Masayukiの独り言・・・

老いの手習い日記です。

「柏葉アジサイ」で思うこと

2017-06-09 22:32:05 | Weblog

 今日は梅雨の合間か、曇り空に時折日が差している。昨日東海地方は梅雨入りし一日雨であったが今日は降っていない。この時期アジサイが色付き大きな花弁を葉の間から覗いている。まだこれからいろいろと花の色を変化させていくが、その変化を見るのも楽しみである。そんな中でいま柏葉アジサイが真っ白な円錐状の花弁を付け咲いている。庭のアジサイの中では一番早く可憐な花をつけ、今一番際立った存在である。昨日の雨の影響か重い花弁がやや下向きになっているが、それもまた柏葉アジサイらしく控えめで出しゃばらない清純さが好きである。

 この花が咲くころになると思いだす。それは今は亡き弟が10年ぐらい前に、前触れもなくもってきて庭に植えたものである。弟はこの花の苗をきょうだい達にも渡していったが、今思うと、この花を見たら自分のことを思い出してほしいと云っているように思う。弟は目立つことが嫌いな控えめな人間であった。きょうだいが会っても黙っていることが多かった。5人きょうだいの末っ子として育ち、両親にとっては一緒にいることが一番少ない子であり可愛がったように思った。見方を変えれば甘えたところもあったが、所帯を持ってからは一生懸命に働き2人の子供もしっかり育てた。2人が成人したことを見届けるように3年前に亡くなった。

 弟が、なぜ柏葉アジサイをきょうだい達に分けようとしたのか、そのときは分からなかったが、今きょうだい達のところで咲いているものと思う。我家にある柏葉アジサイも、最初は鉢で植えられていたが、今は、地植えにし株も大きくなり直径1.5m、高さ1.0mほどの塊になった。しかし貰って5~6年ぐらいは、葉は茂るが花はあまりつけることはなく、せいぜい3つか4つつけるだけであった。それが、今年は28個の花弁を付けている。このようにたくさんの花をつけるのは初めてである。確か昨年は20個近く付け、それでも驚いたが今年は今までで最も多く花を付けたことになる。

 今思うに弟は両親と過ごしたこの家に、自分の痕跡を残そうと柏葉アジサイを植えていったように思うが、今年はたくさん花を咲かせた。その場所は我が家の南側の一番見やすいところにあり、我が家の仏壇と向かい合ったところで咲いている。飼っていた犬のモモが、日よけのため柏葉アジサイの周りを掘って休むことが多かったところで根が出てしまい枯れそうになるたびにスコップで埋め戻していた。多分このことが柏葉アジサイが根を張すのにはよかったのかもしれない。このことが昨年や、今年も多くの花をつけたものと思った。この飼い犬モモも昨年の今頃だと思うが死んでしまった。柏葉アジサイを見るたびこうしたことを思い出す。


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