2015年には郵政3社を上場にこぎつけた西室泰三氏だが、その経営手腕に疑問が投げかけられている

 日本郵政は豪州の物流会社トール・ホールディングの資産を洗い直し、4003億円の損失(減損処理)を明らかにした。

 鳴り物入りの「戦略的買収」は、わずか2年で財務を揺るがす「お荷物」と化し、日本郵政の2017年3月期決算は赤字に転落する。

 「疑惑の買収」を主導したのは当時社長だった西室泰三氏。

 東芝を泥沼に引き込んだ米国の原発メーカー・ウエスティングハウス(WH)の買収を画策した人物だ。

 法外な値で海外企業を買い、やがて損失が露呈し、カネを外国に吸い取られる。そんな経営者が財界の顔役となり、老いてなお巨大企業を渡り歩く。日本の産業界は一体どうなっているのか。

構図、巨額さ、役者までもが既視感のある日本郵政の減損

 25日記者会見した日本郵政の長門貢社長は、「買収した時の価格がちょっと高過ぎた。リスクの把握が楽観的だった」と語った。

 買収価格は6600億円。当時から「高い買い物」と言われた。現時点の資産価値は2600億円ほどで買収価格との差、約4000億円が「のれん代」として計上されている。

“古巣”東芝のスキャンダルに揺れる日本郵政社長・西室泰三の憂鬱

 日本郵政の西室泰三社長(79歳)が苦悩を深めている。相談役を務める古巣東芝の不正経理問題また、日本郵政とともに今年10月上場予定のゆうちょ銀行の経営方針をめぐっては自民党との間で温度差が広がっている。傘寿を前に問題は山積している。 文=ジャーナリスト/東野卓也

上場目前で降りかかった東芝問題

 東芝は経営トップを含めた組織的な関与によって、利益をかさ上げする会計処理を行っていた問題の責任を取る形で、西田厚聰相談役、佐々木則夫副会長、田中久雄社長の歴代3社長が7月21日付で辞任した。東芝の元社長で日本郵政の西室社長は7月22日の記者会見で、「第三者委員会の調査結果に非常に大きなショックを受けた。社長経験者として極めて残念だ」と苦渋の表情を浮かべた。

 室町正志会長が暫定的に社長を兼任することについては、「実は本人が辞めると言っていたが、私が絶対に辞めないでくれと頼んだ。1人はリーダーシップを取る人が必要なので残ってもらった」と室町新体制を支えていくとした。

 西室氏は1996年から2000年まで4年間東芝の社長を務め、経団連会長の座を狙って05年まで会長に君臨。相談役に退いた後も「トップ人事にかかわった」(関係者)とされる。

 東芝は日本の企業としていち早く指名委員会、報酬委員会などを設置。西室氏が会長時代の03年6月には現在の「指名委員会等設置会社」(当時は「委員会等設置会社」、06年5月に新会社法で「委員会設置会社」に変更)に移行。経営に透明性がある企業とされていた。

 西室氏は、「(東芝を)他山の石としたい」と述べたが、自身が社長を務める日本郵政、子会社のゆうちょ銀行、かんぽ生命保険が東芝を見習って07年10月の民営化を機に当時の委員会設置会社制度を導入しているから人ごとではない。現に、西室氏が日本郵政の社外取締役に招へいしかけていた東芝常任顧問の村岡富美雄氏が、東芝の第三者委員会の調査を受けたことから総務省に認可申請を取り下げた。

 西室氏は今秋をめどに日本郵政とゆうちょ銀、かんぽ生命保険グループ3社の同時上場を目指しており、6月30日に東京証券取引所に上場の本申請を行った。西室氏は「(東芝の経営には)長い間タッチしていない」としたが、市場関係者からは「(目論見書など経営計画の)不信感は免れない」という声も聞かれる。

 西室氏は東証会長として06年4月にライブドアを有価証券報告書虚偽記載を理由に上場廃止に追い込んだ。不正会計企業の元トップ、元東証社長・会長経験者が異例の3社同時上場を申請するというのも皮肉な話だ。

広がる金融庁、自民党との思惑のズレ

 全国郵便局長会(全特)の意向を受け、自民党総務会は6月末にゆうちょ銀の預入限度額引き上げ提言を了承した。ゆうちょ銀の預入限度額を今年9月までに2千万円に倍増、2年後までに3千万円に引き上げて将来的には撤廃。かんぽ生命の契約限度額も現在の1300万円から9月までに2千万円とする、という内容だ。

 これに対し西室氏は「『上場に資するため』と書いてあるが、物理的に間に合わない」と、中期経営計画を見直さず上場申請を行った。引き上げは政令改正でできるが民間金融機関の反発が依然根強いうえ、監督官庁の金融庁も慎重な姿勢だ。

 ゆうちょ銀の資産運用額は約200兆円だが、その5割以上が国債での運用だ。低金利が続く中、住宅ローンや大企業向け融資などの新規業務を政府に申請しているが、株式を5割以上放出しない限り金融庁からの認可が下りない。

 このため、資産を外国証券など国際分散投資を加速させる。当初、16年度に当期利益2200億円を計画したが、国債から高度な資金運用への転換やコスト削減などで17年度には同3300億円程度の大幅増を見込む。一方、貯金純増目標だった6兆円は低金利と地銀や信金などに配慮し、3兆円に削減した。

 ゆうちょ銀は株式や外国証券などサテライト・ポートフォリオ(SP)を現在の46兆円から17年度末に60兆円に拡大させるため、4月から暫定的にゆうちょ銀社長も兼務していた西室氏は、旧興銀出身でシティバンク銀行前会長の長門正貢氏を5月11日付で社長に迎え、資金運用の高度化に向け専門的に行う部署を立ち上げた。金融業界に精通、国際経験も豊富な長門氏を「上場を控えたゆうちょ銀行の社長として最も適任な方」とし、地銀や信組など地域金融機関との提携を模索している西室氏は、「金融業界に顔が広いので手助けしてもらえる」と期待を寄せるが依然、民間の反発は強い。

 長門氏は資産効率化と株価下支えの役目も引き受ける。ゆうちょ銀のポートフォリオ(資産構成)を大幅に見直し、農林中央金庫(農林中金)や年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)同様に株式市場での運用に軸足を移す考えだ。

 さらに、投資信託拡大を狙って住友信託銀行、野村グループなどと資産運用会社を設立した。しかし、貯金を集める特定郵便局長と自民党は「株式投資は危険だ。国債消化にも支障が出る」との立場で、限度額の引き上げでこれまでの国債中心の運用に戻すよう圧力をかけている。

 また、本業とは関係ないものの、「戦後談話70年談話」有識者会議の座長として、安倍晋三首相の意向をどこまで盛り込むのかという課題もある。米国通の西室氏だが、タカ派の首相との調整にも追われるこの夏だ。

 以上

 

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