みりんの徒然声

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みりんの徒然声 150年生きることにした

2016-12-03 16:19:14 | 日記
とある短編小説の一説だ。150年生きることにした。それくらい生きればあなたと普通に過ごせるときもあるでしょう。小説は恐ろしい、何気に読んでいるのに、思わぬパンチを食らったりする。この主人公と相手はお互い家庭がある。だからそんな台詞がでる。まず言葉の美しさに泣いた。そして150年生きるなんてあり得ないことを真面目に語る姿に泣いた。来世を願うより可能性があるように見えて絶望的な美しさ。母親なら不倫なんて、と一掃するだろう。だけどこの純粋さはなんだろう?誰も不幸にしない恋愛などない。かといって不倫を正当化するつもりもないが、150年待つとは、あたしの涙腺は壊れる。こんな恋愛はもうあたしにはないだろう。待ち人もいない。毎日をただやり過ごし、つまんなそうな顔しか浮かべることの出来ないあたしにはなんだか眩しかった。あたしも150年生きたら、あの人の生まれ変わりに会うこともあるかも知れないな、と静かに思った。ただあと150年経ったらあたしは相当なおばあちゃんだ。150年あと生きるには不老不死が前提だな、と変に冷静にも思った。いずれにしても美しい台詞だった。しばらくはこの台詞だけで泣けそうだ。150年待ちたい人がいますか?会えたら何をしますか?来世よりありそうで、あり得ないお話です。

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