木炭譚 -Small is beautiful and useful-

環境文化の実践ブログです。大量生産大量消費大規模流通では得られない時間、空間、人間の3つの「間」を大切にした実践日記。

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地球環境時代の経済性

2017-03-15 17:55:05 | 環境文化
1)環境と経済の両立(外部経済性の内部化)
「沈黙の春」以降の50年間で、経済主体から生じる環境へのマイナス効果である外部不経済を内部化する仕組みが、環境アセスメント、環境ミティゲーション、環境クレジットなどで定着してきた。しかし、環境と経済との間の相克関係は未だに残る。地球レベルでの外部不経済の顕在化が許されない地球環境時代では、経済主体から生じる環境へのプラス効果である外部経済を内部化できる仕組みの定着が必要である。例えば、林地残材を炭材とした木炭の農地施用で森林保全、地球温暖化防止に貢献する等、外部経済性を高めることにもなる経済活動の市場競争力が高まることで環境と経済との間に「自利利他」の関係が具現化される。
2)自然に学び、それを活かす(エクセルギー効率の向上)
自然循環系と調和した人工循環系構築はサステイナブル社会の必須条件である。自然循環系はゴミを出さず、かつ、何一つ勿体ないことをしない(エクセルギー効率が高い)。50年前の日本の里山は薪炭林として利用され、春植物やギフチョウなども生息して多様な生物生息の場にもなっていた。薪炭のエネルギー利用は、現代の目から見れば利便性に欠けてはいるが、自然と調和するエネルギー利用がなされていた。有限な資源である化石燃料のようにポテンシャルの高い資源やエネルギーを直接低レベルの用途で消費するのは勿体ない(エクセルギー効率が低い)。自然界に広く分散しているポテンシャルの低いエネルギーの活用と共に、ポテンシャルの高いエネルギーのカスケード利用等が定着する。
3)「間(あいだ)」のデザイン
建築空間では、内と外(空間)、日常と非日常(時間)、作り手と使い手(人間)の3つの「間」が相乗の関係でデザインされる。
地域環境特性になじんだ建築(内と外との間):自然環境を選択的に建築内部環境に取り込んだ建築であるパッシブ建築が普及する。夏のそよ風を取り込む開口部の広い木造と、冬季の蓄熱性能と耐震性能が高いRC造を含む混構造の建築が普及し、小エネルギーと共に居住者に健康的な環境を提供する。場所性を活かした建築が普及する。
機能連携の進んだ建築(日常と非日常との間):一般住宅では、夜間電力で電気自動車を充電しておき、ピーク負荷や非常時は電気自動車の電源を利用する。床下調湿材に木炭を利用し災害時には燃料として利用する等で居住者に安心環境を提供する。「鼻」で常時は呼吸するが、運動の後のピーク負荷時には「口」がサポートするような機能連携が様々な形で具現化する。
手間をかけることができる建築(作り手と使い手との間):前述のパッシブ建築は、冬の晴れた日には朝早く雨戸をあけて夜間に備えてRC躯体に蓄熱する、夏は開口部の開閉で微風を取り入れる等、居住者のこまめな対応が必要になる。この「手間をかけること」は面倒なことではあるが、楽しみにもなり「ライフスマイルがライフスタイル」の場になる。作り手と使い手の協働で様々な「楽則能久」の種子が組み込まれる。
50年後のサステナブル社会への途
「外部経済性の内部化」「エクセルギー効率の向上」は多様な自然環境要素が身近に存在する流域コミュニティ単位等で「間のデザイン」を展開することで具現化され、様々なスモールスケールメリットを生む。ラージスケールとスモールスケールの経済主体が自律的に結合したホリスティクな関係を構築することで、強靭なサステイナブル社会構築に貢献する。

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