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蝉しぐれ

2005-10-20 | 映画 さ行
藤沢周平原作の時代小説の染五郎主演で映画化。親子の情と、切ない恋を叙情豊かに描く。

2005年 日本 時代劇 ラブロマンス ヒューマンドラマ
2005年10月19日 川崎チネチッタ
監督・脚本 黒土三男
原作 藤沢周平
出演 市川染五郎、木村佳乃、ふかわりょう、今田耕司、原田美枝子、緒方拳、小倉久寛、田村亮、三谷昇、加藤武、大滝秀治、大地康雄、緒方幹太、榎本明、石田卓也、佐津川愛美

江戸時代。文四郎(石田卓也)は、下級武士の子で親友たちと武芸に励み、筋が良いと期待される存在だった。隣に住む幼馴染のふく(佐津川愛美)との間に恋心も芽生えていた。ある日、農民たちの身になって職務に励む尊敬する父・助左衛門(緒方拳)が突然捕らえられ、切腹させられる。世継ぎにかかわるいざこざに巻き込まれたのである。その結果、世間からは疎まれ、母(原田美枝子)と粗末な長屋住まいとなってしまう。一方ふくは江戸屋敷で奉公することになり、二人は離れ離れになる。その数年後、青年となった彼(市川染五郎)の耳にふく(木村佳乃)が殿のお子を宿したという情報が入る。そして突然筆頭家老(加藤武)から名誉回復を申し渡されるが、それは父を切腹にまで追い詰めた人物だった。

ブームと言えるほどの盛り上がりとなっている時代劇。それも定番とも言える藤沢周平の原作ものである。ロケハンなど入念に準備された作品らしく、美しい日本の風景が楽しめる。青田、稲穂、杉林、寺の境内、流れる雲、蝉しぐれ・・・。自然はやさしく美しくもあるが、時には牙をむいて豪雨をもたらす。そこには、真摯に自然と向き合う人々がいた。また、子を愛しはぐくむ親と、父を尊敬する息子、苦境にある時に寄り添う友もいる。初恋を成就できず思わぬ運命に追いやられる文四郎とふくだが、分をわきまえた節度ある振る舞いにその人の誠実をみることができると思う。結ばれることのない恋だけれど、命を懸けて守ってくれた文四郎に、ふくの気持ちはいかばかりであったか!この辺、年配者を中心に涙をそそるだろう。
緒方拳はこの役柄には少々年齢が高いようにも思うが、手堅い演技で前半部分の底上げをする。子役とは言えないほどの年齢だが、新人石田卓也くん、佐津川愛美ちゃんが健闘。
青年期になるといよいよ、染五郎と木村佳乃の登場である。当然のことながら、染五郎は華がある。着物姿の決まり方、刀の扱い、目力も色気もあってこの役は染五郎以外ないと言えるだろう。木村佳乃は美人と言えるかどうか微妙だが、この年代の女優の中では着物が似合うし気品と演技では文句なし。
加藤武、大滝秀治などの超ベテランも重要な役割りで登場し、榎本明、大地康雄、小倉久寛の存在感と演技力も忘れられない。ふかわりょうが思いのほか好演していて違和感がなかった。今田耕司はうまいが、インテリには見えないのが難。そのほか印象に残った俳優は緒方幹太である。10キロ落として狂気じみた剣術師を演じたが、殺陣のできは定かではないが、存在感は抜群だった。これからが楽しみな俳優である。
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2 コメント

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木村佳乃は (Yoca)
2005-10-21 03:07:39
NHKの朝ドラ「風のハルカ」でも、和服姿で老舗旅館の女将を演じてるニャ。確かに着物が似合ってる鴨。
時代劇は特に (ももママ)
2005-10-21 07:51:33
台詞回しも現代劇と違うし、着物姿が決まってないと台無しになってしまう。染五郎はその点、抜群なんだよね~。木村佳乃は、美人と言うより品格があって、下級武士の娘が奥女中になって、そのの中でも目を引いて殿のお手がついたのもうなずける雰囲気を出していたよ。

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