドのようにぐるぐると高速で回り始めます。
途中から真っ暗になり、次に明滅するライトが当てられます。
すると本当に動いているように見えるのです!
昔の白黒時代のフィルム映画のような動き。
縄跳びをしているメイの横をすり抜けていく小トトロが、一番「ホントに動いてる!」という感じでした。
そしてまた、不思議なことに人形数がちょっと変わると、動いていく方向が変わるんです。
全体は同じ方向に回っているのに、右に進むのと左に進むのとがあるという…。
ずっと眺めていられます。すごい。


6時間もいるのでそろそろ帰りましょうか。

お土産紹介。
『マンマ・ユート』で買ったもの。

限定のガーゼハンカチ。三鷹の地図になっていて、刺繍のトトロやメイがかわいいです。

クッキー。缶がかわいい。
小さいクッキー(紙箱でいいから)とか、配りやすいものもあればよかったのですが。

トトロを中心に、ピンバッジは種類がたくさんありました。
外国の3人連れの方が、トトロには目もくれずに全員「ジジ~♥」とジジバッジを選んでいたのが印象的でした。

姫はパン種のぬいぐるみ。手触りがいいんです!

3階の図書室で買ったもの。

宮崎監督手描きのポストカード。左はくるみ割り人形でしょう。

こちらも手描きのブックカバー付き『くるみ割り人形』の本。
2階の一角にくるみ割りのコーナーがあって、女性陣は難なく読めたけど、男性陣は遅々として読み進められなかったという紹介があり、興味があったので。
バレエのくるみ割りを見たことがあるくらいで、よく知らないのですよね。


最後に屋外にいる大きなトトロを見てから帰りました。

ニセ受付になってます。
ここは誰でも見られます。
できれば飛び付きたかったです!

ジブリ美術館・その2

2017年03月15日 19時15分17秒 | 芸術
さて2階へ参ります。

常設展の「映画の生まれる場所」はアトリエ!という感じです。
もうとにかく色んなものがありすぎて、目が回りそう。
作り手の机回りと実際の道具、インスピレーションを与えてくれそうな物たち、アニメーションのレイアウト、等々。
セル画に色付けする際の細かな指示と、大変な数の色見本にはくらくらしました。
色を決める人、すごいです!
ムラなくはみ出しなく塗る方もすごいですが。


企画展示室の方は…入り口にネコバス!
いきなり体内(車内?)で、両側にある座席に座れます!
ぐにゃ~っと沈むのが、まさにサツキが座ったときと一緒で、テンション上がります!
片側は窓も開いているし、ふかふかだし、最高でした。
そして外側にはちゃんとネコバスの顔が!
鼻がゴム製なのがこだわりポイントなのだそうです。リアリティ☆
手触りが良くて、存分になで回してきました。

こちらもなんだか狭いところに色んなものがあって、全部見るのが大変でした。
秘密基地とか隠れ家っぽくてとても楽しいですが。
ハウルのお城がネコバスの鼻先にあって(さすがに実物大ではない)、ところどころ中がのぞけて面白かったです。カルシファーがかわいかった!

宮崎アニメと言えば飛行物体ですが、昔の人の想像した飛行機の紹介とかもあって、機械好きにはたまらないんじゃ?
過去の企画展の一部がいくつかあるのも良かったです。
そうそう、『3匹のくま』の部屋を見忘れませんように。


さてお腹が空きました。
カフェ「麦わらぼうし」には長蛇の列。2時間待ちとの声もチラホラ。
デッキにはストーブとテント(?)が出ていて、ここでテイクアウト品や持ち込み品を食べて良いとのこと。
なのでテイクアウトのお店でホットドッグ・スープ・ドーナツを買ってきて食べました。
スープはスパイスたっぷり本格派で、おいしかったですが子供向けではなさそうです。
ホットドッグもピクルスがのってますが、取ってしまえば子供でも食べられます。(姫はトータル2つも食べてました)
こちらも思いがけず本格派で、おいしかったです。
ドーナツはサーターアンダギー的でサクサクでした。
つまりカフェに入らなくても十分おいしいものがいただけます!

それから、寒かったけどりんごのソフトクリームも食べました。
シャーベットとソフトクリームの中間くらいで、本物のりんごの味…よりも発酵感があるかな?ちょっとお酒っぽいかも。
おいしいし珍しいので、是非!


デッキから中庭的なところへ下れます。
手押しポンプや薪があって、『魔女の宅急便』な空間です。

館内撮影禁止なので、ここぞとばかりに写真を撮りましょう。


続く

ジブリ美術館

2017年03月12日 23時11分28秒 | 芸術
1週間も経ってますが、三鷹の森ジブリ美術館に行ってきました。
10年以上前に1度行ったので、これで2度目です。
入館料が手頃なのは嬉しいですが、予約しないとならないのが難点ですね。

初回の10時入館で、結局6時間も滞在しました!

これから行こうという皆さんに注意点を。
①寒いです。館内は至るところが開いています。おそらく花粉も入り放題です。
②休日のカフェは恐ろしく混んでいます。テイクアウトのお店もあるので空腹で倒れる心配はありませんが、持ち込み可なのでお子様連れは特にお昼持参をおすすめします。
③館内は撮影禁止です。
④ミュージアムショップは意外と種類がありません。『どんぐり共和国』の方がよりどりみどりです。
⑤オリジナル短編アニメーションは1度しか見られません。
⑥ネコバスルームは小学生以下のみですが、今なら別の展示で大人も座れるネコバスがあります!(いつまであるか不明)



入り口からもう色々とかわいいのですが、ゆっくり見る余裕もなく、どんどん中へと流されます。
中央ホールは以前来たときと変わらず。
吹き抜けのホールを見上げたときのワクワク感も相変わらず♪
なんか白いスノーマン崩れのような大きな人形がお出迎えしてくれました。
後で分かったのですが、短編アニメのキャラクターでした。

姫がぬいぐるみを購入。
スノーマンでも大根でもなく、パン種です。
この短編アニメ『パン種とタマゴ姫』を最前列(失敗…画面の端が把握しきれない)で視聴しました。
なかなか怖かったです。
どのアニメもそうなのですが、セリフはなく、音楽と効果音(文字が出るのもあるみたい)でストーリーが分かるようになっています。
『千と千尋』と『ハウル』に『ポニョ』要素を加えた感じでした。もちろん他作品的シーンもあって、総じて宮崎アニメだな!と。
本当は『メイと子ネコバス』が見たかったけど、これも良かったです。

その後3階のネコバスルームへ。
小学生以下のみなので、姫が並んでいる間に屋上へ。

守り神は現役でした。寒そうでちょっと可哀想。小鳥が来てくれるといいのだけど!
奥ではムスカごっこもできます。

姫はジブリのレイアウト展で買ってもらった飛行石を忘れてきました…。

まだ姫が並んでいるので、図書室で暇潰し。
宮崎監督おすすめの本がずらりと並んでいて、購入もできます。
ナウシカのマンガが分厚い上下巻になっていて、ちょっとした古文書みたいでした。机に置かないと読めまい…。

…続く