ぽれぽれ百綴り

犬好きおばさんのんびり雑記。

芸術の秋!につきあう。-前編-

2016-10-19 09:26:54 | 神戸/外出&食い意地
10年間くらい日本画を習っていた実家の母。
白内障が進んで根を詰めての絵画は困難に。

プロの画家さんでも一作描き上げるのに何か月もかかったりする日本画は、
大変な時間と労力を費やすのです。

でも絵は好き。

だから今は水彩画をやっています。

だけど、日本画と比べると物足りない感じ。

それでもんもんとしていた母ですが、
最近、私が気まぐれに借りて送った画集を見て、
思いが一変したもよう。

その画家さんが永山裕子先生でした。

確かに私も初めて見たときは驚きました。

水彩画でもこんなに豊かでみずみずしい、
幻想的で繊細な表現ができるんだ、って。

母に至ってはこの先生の絵が大好きになり、
まるで一目惚れのように熱く思いを語ってくれます。
おかげで水彩画に可能性が見出せたようでした。

その永山先生の作品展とデモンストレーションが大阪で行われるという。

会場となる画廊に問い合わせると、
デモンストレーションは先生の気分で行われ、(芸術家ですからね。)
始まる時間もわからなければ、終わる時間もわからない。(芸術家ですからね。)

また気分次第なので、
そもそも行われるかどうかもわからない。(芸術家ですからね!)

それでも母は行きたいという。

70歳を過ぎてから、
長時間の外出はしんどいっていうのに。

仕方ない。
ムスメがお伴しましょう。

あいにくその日は近畿地方に大きな台風接近中で、朝から警報がいくつも。
電車が止まるかもしれない。

「それでも行きたいの!ひとりでも行く!」

母は画廊の入っている百貨店がオープンする前から並ぶ気でいる。

なんという意気込み。
やる気まんまん。

やる気のない付き添いムスメは、
強風のなか、1時間遅れの11時頃に現地入り。

百貨店に入ると目的の画廊に直行です。
画廊の中央は黒山の人だかり。
すでにデモンストレーションは始まっていました。

(あたりまえですが、写真撮影禁止でした。)

三畳ほどの広さのシートが敷いてあって、
その上、左前方に題材の秋の花と果物が置かれ、
中央前方のキャンパスはシート上に直置きです。
グレーのロングスカートをお召しの先生は、
裸足で膝をつき、キャンパスに覆いかぶさるように向き合っていました。

それらを囲むようにイス席が二重に設けられ、
さらに後ろには立って見るお客さまが。
150人くらいはいらっしゃるのかな。
大盛況ですね。

ともかく無事に始まってくれたのね。
先生の芸術家魂に感謝です。

先生のお手元は人だかりでなかなか見えず、
画廊に飾ってある先生の作品群を先に鑑賞しました。

ため息が出るくらい美しい作品、
訴えかける作品、
圧倒されるような作品。

当たり前だけど、画集で見るよりずっといい。

私も永山先生の絵がいっそう好きに。

それから人だかりの外周をゆっくり歩いて、
本来の目的、お付きすべき母を探しました。

母はいました。

最前列に

ちょこんと。
3人のおばあさんでふたつの椅子に座っています。
ふたりとも知らない方です。

とにかく近くで見たいから、
と、ゆずりあってそうなったのかな。
ほほえましいこと。

先生はずうっと描き続けられるわけではなく、
時々手を止めて、気分を変えたり、
また水彩画という性質から、乾くのを待ったりで、
デモンストレーションは中断され、休憩に入ります。

私は母に近寄って、
「お供に参上しましたよ」と伝えることができました。

憧れの永山先生のデモンストレーションが間近で見られて、母は興奮状態。
見学はそんな方が多いようで、
初めてなのに近くの方々と会話が弾んでるようす。

シロさんが亡くなってから母もひきこもりがちだったから、
そんな姿を見られてとてもうれしい。

しかーし、
最前列の特等席をキープしたい母は、
窮屈なその席から身動きがきかず、席から離れられず。
なかなかに疲れそうでした。


永山先生は戻ってきて、
少し描いて、休憩、また少し描いて…といようなペース。

休憩時間は作品や題材をいろんな角度からご覧になったり、
控室に入ってしまわれたり、
画廊を出て行ってどこかに消えてしまわれたり、
いろいろでした。

芸術家ですからね。
よい作品を仕上げるにはご自分のペースでなさるのがいちばん。

聞けば、作品の方向性がお気に召さない場合、
途中で放棄なさることもあるらしい。

そりゃそうでしょう、芸術家なんだもの。

そんなことも含め、
「自由に描かせていただく」
という画廊側とのお約束なんだそうです。

今日は早いスタートで、途中放棄もなく、
休み休みとはいえ続けていただけている。

私たちはとてもラッキーなようです。

今日1日で仕上げまでいくとのこと。
水彩画って1日で描きあげられるんですね。

先生が特別なのかな?


しかーし、
母に疲れが見えてきました。

何回めかの休憩時、
先生がサインをくださりそうな雰囲気に。

画報で販売している作品紹介本、
それを買った方にサインを始められました。

これは一大事!

身動きできない母に代わって、
ムスメがサインをいただかねば!

本を販売している受付へGO!

「お急ぎになってください。
サインは先生の気分で終わってしまいますから」
スタッフさんが教えてくださいました。

でも作品紹介本って、ちゃっちい。
スタッフさんによると、画集からの抜粋らしい。
紙質も画集の方がいいような。
だったらその画集を買いたいよね。

これは買いたくないよね。
1,500円とはいえ、無駄遣いはイヤだわ。(←こんな時もケチ)

平積みされた本のとなりには大きいカレンダーが。
3,000円ナリ。

高っ。

うー。
でも断然こちらじゃない?


(なんて麗しいカレンダー!)

スタッフさんに聞いてみましょう。
「カレンダーにもサインはいただけるんでしょうか?」

「さあ。
でもお願いなさってみては?」

「カレンダーだと、どこにいただけばいいんでしょうかね?」

「さあ。
でもお誕生月のページなんて素敵じゃありません?」

スタッフさん、ナイスアイデアやん!

カレンダーを受け取るなり、
入れてくださった手提げから取り出して、
きれいに包んであるフイルムをベリベリはがして、
母のお誕生月の1月ページをめくって、

先生のもとへGO!

すでに作品紹介本を持った人が数人。
その後ろにぴったりつきました。

「カレンダーなんていいのん?」という声が背後で聞こえました。

知らんやん。
アカン理由がわからんやん。
当たって砕けろやん。

ラッキーなことに、
先生のサイン意欲は衰えないまま、
私の番がまわってきました。

「母が先生の大ファンです!
高齢なのに、台風なのに、
早朝から田舎から出てきて、最前列に陣取っていて動けません。
1月生まれの母にサインをお願いします!


ここで一瞬の間。

「まあ。
ありがとうございます。
お母さんは何日生まれ?
なんてお名前ですか?」

先生はそれは優しく応えてくださいました。

さらさらさら…


感激!
サインしてくださいました。



しかも、
母の名前とHappy birthdayのメッセージまで!

このスペシャル感はどうでしょう!
感激で言葉がありません。

ただひたすら、
「ありがとうございます。ありがとうございます。」
と、ホトケさまでも拝むようにお礼を言いつづけました。

これを見ていた他のお客さまが、
カレンダーを買いに走ったのは言うまでもありません。

結局、先生は長蛇のお客さますべてにサインしてくださいました。

なんていい方なんだ。

デモンストレーションはこのあとも続き、
よってこの長い記事も後半へ続きます。


ご覧いただきありがとうございました。
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