モクファーム日記

緑いっぱいのファームガーデンでの毎日。猫のモモとリンタロウと暮らす田舎の四季折々。

モクファーム通信についてお知らせ

2014-03-27 11:16:59 | Weblog
パソコンの事情により、しばらくの間モクファーム通信をお休みしたいと思います。

2014年3月号のモクファーム通信です

2014-03-05 09:04:17 | Weblog


こんにちは。モクファームです。この冬は雪国会津では雪が少なく、いつもはあまり雪がふらない地方で大雪が降りました。雪に慣れていないところでの大雪はこんなに大変なんだ、とテレビをみて驚いてしまいました。備えあれば憂いなし、と俗にいいますが、会津ではある程度の雪には備えがあるけれど、雪の少ない地方では備えがない分大変です。
 そして大雪は農業に大きな被害をもたらしました。「ハウスが雪で潰れる」 これはわがモクファームも一昨年だったか、経験したことですが、本当に大変です。作物がだめになるのも痛手ですが、つぶれたハウスを片づけるのがとてもとても大変なのです。ある程度の補助は出るでしょうが、それでも回復には大きな出費が避けられないでしょう。(モクファームではハウスの再建はしませんでしたが)大変だなあ。同情します。
 3月になりました。いよいよ冬が終わります。この春も元気に作業が出来ますように!






会津便り(82
 今年の2月は当然ですが、「冬季オリンピック」一色の月となりました。テレビはオリンピックの報道ばかり。がっかりしたり、心配したり、喜んだり、とオリンピック関連の番組ばかりが続きました。あまりスポーツに関心がない私でも、心配したり、思わず貰い泣きをしたりしてしまいました。でも、正直いうと、連日の「感動の押し売り」報道にはかなりうんざりもしました。そして予期していたことですが、前評判の高かった人がメダルを逃がし、初めて聞く競技の初めて聞く名前の選手がメダルを獲得したりしました。オリンピックっていつもこうなのよね。前評判が良かった選手に限って、あんまりマスコミが大騒ぎするから、余計選手が緊張して、とれるはずだったメダルがとれなくなるのです。
 このオリンピックの報道を見ていて思ったことがあります。それは「あきらめない」という言葉についてです。何人かのメダリストたちは過去に色々な挫折を味わいそれでもあきらめないで努力を続けて、そして栄光を勝ち得ました。「あきらめないで良かった」という言葉に「本当に大変でしたね。おめでとう!」と誰もが思うことでしょう。私もそう思います。そう思いますが、でもだからといって「あきらめない」ことがそんなによい事とも思えないのです。人生あきらめが肝心、ということも多いのではないか?あきらめないことによってまわりに多大な迷惑をかけ時間を無駄にしてしまう、ということもあるのではないか、と思うのです。そんなことを感じていた矢先、ラジオで「あきらめる健康法」という本の話をしていました。(このお話も先月に書いた「楽観的」の話をしていた武田てつやのトーク番組なのですが、番組名は「まな板の上」というのではなく「武田てつやの今朝の三枚おろし」というのが正しい番組名でした)。このお話は交感神経と副交感神経のバランスが要は大事だという内容の本の話題なのですが、その本によると交感神経というのは活動を司る神経で、年齢によって働きが低くなるということはないそうなのですが、休息やリラックスを司る副交感神経は加齢とともに弱まってゆくそうです。結果、夜眠れない、うまく休息がとれない、ということが多くなるそうです。ですから健康で若々しく在るためにはいかに副交感神経を上手に働かせてやるか、ということが大事なのだそうです。そしてその大事な副交感神経の働きを強めるのが「あきらめる」ということなのだそうです。だから「あきらめる健康法」というわけなんですね。私はこの本を読んだわけでもないし、放送も所々しかきいていないので、定かにはわからないのですが、「あきらめる」ということが時にはかなり大事なんだ、というふうに受け取りました。いかにも「あきらめない」という負けじ魂がいいことのように世間ではいうけれど、そうではないかもしれない。適当にあきらめて楽に生きることもいい生き方なのではないでしょうか。まあ、自己弁護をするわけではないのですが、私はかなりあきらめるのが早いという性格だと思います。俗に言う「根性がない」っていうやつ。すぐに自分の力の限界を感じ、たいした努力もしないうちにさっさとあきらめる。そして次の目標やら興味の対象を探す、ということを繰り返してきたのかな、と思うのですが、それは私の大いなる欠点だといつも反省を繰り返す人生でした。すぐあきらめる性格のわりにはすぐまた次の目標を見つける。つまりすぐあきらめる、ということをあきらめない、懲りない性格といいますか。なんだかわけがわからなくなってきましたが・・・。
 とにかく、あきらめがいい、というのも、あながち悪い事ではないのではないでしょうか。あきらめないで、ついに周りの人に大きな恩返しをするのがいいのか、さっさとあきらめてまわりに心配やら迷惑をかけない方がいいのか。なんともいえないところですが、例えば葛西選手のように、あきらめないで、栄光を勝ち得た人は自分の才能を信じる力が強かったといえるでしょう。自分の才能や能力を見極められる事が、結局は一番肝心なことなのかもしれません。そういう人は「あきらめない」のが才能の一部でもあるのでしょう。その点私などは才能が欠如していたという他ありません。自分はあきらめないで努力できる性格なのか?ということをまずは見極める。そして自分なりに期限を設ける。というのがいいかもしれない。あきらめないで稀有の成功を勝ち得たことはとても価値あることで賞讃に値すると思いますが、反面、「あきらめられなくて」幸せや成功を取り逃がしてしまった人も多くいることでしょう。また逆に「あきらめた」からこそ、楽しい人生をおくれた、という人も多くあるのだと思います。
3月に入り、外に出られるようになったらまずやらなければならない作業は去年の秋に続いて「木を切る」という仕事です。雪で折れた枝や込み合ってうっそうとした枝を剪定したり、立ち枯れている木やちょっとじゃまになっている木を切ったりします。切るのも大変ですが切ったあとの片付けがとても大変なのですが、きちんと切って束ねておくと薪として有効に使うことが出来ます。秋に切った分でこの冬はかなりの量を薪として使う事ができました。モクファームとしてはかなりエネルギー自給が出来たことになります。木々は切ってもまた伸びてくるので文字通り「再生可能エネルギー」です。食べ物だけではなく、肥料も刈り草で自給し、燃料も自分の敷地内でできるかぎり自給する。これって、最近注目の「里山資本主義」の実践では?
 2月は「春待ち月」なら私は3月を「春探し月」と名づけたいと思います。3月に入ってもまだまだ寒い日が続き、庭や畑に被っている雪はいっぱい残っています。でも、よく見ると春の兆しをあちこちに見つけることができるのです。よく見て春の兆しを探すのが「春探し月」の3月。まず木の周りの雪が融けてゆきます。そして茶色の部分がだんだん広がってゆきます。雪の重みにつぶされていたクリスマスローズの葉が少しずつ立ち上がってきて、積もった落葉をめくると水仙の小さな芽が!こぶしやもくれんの花の綿毛に包まれた蕾も膨らんできます。3月の初めのうちはまだ雪囲いでぐるぐるまきされている庭木もちゃんと新芽をつけています。はやく雪囲いの縄を解いてあげたいなあ。待ち遠しくてたまりません。
 あともう少し。もう少しであの「楽しき日々」が戻って来る!(続く)






やさいはえらい    オータムポエム(アスパラ菜)

オータムポエムという野菜はアスパラ菜とも呼ばれ、トウ立ちした茎と花を食べる野菜です。中国野菜の「ツアイシン」と「コウサイタイ」を交配させ育成された新しい品種の菜花です。オータムポエムは見た目が菜の花に似ていますが、菜の花より苦味が少なく、菜の花が主に花の蕾の部分を食するのに対しオータムポエムは花というより花芽のついた茎の部分を食べるという感じで、その歯ごたえや甘みのある風味がアスパラガスに似ていることから「アスパラ菜」と呼ばれるようになったということです。ちなみに「オータムポエム」という名前は「サカタのタネ」が販売している品種の名前で、他の種苗会社で「愛味菜」という同じような食味をもったアスパラ菜の種が販売されているそうです。
 オータムポエムの栄養は他の菜花類と同じと考えてよいでしょう。菜の花と同様ベータカロテンが豊富に含まれて居ます。ベータカロテンは抗発ガン作用や免疫力強化作用で知られていますが、その他にも、体内でビタミンAに変換され、髪の健康維持、視力維持、粘膜や皮膚の健康維持、そして喉や肺などの呼吸器系統を守る働きがあると言われています。また、カリウム、カルシウムをはじめ、マグネシウムやりん、鉄分なども豊富に含まれて居ます。そのほか、ビタミンB群も豊富です。
 美しく栄養豊富、そして美味しい「オータムポエム」、とてもえらい野菜ですね!

<調理のポイント>
 新鮮さが失われると苦味がでるので、新鮮なうちにさっと固ゆでにして冷蔵庫で保存し、なるべく早く食べ切りましょう。

<オータムポエムのお料理>
 ゆでておひたしにして食べるほか、和え物にしても美味しいです。また、アスパラガスのようにゆでてマヨネーズをつけてたべても美味しい。

・オータムポエムと卵の炒めもの・・・中華鍋にごま油を熱し、溶き卵を入れて炒めいったん取り出しておく。油を少し足し、ゆでて水気をしぼり、2,3センチに切ったオータムポエムを入れ、サッと炒め、塩コショウで調味し、卵を戻しいれ混ぜ合わせる。





モクファームシンプルクッキング  

・まいたけごはん

 お米2カップをといでざるに開けて置きます。まいたけはほぐし、油揚げは湯通しして縦に半分に切り、薄切りにしておきます。人参は細切りにします。お米2カップに対し具は合計で170~200gにします。お米を炊飯器の鍋に入れ、調味料(醤油大さじ2、酒大さじ2、塩をほんのひとつまみ)を含めて炊飯器のメモリに合わせて水加減をします。普通に炊きます。


・大根とひき肉の味噌煮

 大根は皮をむき、輪切りにしたものを縦横4つに切ります。
鍋に油を熱し、豚のひき肉を色が変わるまで炒めます。大根を入れて炒めあわせ、お水をヒタヒタくらいまでいれて大根が柔らかくなるまで煮ます。大根に竹串が楽に通るくらいになったら、お味噌を溶き入れます。
最後に長ネギの細かく切った物を散らします。


・大根ときゅうりとハムのごま風味サラダ

 大根は細切り、きゅうりは薄切りにして塩を少し振ってしばらく置いてしんなりさせます。ハムは細切りにします。大根ときゅうりの水気をしぼりハムとまぜあわせ、マヨネーズ、すりごまとともに混ぜ合せます。
ごまは白胡麻のほうが色がきれいにできます。





ヘルシーおやつ 

 豆乳とごまのプリン

 豆乳を小鍋にいれ、そこに擦り胡麻を加えよくかき混ぜる。ゼライスを振り入れる。(豆乳250ccにすりごま大さじ2、ゼライス5g)鍋を火にかけかき混ぜながら温める。沸騰少し前位まで温めたら、器に流しいれて冷ます。冷蔵庫に入れて冷やし固める。食べる時にメープルシロップをかける。





ハーブの薬箱

リラックスのためのハーブティー

 興奮した時、神経が過敏になっている時はレモンバームのティーが効果的。また、頭痛や胃が痛いとき、ニンニク料理をたべたあとの口臭が気になる時にはカモミールティーが良いです。





<ちょっと一言>  大根葉の利用法

 青々と元気な大根の葉っぱは捨てるのはもったいない。ゆでたり炒ったりして利用しますが、今年は漬物用の大根を干したときに大量の大根葉が余ってしまいました。捨てるのはいかにも惜しい。それでカリカリになるまで干しました。干した葉はみそ汁に入れたり、戻して佃煮風にして使いましたが、一部はミキサーで粉末にしました。これを、サラダのドレッシング、天ぷらの衣、なっとうに混ぜる、パンを焼くときなどフル活用しています。思ったよりくせがなく食べやすい。身体にいいかどうか定かではありませんが、「無駄にしていない」という気持が嬉しい。きっと身体にだっていいんじゃないかしら。





<耳よりニュース> 
 
 歯が大事!

 歯は健康の基本とこの頃つくづく思います。秋から冬にかけちょっと歯の調子が悪かったのですが、歯が悪いと、まずものが良く噛めない。そして噛めないと胃に負担がかかる。胃が調子悪いと栄養摂取が充分でなくなり身体全体の調子が良くなくなる。と、こういうふうに連鎖してゆきます。そして歯や歯茎が悪くなると、糖尿病などの成人病も進みやすくなり認知症のリスクも多くなる、と先日の新聞にも出ていました。医者嫌いの私も歯医者さんだけは定期的に行っています。もっと若い頃に気がついてケアしていればこんな苦労しないで済んだかも、と悔やむことも多々。痛くなくても自覚症状がなくても、歯医者さんに行って日頃のケアを怠りなく!





言葉の玉手箱
 
 遊ぶことは働くことと同じ程むずかしい事です。いや、遊ぶことの方がはるかにむずかしいのではないかと思います。
 遊ぶ事を知らない人は、遊ぶ時に、醜悪な、往々にして不健康な遊び方をしてしまいます。又、遊んでいるつもりでつい働いている人も居ます。何か理由をつけて、自分の遊びを意味ありげなものにしたくなる人もあります。
 所きらわず大さわぎをしたり、ぼうじゃくぶじんに大笑いをしたり、馬鹿げた事をする人達がむしろ羨ましくみえることさえあります。そして「無意味に遊んではならぬ」などと、鹿爪らしい顔をする人達が反って馬鹿に見えたりします。
 成人した大人にとって、世の中に遊びはなく、笑いさえもないのです。いくら遊んでも笑っても、それは真の遊び、心からの笑いではありません。しかし、その上に、ほんとうに悠々閑々と遊ぶ事の出来る大人が極く稀に居ます(居る筈と思います)。それ程遊ぶのはむずかしい事であるのです。

                  白洲正子「たしなみについて」より





気になる一冊 
  
 龍のすむ家(竹書房)   クリス・ダレーシー著
               三辺律子     訳

 このところ長編ファンタジーづいている私が「獣の奏者」に続いて読んだのが「龍のすむ家」シリーズです。
 龍の置物ばかり作る陶芸家の女性とその娘、その家に下宿する大学生の青年と彼の恋人。魔女や龍や白熊達との不思議な物語。壮大で不思議で可愛くて面白くて荒唐無稽!「獣の奏者」も良かったけれどあまりに苦悩に満ちているのが、少しだけ不満でした。私はハッピーエンドが好きなんですもの。この物語に出てくる「本当は生きている龍の置物」達がすごくかわいい。そしてその龍たちの姿がうちのシャム猫、りんちゃんに一寸似ている。長めの三角顔に鋭い牙と爪。細い長い尻尾、背中に羽をつけ、尻尾に矢印をつけたらそっくり!それで余計このお話が好きになりました。1~4巻まで読みました。5巻目が出るのを楽しみにしているところです。





新野菜歌謡  まいたけの歌

1.昔々の里山で、
  まいたけ見つけたおじさんが
  あまりに嬉しく舞い踊る
  それでついた名前とか
  まいたけ、ほんとにうまい茸

2.なんといっても天ぷらよ
  いやいやまいたけご飯です
  焼きまいたけもおつなもの
  争うほどに美味しくて
  まいたけ、ほんとにえらい茸

3.今じゃ里山でかけても
  まいたけ採るのは難しい
  だけどまいたけ栽培で
  手軽にまいたけいただける
  まいたけ、ほんとにうれし茸

4.天然ものには勝てないと
  それはそうかもしれません
  けれど歯ごたえ、味、香り
  いつもの食卓いろどって
  まいたけ、やっぱりうまい茸
  





野菜の句 
  

  先駆けて 並ぶ青菜に 気を惹かれ

  雪解けを 待ちきれず買う 葱の束       葉畝里



以上、モクファーム通信をお届けしました。

モクファーム通信2014年2月号をお届けします

2014-02-03 13:01:19 | Weblog



こんにちは。モクファームです。去年の12月半ばにどかっと雪がふってそのまま根雪となってしまいましたが、今年になってからは、あまり雪は降っていません。今年は雪が少ないのではないでしょうか。でも、もちろん、まだまだ安心は出来ません。これから大雪が降らないという保証はまったくないのですから。
でも、やっぱり、少しずつ春が近づいてきています。最低温度はマイナス10度ちかくまで冷えても、陽射しは日に日に強くなっているのです。
重たい雪につぶされている庭の木々も、もう少しの辛抱と、じっと耐えながら、春の準備を着々としているでしょう。潰れたりひん曲がったりしている庭の木々をはやくまっすぐにしてあげたい。
「もう少しの辛抱だからね。」と心の中で庭の木々に話しかける日々です。







会津便り(81

 「悲観的な猿は猿のまま。楽観的な猿は人間になる」という言葉がラジオから流れてきました。朝、「武田てつやのまな板の上」、という番組を聴いていた時のことです。その時まな板にのせられていた話題は「楽観的な脳」だか、「脳は楽観的」かどちらか忘れましたが、そんな話題でした。ところどころしか聞いていないので全部はわかりませんが、人間は楽観的な方が健康で長生きし、自分も周りも幸せになる、という「楽観的に考える」ことを勧めている内容だったと思います。人間は楽観的なほうが人生において成功できる、というのは、「そうかもしれないなあ」と、かなり納得できます。楽天家かどうかは別として、私は、自分を、「いいかげんで開き直っている」、という性格だと思っています。この「いいかげんで開き直っている」、という言葉は自分で考えついたのではなく、昔、ある人に「佐野さんは長生きするよ。佐野さんみたいにいい加減で開き直っている人は長生きするんだよね」と面と向って(嫌味っぽく)いわれたことがあったので、この時「それはそうかもしれない」と思ったのでよく憶えているのです。この「いい加減」という言葉、そのラジオによると、かなり楽天的な言葉なのだそうです。字のまま読めば良い加減なのですから、かなりよい状態のことをいうはずの言葉なのですが、実際には中途半端というか、あまり良い状態を指す言葉ではありません。いい加減な人といえばあまりちゃんとしていない人という意味ですから。でもあまりちゃんとしていなくてもそれを良い加減だ、と思えるというところが「楽天的」だということなのでしょう。適当、という言葉も同じ類の言葉だそうです。「いい加減な」私はかなり楽天的な人間なのではないか、と、ラジオを聞いて思い至りました。そのラジオ番組では楽天的ということをとても良いこと、ととらえていました。楽観的な人は、成功を信じて計画、創意工夫し実行するから、進歩し、発展する事ができるわけですが、未来を悲観する人はくよくよしてばかりで何もする気がしないことでしょう。私は楽天家のような気がするのですが、でも、反面かなり心配性でもあります。けっこう取り越し苦労をするタイプなのです。楽観的な人はあまり心配したり、取り越し苦労をしたりしないんじゃないかな。ただ、私はある程度心配すると、ある時点で急に、「なるようになるわさ」、と開き直ってしまう、という癖もありますので、総合的には楽天的なほうかな、と思います。そしてあらためてまわりをみると、かなり悲観的な人が多いのでは?と思います。新聞などのマスコミの論調もいつもといっていいほど「悲観的」。世の中はどんどん悪くなっていくよう。大震災の復興は遅れ、原発の汚染水はどんどん増えて、景気は良くなっても庶民は苦しいまま。お先まっくら、という記事ばかりです。本当にそうなの?良くなっていることだっていっぱいあるんじゃないの?まだまだいいほうなんじゃない?などと言うと、甘い!と怒られそうです。私の場合楽観的というよりは、世の中にはじめからそんなに期待していない、といえるかもしれません。そんな、なにもかも、誰も彼も良くなるなんて有り得ない。今の日本は戦争もなく飢えもなく疫病もない、それだけでも大幸運と思うから。こうしてたいした能力も財力も無い私が普通に生きているだけで大ラッキーと思います。世の中の多くの人は高望みしすぎなんだ、と思います。高望みしなければ、現状にほぼ満足し、そして未来もなんと
かそんな悲惨なことにはならないんじゃないか、と楽観できると思います。
さて、楽観主義、といえばその最たるものは、「園芸家」ということができるのではないでしょうか。園芸家は未来というほどのことはなくてもちょっと先のことを考え仕事をします。球根を植えるのだって、春まで自分が生きていることを疑わないからです。小さな苗木を植えるのも、花が咲き実のなるまで、何年経つのかわからないけれど、自分が生きて花や実を楽しめる事を疑わないからです。そして例え自分が其処に居なくても美しい花や豊かな稔りを後の人々に残す事を幸せと感じるからです。寒い雪の日にも春に植える花のカタログをみてあれこれ注文するのも、春が来る事を微塵も疑わないからだし、自分が元気で園芸作業することを疑わないからです。小さなゴミのような種がやがて大きく成長し豊かな稔りをもたらす事を信じて疑わない。園芸家こそ究極の楽観主義者といえるのではないかと思います。園芸家というには程遠い私ですが、園芸好きという点においてはかなりの楽天家ということができるかもしれません。すくなくとも、悪い方悪い方と考える性格ではないような気がします。そのわりには文句が多い?「ハイ、そうです。反省しています。」
 2月に入り、もうじき大寒も終わりです。わたしなりに2月に名前をつけて見ました。「春待ち月」です。まだまだ庭や畑は春には程遠い景色です。寒さも厳しく雪もまだまだ降るでしょう。でも、もうピークは過ぎました。陽射しは日に日に強くなるし日の出は早くなってきます。寒さに震えながらも春が近づいてくるのをひたすら待っているのが2月です。
そして、この「待つ」という気持はおそらくは人間だけが感じることのできる感情なのではないでしょうか。多分人間以外の生き物は「未来に思いを馳せて待つ」という感情はないかもしれません。彼らは「今」に生きているから。「今」が全てだからです。「今」に生きることも大切なことではありますが、未来を信じる事によって「今」がより一層輝くのかもしれません。
 よく年をとると1年が短くなる、といわれますが、それは、例えば5歳の子供にとって1年は人生の5分の1にあたる。50歳の人にとって1年は人生の50分の1しかない、ということなのだそうです。だから50歳の人は5歳の子どもに比べると10倍も時の経つのが早く感じられるんだそうです。そうかもしれませんが、私は「年を重ねると年月の過ぎるのが早く感じる」というのは「待つ」ということが関係しているように思います。子供の頃は「楽しみに待つ」ということに満ち溢れていました。遠足、お正月、夏休み、クリスマス・・・。「待ち遠しい」ことがいっぱいあったのです。青春時代もそうですよね。でも年寄りには「待ち遠しい」ことはとても少なくなります。「お迎えを待つ」んでは「待ち遠しい」どころではないし・・。待ち遠しいことばかりだった子供の頃は、時の経つのがとても遅く感じられました。小学1年生の頃、5年生や6年生をみて、いつか自分も上級生になる、ということが信じられませんでした。ましてや大人になるなんて、死ぬほど先の事に思えたものです。そして、大人になるにつれ、「待ち遠しい事」が減ってきます。年を重ねても「お迎え」以外に、楽しい「待ち遠しい事」がいっぱいあれば、日々が経つ速さも少しは変わるかもしれませんよね。それには、園芸好きになる、というのが私の結論です。
カタログを穴のあくほど見て、とうとう注文書を書き終えました。もう見直したりしないで送ってしまいます。そうしないとまた迷いが出てきて収集がつかなくなるから。植える場所?そんなもん苗が届いてから考えればいいさ。なんとかなるでしょ。と楽天的。(続く)
  



やさいはえらい    みつば

 世界文化遺産になった和食。世界で和食が注目されているようです。和食料理に欠かせないのが香り野菜ではないでしょうか。多くの香り野菜のなかの筆頭格は「みつば」だと私は思います。沢山使うものではありませんが、みつばがあしらわれているといないでは料理の格がかなり違うと思うのです。そんなみつばですが、栄養的にも「隅に置けない」、のですよ。
 三つ葉の濃い緑色の部分にはビタミンCやカロチン、カルシウム、鉄分などが豊富に含まれています。特に緑の濃い糸みつばにはビタミンAが豊富です。ビタミンAは、目や皮膚の粘膜を保護する働きがあり、視力低下や肌のトラブルに効果があります。また、みつばには鉄分が多く含まれ、ヘモグロビンを増やしますので貧血にも効果が期待できます。また肝臓で出来た胆汁を腸に送る力を増強しますので、肝臓にもよい野菜です。
 みつばの香り成分はクリプトテーネンとミツバエンというものです。この成分には神経を静め、イライラやストレス、不眠症を解消したり、食欲増進、消化促進の効果があるそうです。
 とくに、春に収穫される「根みつば」は季節を問わず出回っている「切りみつば」と比べるとカロチン、鉄分が3倍、カルシウムやビタミンCは2倍多く含まれ、香りが強く味もよいので、やはり旬のみつばを食べるほうが栄養的、味覚的に優れている、といえるでしょう。
 さわやかな香りときれいな緑が嬉しいみつば、みつばもえらい野菜なんですね!

<調理のポイント> 
みつばはお吸い物や茶碗蒸しなどにちょっぴり使うのが普通ですが、ときには卵とじやおひたしにしてたっぷりいただきましょう。大根のせん切りなどとまぜて和風サラダにして食べるのもおすすめです。
 みつばは加熱しすぎるとせっかくの香りが落ち、歯ざわりも損なわれてしまいます。汁物などに入れるときは火を止めてからにしましょう。

もうやっている人も多いと思いますが根みつばを使うときは根から3センチ位のところで切り根っこをコップに水をいれてさしておくと新しい芽がのびてきてもう一回位は使えます。また、根っこを庭や畑の片隅に植えておくと定着し、こぼれ種でふえて、汁物や丼ものにちょこっと使うときにとても重宝します。




モクファームシンプルクッキング  

白菜と豚肉の塩麹うま煮

 干し椎茸は戻し1センチ位に切る。白菜は2センチくらいに切る。にんじんは2センチくらいの短冊に切る。長ネギを1センチ位の斜め切りにする。豚ばら肉の薄切りを3センチくらいに切る。中華なべにごま油を熱し、豚肉を炒める。色が変わったら人参をいれて少し炒め、続いて椎茸、白菜長ネギを入れ炒める。椎茸の戻し汁を加え、少し煮る。塩麹を入れて、こしょうを振る。塩麹は入れすぎると塩辛くなるので用心しながら入れてください。最後にくず粉か片栗粉のお水でといたものでとろみをつけます。


焼カレー

 テレビのご当地グルメの番組でみてマネをしました。(たしか門司のご当地グルメ) 耐熱のグラタン皿にご飯をいれ生卵を落とします。その上にカレーをかけてまたその上にピザ用のとけるチーズをたっぷりのせます。パセリのみじん切りをパラパラかけてオーブンで16分くらい焼きます。
カレーが余って次の日に食べるときこうして食べると目先が変わっていいと思います。


青菜と塩昆布の和え物

 ゆでた青菜を切って、昆布の佃煮と混ぜる。昆布以外の佃煮でもいいです。佃煮の味があるので他には味付け必要なし。簡単すぎる?




ヘルシーおやつ  スコッチパン

食パンを3センチ角に切る。バターを溶かしたフライパンでパンを焼く。パンを裏返し、バター、アーモンドスライス、砂糖を加え中火で混ぜながら全体にからめる。煮詰まって衣が飴状になったらバットか大きな皿にひろげる。冷めたらほぐす。




ハーブの薬箱

 胃を強くするハーブ
タンポポが一番効果的です。春先の柔らかい葉を毎日のサラダに混ぜて食べます。乾燥させた根と葉は500ccの水に根の方を先に入れ5分位煮てその後葉を大さじ2杯入れて煮立て、午前と午後の空腹時に1回ずつ飲みます。




<ちょっと一言>  みそ汁の具ミックス

 乾燥ワカメ、ふのり、小さいお麩、それに干した大根の葉っぱの小さく切ったもの、などを混ぜ混ぜにしたものを作っておくとみそ汁を作るときとても重宝します。日によってこれに長ネギやきのこや豆腐、油揚げなどをプラスします。(プラスしなくても大丈夫)きのこ類も乾燥させて小さく切って一緒にいれておくと尚いいかもしれませんね。昆布や煮干の粉、細かいかつお節などのどれかを入れておけば出汁もいらないかもしれません。(まだそれはやってみていませんが・・)





<耳よりニュース> 

    脳のトレーニング

 脳のトレーニングには「裏書き文字」が効果的なんですって。鏡に写したような左右逆転した文字を書く訓練が脳の活性化を促すのだそうです。それは右脳と左脳を同時に使い、イメージ力を高める事ができるからだそうです。大天才レオナルド・ダヴィンチ、彼の斬新なアイディアのメモは全て裏書き文字で書かれていたそうです。 裏書文字は慣れると漢字でもカタカナでも英語でも書けるようになるそうです。慣れてゆくと自然に書けるようになるとのこと。手始めに自分の名前を裏返しに書いてみて、それを裏返して透かしてみたり、鏡に写して見てみたりすると楽しいんですって。
つまらないテレビをみて文句言っているより、さっさとテレビを消して脳トレする方がいいかも、ね!



言葉の玉手箱 

 私が間違ったのは、ある虫がリンゴの葉を食べているのを見て、その虫を敵だと決めつけてしまったことです。
 それは真実のごく一部でしかない。生態系とは、生きとし生けるものすべてが、網の目のようにつながって生きている、命の全体の働きです。その全体がつながって、ひとつの命を構成していると見た方が正しいのかもわかりません。
 その生態系の一部である生き物を、人間の都合で、善と悪に分けてしまうことが、そもそもの間違いの始まりなのだと私は思います。
 害虫とか益虫という言葉に惑わされてはいけない。自然の中には善も悪も存在しないのです。生き物はみんな、それぞれの命を必死で生きているだけなのです。
 敵なんてどこにもいないと気づくことが、私の栽培法の出発点です。
 虫が大発生するのは、大発生する理由があるのです。その原因をつきとめて、そうならないように手当をするのが百姓の仕事です。

                        木村秋則「土の学校」より




気になる一冊 

  獣の奏者(講談社)   上橋菜穂子著

 久々にファンタジーの長編を読みました。すごく面白く夢中になり、幸せな時間を過ごす事ができました。ファンタジー好きな私ですが、たいていは海外の作家のものが多く、あまり日本の作者のものは読んでいません。私はファンタジーの中でも、荒唐無稽な、空想的で壮大な物語が好きなので、なんとなく海外の方に気持が向いていました。この「獣の奏者」の舞台は架空の国なのですが、一寸東洋的な感じの独特のワールドが広がっています。日本にもこんな面白いファンタジー作家がいたんだ。読みもしないで避けていたなんて、と大いに反省しました。まだまだ読むべきファンタジーがいっぱいありそうで、嬉しくなりました。主人公の少女エリンと闘蛇や王獣という巨大な獣との苦難に満ちた物語は、「読み始めたら止められない」面白いファンタジーでした!




新野菜歌謡  レタスの歌

1.サラダに無くてはならぬもの
  それはレタスでございます
  レタスをしいてその上に
  色とりどりの野菜たち
  なんてきれいに見えること

2.レタスも色々ありまして
  薄緑色の玉レタス
  葉先ちぢれのサニーレタス
  ちょっと細長コスレタス
  サラダ菜、サンチュもございます。

3.いろんなレタスがあるけれど
  みんな役目はおんなじさ
  美味しいサラダの立役者
  レタスがあるから美しい
  レタスがあるから美味しいの

  美味しいサラダを食べるとき
  レタスに感謝、ありがとう!
  


野菜の句 
 
  じゃがいもの 芽のびてくる 春隣り

  芽をこそげ こそげして剥く 芋の皮         葉畝里




以上、モクファーム通信でした。


2014年1月号のモクファーム通信をお届けします。

2014-01-05 13:16:30 | Weblog

 こんにちは。モクファームです。新年、おめでとうございます。あっという間に一年が過ぎ去り、また、新しい年を迎えました。年々月日の経つのが速くなるような気がするのは年のせいなのか?今年もうかうかしているとあっという間に一年が飛んでいってしまうことでしょう。今年は何をするという特別な計画はありませんが、とりあえずは、体調をくずすことのないよう願っています。
去年初めて試した草生栽培を今年はもっと充実させてゆくことが当面の目標です。去年はビギナーズラック、ということもあるので油断はできません。今年もまた、毎日草刈りに精をだして畑に積み込むということをがんばることになるでしょう。といってもそれも春がきてからのお話。当分は雪のかぶった外の風景を眺めつつ、あれこれ計画をたてるしかありません。なに、冬がくるのもあっという間なら、冬が終わるのだって・・・。
でも、待ち遠しいなあ。





会津便り(80

 去年の暮れに発表されたその年の漢字一文字は「輪」だそうですが、そうかなあ、というのが私の疑問です。いくらオリンピック招致がきまったからといって、また、災害被害者の救済に皆が協力して輪ができたということらしいのですが、そうだから、といって、私はあまり「輪」という感じはしなかった。それよりもすぐに心に浮かんだ漢字は「偽」という字でしたね。ホテルや一流レストランの偽装が、次々発覚。なあんだ、近鉄だけじゃないじゃない、ほぼすべてのレストランやホテルでやっていたんじゃない。神妙な顔をして謝ったのは最初のうちだけ。そして、「ええっ、ひどい」、と怒ったのも・・。そのうちみんな慣れっこになってしまった。そして、中には「お客さんもお客さんだ。どうせ味もわからないくせに、ブランドばかりにこだわって高いお金をはらうほうが問題なんだ」、なんて言う人も現れた。でも「偽装なんてあたりまえなんだよね、どこでもやっているんだし」と密かに思っている関係者も少なくないんじゃないでしょうか。
 もともと日本には「偽装」する素地があるんではないでしょうか。だって「もどき料理」なんていうのもあるし。例えばコンニャクを入れた汁を「たぬき汁」ということにしたり、ヤマイモで作ったうなぎもどきなんていうのもある。落語のお花見ではたくわんを卵焼きに見立て、「この卵焼きは食べるとぽりぽり音がするねえ」などといって面白がったり。料理に限らず、例えば人形浄瑠璃なんかに出てくる「黒子」という存在だって、居るのに居ない、見えない、ということにしてお芝居を見てくれ、というわけですよね。はっきり言って「すごく良く見えるし、 人形より目立っているって」、と私なんか思う。歌舞伎でもお能でも、背景の絵はまったくリアリティがない。すぐ、ああ布や板に描いてるな、って分かる。その絵もあまりリアルではなく、単純で象徴的です。「ないのに、あるつもり、違うものなのにそのつもり」、ということが平気な国民性なんですよ。だから、小さい海老なんだからみんな芝海老でいいや、ということにしたり、どこどこ産のネギと書いた方がより美味しく味わえるんじゃないか、値段もとれるし、と軽い気持で偽装したんだと思います。「どうせわかりゃしない」となめられていたともいえるでしょうね。「なんでも額面通りに受け取っちゃいけないんだってば」と怒った人達には言ってあげたいですね。まあ、食べ物に変わりないんだし。そのつもりで食べた方が楽しめるし。そこは提供する人とお客さんの「あ、うん」の呼吸で・・。
 その他にも日本には「上げ底」なんていう習慣というのもある。底を厚くして沢山入っているように見せかける。これも偽装の一種ですよね。こういうのを見て「けしからん」とわざわざ抗議するひともいないでしょう。普通のことなんですから。
 そして、絆とか「つながろう」とか言葉ばかりきれいなことを言う、というのも「偽」なんではないかなあ。力になりたい、とか助けてあげたい、なんて大声で言っているのをみると「偽善的」だなあ、とひねくれものの私は鼻白んでしまうことも多い。
 ところで、「偽」というを字を見るとにんべんに為と書くんですよね。にんべんというのは人偏だから、これは人の為という意味になりますよね。「そうか」と私は納得しました。だますとか陥れるとかそういう意味ではないんだ、「偽」というのは。そうすることが人の為になる、と信じた結果、嘘もまねっこも必要になるという事なんだ。そう思うと私は必ずしも「偽」という字が嫌いではないような気がしてきました。それに、ニセモノにはなにか憎めない哀しさがありますよね。本物にはなれないけれどせめてまねっこしてでも本物に見せたい、というそれはそれでけっこう一生懸命なんです。偽善的行為だって、困っている人が結局は助かるんですから、しないよりはましなんです。良い人のふりをしているうちに本当に良い人になる、ということだって無きにしも非ずですもの。偽善の反対として偽悪というのもありますが、本当はよい人なのに悪ぶっている、というのはけっこうかわいいものだし。「偽」という字は悪くないかもしれません。「偽」は本当は本物の立派さを欲しがっている切ない字なんだ、と思いました。せめて偽装してでもよく思われたい、といういじらしさがあるんです。そう思えば尚更偽装事件も怒る気がしなくなり、笑って許してしまいます。まあ、自分が被害者でもないから。高級レストランに行くこともあまり無いし・・。
 さて、そんな気持で迎えた新年。今年はどんな年になるのでしょう。経済はこのまま良くなってゆくのでしょうか。よく世論調査などで、「景気の上昇に実感があるか?」という質問に「まったくありません」と答える人が多いのですが、あの言葉には疑問を感じます。テレビや新聞のニュースをみれば、景気は確実によくなっていると思うのですが、「私には、景気が良くなったなんていう実感はありません」という人って自分のことしか考えていないのではないでしょうか。我家だって、景気が良くなってきたって収入が増えるわけではありませんが、世の中の景気がよくなりはじめて、でも、それが直接我家の経済に良い影響を及ぼさないからといって「景気が良くなった実感なんて全くありません」という気にはなりません。自分たちはとにかく、世間の景気がよくなることはやっぱり喜ばしいことです。だから実感があるか、と聞かれれば、「ある」と答えます。それに、景気というものは、みんなが「良くなった」と思えば本当に良くなるもの、なんですから・・・。
 世間のことはともかく、わがモクファームの今年はどんな年になるでしょうか。去年は畑や庭はまあまあでしたが、家族の一員だった愛猫のモモを亡くしました。その悲しみはなかなか消えません。でも、消えなくていいのです。「悲しみ」は「不幸」とは違います。なぜなら、悲しむ、ということには「大切だった」「いとおしんだ」という記憶を沢山含んでいるからです。楽しかった、可愛かった、という記憶は幸せな記憶であって、不幸な記憶ではありえない。だから悲しみもまた善きもの、と思うのです。失うということは持っていたということの結果なのですから。持っていなければ失う悲しみもありませんが、それでは豊かな人生とはいえません。幸せがあればあるだけ、悲しみも月日を重ねてゆくうちには増してゆくことでしょう。悲しみはわたしの一部になってゆきます。だから、悲しみは手放せないし、手放さなくていいのです。新しい年を迎え、そんな事を思いました。
 外は雪で覆われています。だから一寸位いい天気になっても外の仕事はできません。まあ、楽チンではあるのですが、うっかりすると運動不足になってしまいます。それを防ぐには家事労働に精を出すしかないでしょう。普段見ない様にしているあちこちのお掃除。捨てなければ大変なことになる、と思われる様々なものの片づけ、忙しいときには出来ないお菓子や保存食を作ること(そして保存しすぎたウン年前の冷凍や瓶詰めの食料を思いきって始末すること)。染めようと思って買ってあったハンカチや布を染めたり、コースターが汚れてしまったので作り直したり・・・冬ならではの仕事をします!(続く)





やさいはえらい   むかご

 むかごという食べ物を知っていますか。むかごはヤマイモの葉の付け根のつく小さな塊です。小さな黒っぽいジャガイモのような形をしていて葉の付け根についたものを触るとポロリと落ちてしまいます。種ではありませんが地面に落ちたむかごからは根が出て芽が出てやがてちゃんとしたヤマイモに育つのです。そんなむかご、ヤマイモを栽培している農家では秋の終わりにヤマイモを収穫するときいっぱい取れます。
 むかごは地下に育つ芋とおなじように栄養価がとても高い食材です。まず、むかごにはアミラーゼなどの消化酵素が沢山含まれ、でんぷんの消化を助けます。また、ヤマイモには昔から強精作用があるとされ、山のうなぎとも言われているそうですが、むかごにも同じように生殖作用を強めるアルギニンという酵素が沢山含まれています。ヤマイモやむかごには多糖類のガラクタンやマンナンなどがたんぱく質と結合したムチンと呼ばれる粘り成分があり、新陳代謝や細胞の増殖機能を促進する作用があり老化防止や肌の若さを保つのに効果が期待できます。常食することで基礎体力が増加し、血糖値上昇を抑制し、コレステロール値を下げる効果もあり高血圧を改善します。
 また、カリウムや食物繊維も多く、食物繊維は腸内を移動する際に有害物質である発癌物質などをからめながら吸着し、体外に排出する働きもあります。一見、小石みたいにしか見えないむかごって、こんなに身体にいいんですね。むかごってえらいんだ!
<むかごの食べ方>
 一番簡単なのは良く洗い、塩茹でにします。お水にちょっと多めの塩を入れ、2分ほどゆでたらシャリシャリ感、もう少しながくゆでるとホクホクになります。おつまみやおやつに。むかごご飯も美味しい。良く洗い、熱湯でさっと茹でてから炊飯器で炊く。味付けはあっさりと塩味にするか、酒、醤油、みりんなどで味をつけるのもいいでしょう。水加減は普通のめもりでいいです。そのほか、素揚げにして塩をふって食べるのも美味しいし、バター炒めにしてもOK。むかごを手に入れるには、ヤマイモを作っている農家から分けてもらいます。また、プランター栽培でも簡単だそうです。芋を立派に育てるのは大変ですが、むかごなら簡単。むかごは涼しいところに置いておけば、そのまま保存できます。春になり暖かくなってくると小さい根がいっぱい出てくるので、庭の隅っこに蒔いてみても。でも沢山蒔くとヤマイモジャングルになって手に負えなくなるかもしれないので気をつけて下さい。





モクファームシンプルクッキング  

・カブとさつまあげの炒め煮
  カブは食べやすい大きさに切る。さつまあげは1センチ巾くらいに切る。フライパンにごま油を熱し、カブを炒める。お水を少し入れてふたをして煮る。カブがやわらかくなったら、さつまあげを入れ炒めあわせ、醤油を回しかける。さつまあげのかわりに厚揚げでもおいしいです。最後に
ゆでたカブの葉っぱを刻んだのを彩りに散らします。

・大根もち
  大根はすりおろす。おろした大根の水気を軽くしぼり、ボールに入れ、桜海老、ネギの小口切り、塩少し、溶き卵、を入れる。くず粉(片栗粉でもよい)をいれ混ぜ合わせ、小判型にまとめる。フライパンにオイルを熱し焼く。軽く焦げ目がついたらひっくりかえしてふたをして、弱火でじっくり焼く。お醤油をたらして食べる。

・じゃがいものサラダ(醤油麹味)
  じゃがいもは皮をむき1センチくらいに切って塩少々いれた水でゆでる。水気がなくなりやわらかくなったら、あら熱をとり、マヨネーズに醤油麹をいれたもので、じゃがいもを和える。醤油麹は入れすぎると塩辛くなるので加減してください。最後に青海苔をパラパラかけてもよい。





ヘルシーおやつ  

   南瓜のお汁粉

 南瓜の種をとり適当に切った南瓜を鍋に入れたっぷりのお水に砂糖を入れて煮る。柔らかく煮えたらあら熱をとってミキサーでペースト状にする。それをまた鍋に入れ弱火で煮詰める。きれいな黄色いお汁粉にしたい時は皮を剥いて。最後に塩を少し加える。甘みはお好みで調節。小豆のお汁粉と同じ様に、焼いたお餅を入れても美味しい。





ハーブの薬箱 月桂樹の葉

 庭に一本あればいつでも使えて重宝します。お米や小麦粉の中に入れると防虫効果があります。消化促進、肝臓や腎臓の働きを強化する効果があり、お風呂に入れてもよい。
月桂樹には痛みや炎症をおさえる働きもあるので痛む患部に貼るといいそうです。





<ちょっと一言>  みかんの皮の利用法
みかんの皮4個分を400ccのお水に入れ火にかけ、煮立ったら弱火で15分煮ます。ざるでこしたらスプレー容器などに入れ、お掃除用の洗剤代わりに使います。木の床やタタミにはほこりを取ったあと、みかん液をスプレーし、あと固く絞った雑巾でふきます。その他革製品のつやだしや消臭剤としても使えるそうです。化学的なものではないので匂いもいいし、安心です。地球のためにもいいでしょうね。みかんの皮、すてないで利用してみましょう。





<耳よりニュース> 

    洗顔はお水で
 熱いお湯で顔を洗ってはいけない、というのは、もう常識だとおもうのですが、ぬるま湯なら大丈夫、と思っていませんか。
 ところが、ぬるま湯でもダメなんですって。 顔を洗うときは冷たいお水で洗ったほうがいいそうです。冬は冷たいお水はつらいですよね。人肌くらいの熱さなら丁度いいのでは?と勝手に決めていたんですが。それがNG。つめたーいお水で顔を洗うと新陳代謝が良くなるんだそうです。暖かいお湯で洗うと確実に乾燥が酷くなるらしい。 お湯は油分を取り去る働きがあるのは食器洗いの時に、よく承知していましたが、顔の肌の油分も取り去ってしまうんですね。 年配でつるつる肌のご婦人に秘訣を聞いた所、冬も冷たいお水で顔を洗うこと、というお答えだったそうですよ。 





言葉の玉手箱
 
 「いまに居る」とはどういうことか。「言葉でモノを考えていない」ということです。「考える」という行為は、頭の中で過去のモノゴトをあれこれ動かすということです。「いや、私は未来のことを考えているのだ」と言ったって、考える材料は過去のものです。過去のいろいろなものを漁っているという行為が「考える」という行為なんですね。
 お釈迦さまはお悟りを開かれて「ブッダ」になったといいますが、「ブッダ」を訳すと「目覚めた人」ということです。これはつまりお釈迦さまはそれまで寝ていた、ということになりますね。それまで寝ていたということは、現実に目を瞑っていた、気づかなかった、あれこれ考えていたということです。つまりいまに居なかった。
 起きているようでも目覚めていない、ということがあります。あれこれ考えているというのは、夢を見ているのと一緒なのです。はっと目覚めたとき、思わずいまに居ることに気づきます。この状態を無心といいます。

                玄侑宗久「しあわせる力 禅的幸福論」より






気になる一冊 
  農家が教える 至福の漬物(農文協)

 秋の終わりから冬は漬物の季節です。大抵漬物には寒さが不可欠だし、雪に覆われる会津では冬の野菜が採れないので漬物を作っておくことが大切な冬の準備になるのです。この本は様々な野菜や果物で漬ける色々な漬物の漬け方がいっぱい出ています。農家にとっては採れすぎた作物の保存も一仕事。安全で美味しい漬物を漬けることはとても大事な仕事です。もちろん、現代はスーパーに行けば冬だって青物野菜も漬物も買う事ができます。でも私たちは自分たちで作った野菜を食べるのに慣れているので野菜を買うというのはあまり嬉しくないのです。その点自家製の漬物は美味しくて安心で嬉しい。 ただ、この本の難点はお砂糖を使う量が多すぎるのでは?と思えることです。保存性のこともあるので、いちがいにはいえませんが、その点は自分なりに工夫します。





新野菜歌謡  白菜漬けの歌

1.何はなくとも白菜の
  漬物なくてはいけないと
  かあさんいつも言いました
  おひさまあびた白菜を
  縦に4つに切り分けて

2.何はなくとも白菜の
  漬物いつもの食卓に
  かあさん自慢の冬の味
  4つに切った白菜を
  大きな樽に漬けてゆく

3.何は無くてもかあさんの
  白菜漬けがあったなら
  美味しいご飯いただける
  かあさん秘伝のお漬物
  大きな樽にびっしりと

4.何はなくともかあさんの
  手塩にかけたお漬物
  冬がくれば思い出す
  白菜見ると思い出す
  私の幼い頃のこと

  記憶をたどって漬けてみる
  かあさんの味できるかな?





野菜の句 

   実でもなく 種ともいえぬ むかご採る
   寒さ来て むかごご飯の 湯気嬉し   葉畝里




以上モクファーム通信でした。本年もよろしくお願い申し上げます。

モクファーム通信2013年12月号をお届けします

2013-12-05 09:26:54 | Weblog



こんにちは。モクファームです。11月は晴れた日に恵まれ普通の庭仕事がしたいと願ったのに、その希みはかなえられませんでした。冷たい雨の日、どんより暗い日、みぞれ交じり、そしてうっすらと雪・・・。きれいに晴れてウキウキして庭仕事が出来たのは、数えるほどしかありませんでした。そしていよいよ本格的な冬になる12月です。まだ多少のやり残した作業はありますが、なんとか冬仕度を終え、あとは天気が良ければ『儲け』と思っています。去年の落葉でできた堆肥を畑に移し、囲いのなかにまた今年の落葉を積み込んでゆきます。間に糠をふるとより早く堆肥が熟成すると、本で読んだので、今年は糠をはさんで落葉を積み込む予定。庭の木々はほとんどの葉が落ちましたが裏のミズナラの木々の葉はまだまだいっぱい残っています。あの葉がみんななくなる頃はきっと雪が降りはじめるのでしょうね。






会津便り(79

 今年も余す所1ヶ月となりました。やはり十二月は一年を振り返りよかったこと悪かったこと様々の思いに浸る月ということができるでしょう。今年も何とか元気で幸せな一年でした!と言いたいところですが、実は大きな悲しい出来事があったのです。それは二匹のシャム猫のうち女の子のモモちゃんが死んでしまったことです。それは今年の六月のことでした。半年以上前、そう去年の十一月位からモモは具合が悪くなりました。息づかいがおかしくなりはじめ、クリニックに連れて行ったり薬を飲ましたりいろいろやってみたのですが、だんだんに悪くなり食欲が落ちてやせてゆきました。病名はリンパ腫ということでした。暖かくなれば治るのではないかと思ったり、このまま『低値安定』でゆけるのでは?といっときは希望をもったこともあったのですが、食欲がどんどん落ちて、ほんのちょっぴりしか食べなくなりました。六月に入ってからは殆どごはんを食べなくなりました。しまいには歩くのがやっとという状態になりましたが、一度もそそうをすることはなく、何回かころびながらもトイレに通う姿をみて泣かずにはいられませんでした。そして六月半ばの夕刻、私たちに看取られてモモは逝ってしまいました。それは、つらそうなモモをみて「モモ、もう、がんばらなくてもいいよ、もう楽になりなさい」と心の中でつぶやいた日のことでした。それまではモモの頭をなでては「がんばるんだよ」と言っていたのです。わたしのつぶやきを待っていたかのようにモモは息絶えました。私たちが見守っていると、モモは両手をのばしてグーパーをしました。それは嬉しい時にやるしぐさです。「楽しい夢でもみているのかしら」と私たちは少しほっとしました。そしてそれがあいさつだったかのように少したったら旅立っていったのです。長患いだったのに、その姿はとてもきれいで死んだことが信じられないようでした。突然交通事故で死んだモクちゃんと違って長く具合がわるかったので、覚悟は出来ていました。けれど覚悟が出来ていたからといって悲しみが減るものではありません。本当に悲しくて何回も泣きました。今でも時々思い出して泣いてしまいます。
 モモはいかにも女の子らしい猫でした。あまり活発ではなく、やんちゃな男の子のリンちゃんに比べると大人しい子だったのですが、表情はとても豊かでいつも訴えるようなおおきな空色の目でじっと私たちを見つめました。「目でものを言う」子でした。大人しかったけれど印象的な猫でした。やきもちやきのリンちゃんにじゃまされて思う存分甘えられなかったのかもしれないな、と不憫に思うこともあります。病気できっと具合が悪くつらかったと思うのですが、モモは静かに状況を受け入れ静かに運命を受け入れて立派な最後を私たちに見せてくれました。その姿に私たちはとても感動しました。私はモモの面倒を見ながら自分だったら、こんなふうに淡々と現実を受け入れ静かに死を受け入れられるだろうか、と自問自答しました。
 モモが死んだのは六月でしたが、あまりに悲しくて、私はこのことを会津便りに書く事が出来ませんでした。そして迷った末、モクファーム通信に描く絵にはやっぱりモモを入れようと決めました。陳腐な言い方ですが、モモは私たちの想い出の中
に、心の中に、モクちゃんと同様生きている、と思います。
 あれから半年が経ちました。残されたリンちゃんは時々モモを探すそぶりが見られましたが、だんだん一人に慣れているようです。モモの分まで思いっきり甘えていますし、私たちもリンちゃんに思いっきり頼って可愛がって暮しています。リンちゃんがいつまでも元気でいるように祈るばかりです。
五年日記の去年の箇所を読むと毎日のように「モモが心配」と書いてあります。八ヶ月近くに及んだ希望のない看病のせいと、暑過ぎる夏のせいなのか、私は十月に体調を崩し右の上の歯茎がものすごく痛くなり痛み止めも効かない痛さに泣かされました。今はそれも収まりなんとか体調も良くなってきています。毎年、夏が終わり、秋の気配がただようう季節には、多少体調をくずすことが多いのですが、今年は気落ちと夏バテでそれが嵩じてしまったようです。それともこれはただ、単に『加齢』によるものなのかしら。
今年は薪ストーブのそばのゆり椅子に丸くなって眠るにゃんこさんがリンちゃんだけになってしまいました。二つの椅子にそれぞれ気持良さそうに寝ているモモちゃんとリンちゃんを見るのが冬の喜びのひとつだったのに・・・。本当に淋しいことです。
秋が深まり冬が近づいてくると必ずやらなければならない、という仕事がいくつかあります。メインはもちろん雪囲いですが、その他にも色々あります。まず球根を植えること。主にチューリップです。今年掘りあげてとっておいた球根もいっぱいあるのですが、ちゃんと咲いてくれるかどうか心配なので、必ず新しい球根も購入して植えます。とくに、ビオラとの寄せ植えには新しい球根を使います。私が好きなのは白いビオラに赤いチューリップの組み合わせ。でも紫のビオラにピンクのチューリップや黄色のチューリップをあわせたものも作ります。ビオラは可憐なお花なのにすごく寒さに強く、庭に植えて寒さでカリカリに凍っても復活する、という頼もしいお花です。鉢にチューリップと一緒に植えるとチューリップだけだと芽がでるまでの長い間茶色の土しか見えないのが淋しいな、と思うのとビオラが植わっていると水遣りを忘れないというメリットもあります。春になりビオラの間からチューリップの芽が出てくる時の嬉しさは格別のものがあります。     植える球根もあれば堀りあげる球根もこの季節にはあります。その代表はダリアです。ダリアは球根がいっぱい増えているのですごく得をした気持ちになります。でも春になると植えるところをさがしてウロウロすることになるのですが。グラジオラスも堀上げて来年の春に植えなおします。
 雪が近くなってくると、木の台に沢山並べてある小さい鉢(盆栽みたいなもの)を雪がドサッと落ちる今の場所から移すのも例年の仕事です。それからスイレン鉢の熱帯スイレンを休眠させ保存しめだかを庭の池に移し水を捨てて軒下にひっくりかえしにして片付けます。
枯れこんだ萩や宿根草を刈り込み、伸び過ぎた枝を切り、落葉を集めて堆肥場に積み・・、冬を迎える準備が整ってゆきます。例年だと根雪となる雪が降るのは十二月の二十日過ぎですが去年は十日頃にドカ雪が降りあせりました。今年は準備が万全になるまでは雪が降らないようにと祈ります。畑の仕事はあとは野沢菜、大根やごぼう、ネギなどの収穫を残すばかりになりました。野沢菜は冬の間に食べるため漬物にします。また、草生栽培がよかったのか例年になく大根が立派に沢山育ち、今年は大根を干して、沢庵に挑戦しようかと思っています。ダイダイ色の干し柿ののれんの横に白い干し大根ののれんが下がれば、憧れていた「正しい農家の景色」に今年は初めてなるかもしれません。「やることが多すぎる」と愚痴を言いながら、また、忙しさをふやしてしまう相変わらずの私なのでありました。(続く)





やさいはえらい   食用菊

 秋の花として代表的な菊の花ですが、その花の中には「食用菊」として美味しい品種があります。それほど沢山食べられるというものではありませんが、お刺身のつまとして必ずと言っていいほど彩りに添えられていますね。刺身のつまには小さい黄色い菊が一般的ですが、つまとしてではなく、酢の物やおひたしで食べられるものにはもっと大きく八重咲きの黄色い花と紫の花の2品種あります。
 菊そのものは古くから中国で長寿の花としてお茶やお酒、漢方薬として利用されていたそうですが、その中で苦味が少なく花弁を大きくしたものが食用として品種改良されました。良く食べられる黄色の花の他、紫のものは「もってのほか」という面白い名前です。こんなきれいな花を食べるなんてもってのほか、ということでしょうか。
 さて、菊の花には延命長寿の効能があることは昔から知られていたようですが、その栄養分というものはどんなものなのでしょうか。菊には生体内の解毒物質「グルタチオン」の働きを高めることが近年の研究により明らかにされています。また発ガンの抑制、コレステロールの低下、中性脂肪を低下させるなどの効能があることも分かってきたそうです。また、ビタミンやミネラルも多く含まれ特にベータカロテンやビタミンC、葉酸をはじめとするビタミンB群など、抗酸化能力の高い栄養素を多く含んでいます。さらに紫菊花には抗糖化作用があるとされ、アンチエイジングの観点からも注目されているということです。 美しく香り高いだけではなくこんなに身体のためになるなんて!食用菊ってえらいんですね!
 <調理のポイント>
 花びらをむしってさっとゆでてお浸しや酢の物にするのが一般的ですが、天ぷらやお吸い物にも使えます。またお刺身やちらし寿司についてくる小さな黄花もただの飾りというだけではなく菊の解毒作用を利用した殺菌目的もあります。添えるだけでなくつけ醤油に花びらをちらして、香りや彩りを楽しんでいただくという食べ方もあるそうです。
 花びらを蒸したりゆがいたりしたあと海苔のように四角く乾燥させた「のり菊」「干し菊」「のし菊」などの加工品もあり季節を問わず利用できます。
 私は庭の片隅に黄色い食用菊を植えていて、秋になると一回はお浸しにして食べます。でもこの効能を見たら一回ぽっきりではもったいないですよね。黄色いのだけではなく紫の「もってのほか」の苗も欲しくなりました。





モクファームシンプルクッキング  

大根と豚肉の炒め煮

 大根は縦に4つに切りそれを乱切りにします。鍋に油を熱し(中華鍋かフライパン)、豚のこまぎれ肉を炒めます。色が変わったくらいに炒めたら大根を加え炒め合わせます。お水をひたひたより少し多めに入れ、塩、醤油で薄味に調味し、大根が柔らかく煮え、汁気が少しになるくらいまで煮ます。戻したキクラゲをいれて煮ても美味しい。


鍋焼きうどん

 昆布と椎茸とかつお節で出汁をとって塩と醤油で調味しておきます。うどんは太めのものをゆでておきます。海老の天ぷらを作ります。天ぷらを揚げる時サツマイモ、にんじん、南瓜などそのときある野菜の天ぷらも作ります。大きい海老がないときは干し桜海老と玉ねぎのかきあげにしてもいいです。一人前用の土鍋にそれぞれうどんを入れ、その上に海老などの天ぷら、戻したお麩、ネギを斜めに切ったもの、かまぼこの切ったの2、3枚、生椎茸などをのせ、出汁を注ぎいれます。卵を落として鍋を火にかけて汁が煮立ち卵が半熟になったら火を止めて食卓に。お皿に鍋をのせてれんげを添えて。七味唐辛子をかけて食べます。


冷凍胡瓜とふのりの和え物

 夏に薄切りにして塩もみして汁を絞り冷凍してあった胡瓜を常温で戻します。ふのりはお水につけてもどしておきます。解凍した胡瓜を軽く水気をしぼりふのりと混ぜてポン酢をかけて混ぜ合わせます。


ヘルシーおやつ  くるみ汁粉

 くるみの実は熱湯に5分位つけて薄皮をむく。ミキサーに入れて水を入れ攪拌し細かくつぶす。なべに入れ砂糖と上新粉を入れて弱火で混ぜながら8分~10分くらい煮る。材料は2人前でくるみ10個位、水1.5カップ、砂糖3分の2カップ、上新粉大さじ2。





ハーブの薬箱 タイムバス
 寒気がしたり咳がではじめたらタイムバスに入ります。100g(乾燥なら50g)のタイムを2リットルの水で煮立て、すぐ蓋をしてしばらく置き茶漉し等で漉し、汁をバスに入れ15分位つかる。





<ちょっと一言>  厚揚げのあられ煮

 厚揚げは焼いたり煮たりで大活躍する食材です。そんな厚揚げを細かいあられに切ってお水とお醤油だけで煮ておきますと、いろんな料理に重宝します。炒飯の具にしたり、サラダにぱらぱらトッピングしたりネギと一緒にもう少し濃い目に味付けして煮てから卵でとじて丼にしたり。和え物やお浸しなどにも使えます。





<耳よりニュース> 

 油も必要(ただし、よい油を)

 カロリーを気にして油を避けようとしている人はけっこう多いのではないでしょうか。ところが、健康な身体には油が必要なのだそうです。それは油は必要なホルモンを作るのに欠かせない成分だからです。油はホルモンの材料となるので、身体の中から若返るためには欠かせない食品なのです。ただし、油には身体によい油と悪い油があります。サラダ油やマーガリン、ショートニングなどは精製される時の加工によって人工的な成分であるトランス脂肪酸に変わってしまい身体によくありません。油は加工されていないいい油、エクストラバージンオリーブオイル、ごま油、オメガ3の多いえごま油などをたっぷりとるのがアンチエイジングにも有効、と読んだ本に出ていました。いい油を選んで美味しく食べよう!





言葉の玉手箱 

 そこでプーは、コブタにその歌を、全部、七番ぶっ通しにうたってやりました。するとコブタはなんにも言わずに、ただじっと立って輝いていました。なぜかといえば、いまだかってコブタのために、コブタ(コブタ!)ホ!と、うたってくれた者は、ひとりもなかったからです。さて、その歌がおわってしまうと、コブタはそのうちの一節を、もう一度うたってもらいたいと言いたかったのですが、思いきって言えませんでした。それは、「ああ、勇ましきコブタ」ということばではじまる一節でしたが、詩のはじまりとしては、よく考えられたものだと、コブタには思えたのです。
「ほんとに、ぼく、そんなこと全部した?」しばらくして、コブタはやっと言いました。
「そうね」と、プーは言いました。「詩の中で・・・一篇の詩のなかでは  そうだ、きみはしたんだよ。だって詩が、きみはしたと言ってるだろ?そして世間の人は、みんなそれで知るんだよ。」

            A・A・ミルン「プー横丁にたった家」より






気になる一冊 

  農家が教える「健康の知恵」(農文協編)

 野草や庭木、そして畑に育つ野菜、米ぬかや木酢、等等身近にある植物などを利用して健康な毎日を過ごすには?全国の農家の皆さんが自分で作り試してみた「ちょっといい話」を集めた本です。例えば風邪をひいたとき、疲れた時、身体のどこかが痛むとき、また、肌をきれいにする、疲れ目を治す、害虫を撃退する、化学製品なしで家中をきれいに掃除する、そんな暮らしの知恵がいっぱいのっています。「へえーそうなんだ!」とびっくりするようなお話がいっぱい。読んでいるだけで、私もがんばろう!と思えてくる。草や木や農作物にかこまれて暮している私にはみんなおなじみの材料ばかり。全部試すにはかなりの時間がかかりそう、と思えるくらい情報がいっぱいです。外作業が出来なくなる冬の間にはこの本をしっかり読んで勉強しようかな。





新野菜歌謡  野沢菜の歌

1.信州信濃の名産物は
  それはもちろん野沢菜さ
  冷たい霜にも負けないで
  大きく青々茂ってる
  あっちの畑もこっちにも
  野沢菜畑の頼もしさ

2.野沢菜漬けの美味しさは
  いろんな極意があってこそ
  どこの農家の漬物も
  秘密のレシピがあるという
  あっちの家でもこっちでも
  冬に備えて漬けるのさ

3.信州信濃じゃないけれど
  野沢菜の種蒔いてみた
  冷たい風にも負けないで
  みどりの葉っぱを茂らせた
  干し柿作りに剥いた皮
  干して一緒に漬けました

  信州信濃にゃ勝てないが
  我家の味もよいものだ
  長い冬のお楽しみ
  野沢菜ほんとにありがとう!





野菜の句 

      真っ白な ネギ切る冬の 鍋仕度
      
      寒さ来て ネギ頼もしく 太くなり
                              葉畝里




以上、モクファーム通信でした。


2013年11月号のモクファーム通信をお届けします。

2013-11-07 08:16:06 | Weblog



こんにちは。モクファームです。猛暑がやっと収まりかけたら、今度は台風が次々襲来。今年はなんだか、不穏な年ですね。雪の深さを伝えてくれるカマキリの卵も地面にすれすれの低いところにあるものやあたまの高さよりずっと上の枝についていたり、メチャメチャです。カマキリさんたちもどうなっているのか良く分からなくなっているのかしら。ただでさえ丁度良い季節が短い会津なのに、今年は扇風機を回していた次の日に、石油ストーブをつけた、という始末。
11月はちょっと寒くてもいいからさわやかな気候になって庭仕事がはかどる月になってほしいな。本格的な冬仕度をする前に、草とりや剪定などの「普通の庭仕事」をいっぱいしたいです。






会津便り(78
 最近テレビや新聞のニュースをみていて「なんだかなあ」と思うことが多くなりました。時代についていけなくなったのかしら?でもやっぱり変、と思うことの一つに「ゆるキャラ」の台頭があります。はじめの「彦ニャン」くらいのときは、そんなに違和感はありませんでした。けっこう「可愛いじゃん」ぐらいしか感じなかったのですが、あれから数年間のあいだになんと全国のゆるキャラは150くらいあるらしい。そのなかには人気の「クマモン」とかまあ可愛らしいのもありますが、中には「何?コレ」というようなキャラクターもいっぱいあります。ちょっと調子にのりすぎじゃないかな。子供たちだけではなく大の大人までが「ゆるキャラまつり」などと大騒ぎしています。
まあ、いいけど、好きなら、とは思うものの、あのでっかい頭の大勢のゆるキャラの行列はちょっと異様ではないでしょうか。ゆるキャラの中にはこわーい顔をした熊がメロンをのせている(メロンが熊の頭をのせていたんだっけ?)メロンぐまという「ゆるキャラ」がいて可愛いどころか子供は恐がって泣きだす始末らしい。花のような時計のようなものに手足がついているのとか丸い鳥だかだんごだかわからないものに羽や手足がついているものとか、おじさんがフラダンスの格好をしているものとかわけのわからないものがいっぱい。ちょっと多すぎますよ。と思わずにいられません。多いだけではなく、なんとなく発想がイージーなものが多く、「バカにしている」としか思えないんですよね。あんなグロテスクなもの、子供たちが本当に喜んでいるとは思えないんですが。喜んでいるとしたらこれも問題。小さなうちからへんな物に囲まれていたら良い感性は育まれないんじゃないのか、と心配にもなります。ゆるキャラそのものを作っているのは子供であるはずがないのですから、大の大人がこしらえているんですよね。大の大人も大人、地方自治体のお堅い役人たちが決めているんでしょう。地方の活性化に一役かってもらおうとゆるキャラブームにのっかる、という安易きわまりない発想で、わたしはとても嘆かわしいと思います。そんなイージーな考えではなく、もっと本当によい文化や伝統があるはずではないですか。もっと本気で育てなければいけないものが・・・。ゆるキャラぐらいでそんなにめくじらたてなくても、と思う方もいっぱいいるかもしれませんが、このごろのゆるキャラのオンパレードに、ちょっと辟易としたものですから・・。昨今といわずもともと、日本の文化ってちょっと子供っぽいような面があるような気がします。
ある地方の村では最近の漫画の美少女ブームに目をつけて、あの星のついた巨大な目をした美少女が描かれたポスターで村(町だったかな?)中を飾りつけているという報道をみたことがあります。日本中の美少女アニメファンが村に来てくれるということでした。私は美少女のポスターだらけの田舎には絶対住みたくありません。いくら流行っているから、といってあのお目目パッチリのどれもがみんな同じような顔をしている少女がでかでかと描かれているポスターを村中に貼るなんて「きちがい沙汰」ではないでしょうか。それは人それぞれですから美少女漫画を愛するひとがいてもいいとは思いますが、それを売り物にした田舎の村(町?)なんて・・・。
日本はアニメや漫画で世界から人気を得ているといいます。それはそれでよいこと、と思うし、私だって漫画やアニメがきらいというわけではなくむしろ好きなほうです。
よく漫画なんて子供の読み物、という人がいますが、私にとっては今でもアニメや漫画は見たり読んだりする楽しいジャンルの一つです。でも、だからといって、家の中のインテリアを漫画の絵で飾ろうとは夢おもわないでしょう。ちょっとした小物にムーミンの絵のあるもの、とかは無きにしも非ずですが。
 日本は縄文時代を経て弥生時代くらいから「農耕民族」として生きてきました。ある本によれば農耕民族というのは、人が労働力の源泉であったことから、労働の担い手である家族を重んじましたので、子供を多く生むことが大事でした。そのためお嫁さんには沢山の子を生むことが可能な若い女を望んだ、という歴史があるそうです。その長い歴史から日本人は「若者好き」という人種になったそうです。そういえば今でこそ少し変わってきましたが、お嫁さんは若いほうが喜ばれ、女が年上の結婚は一般的ではなかったという時代が長く続きました。この「若者好き」という傾向は色々な文化や風俗に影響を及ぼしました。人は皆「若い!」といわれると喜び、若くみられたい、と努力しました。若く、若く、むしろ子供っぽく、というのが日本の風俗や文化の傾向になったというわけです。なるほど、そういうわけで日本人は子供ぽいことを「いいこと」だと思うようになったのか。でも、子供らしさは子供にとっては大事なことですが、大人はやはり、大人としての見識や審美眼やセンスが大切なんではないでしょうか。日本には「渋さ」や「粋」などの大人っぽい文化の伝統もあるわけだし、必ずしも子供っぽいばかり好むとはいいきれない面もあると思うのですが・・。あの頭でかっちの3頭身の、きっと中には汗臭くなったおじさんが入っているに違いない「ゆるキャラ」なんぞに、うつつをぬかしてよいものでしょうか。たいがいにしておくべきでは?150ものゆるキャラの大行進のニュースなんかキモチ悪くて見たくなーい。
 残す所あと2ヶ月となった今年。モクファームも紅葉の秋を迎えました、と書きたいところですが、10月の気温が高かったからか、まだそんなに紅葉していません。今年はあんまり紅葉はきれいじゃないかもしれないなあ、と感じます。紅葉しないでいきなり冬枯れになったりして・・。厳しい冬の前のビッグプレゼントの紅葉がなかったらこんな淋しいことはありません。もう少ししないとまだわかりませんが、今年も美しい紅葉を楽しみたいと願っています。
 そして今年の畑、はじめてやってみた草生栽培はかなりの成功を収めました。大根は今までで一番の出来でした。低調だと思っていた里芋もショウガも上々です。中でもすごい量だったのは冬瓜です。冬瓜といってもあまり大きくならない「ミニ冬瓜」なのですが、とても食べきれないほどです。来る人来る人に押し付けて、先日は宅急便のお兄さんにまで、食べ方のメモつきで持っていってもらいました。草を敷き詰めるだけでこんなに良くできるなんて、驚きです。でも草生栽培は2年目くらいが難しい、と本に書いてありましたので、来年はこんなにうまくゆかないかもしれません。でも、続けていると土がふかふかになり病害虫も減ってくるとのこと、それまでの我慢が肝心です。
 大きい方のガーデンの改造計画も着々と進んでいます。以前よりぐっと視界が開け、広々としてきました。木々の下のほうの枝をはらい、回りの潅木を切りつめたので、ケヤキやカツラやこぶしの木などがすっきり目立つようになりました。これなら藪の中に雀蜂が巣くうこともないでしょうし、巣くってもすぐわかるでしょう。草刈がとてもしやすくなりました。よる年波のことを考え、畑も庭も、メンテナンスの楽な方へ楽な方へとシフトしています。(続く)





やさいはえらい   アボガド

 アボガドは野菜ではなくフルーツですが、でも料理での扱いは野菜と言ってもいいのではないかと思います。ねっとりとした濃厚な味わいはちょっと植物とは思えない趣きもあります。このアボガド、栄養の面では大変な優等生です。健康に、また美容にも優れた効能をもち一説には「食べる美容液」ともいわれています。ではどんな効用があるのか、といいますと、まず、動脈硬化、高血圧の予防効果があげられるでしょう。アボガドはノンコレステロールの不乾和脂肪酸なので、皮下脂肪にはなりません。血液中の悪玉コレステロール値を下げ、またベータシステロールという脂質もあり、コレステロールの吸収そのものを抑える効果が確認されています。また、アボガドには一個でごぼう一本分の食物繊維があり、腸の働きを整えます。そして、脂肪を分解するビタミンB2が豊富です。これらの総合的な働きにより疲れ知らずに無理なく体脂肪を落とせるので理想のダイエット食品と言えるのです。さらにアボガドにはリノール酸、リノレン酸(以前はビタミンFと呼ばれた必須脂肪酸)が含まれ、アボガド半個で一日の必要量を充分クリア。お肌を乾燥から守ってくれるセラミドをつくり、お肌をつるつるにします。また皮膚の健康に必要なビタミンB2,ビタミンB3(ナイアシン)も豊富です。またアボガドには肝臓で働く抗酸化物質、グルタオチン、がん予防に有効なビタミンEが豊富に含まれ、さらに抗がん作用の強いファイトケミカルと呼ばれるルチンやカロチノイドが非常に多く含まれています。また、動脈硬化症などを予防するオレイン酸も多く含み、細胞を作るため欠かせないといわれる葉酸も豊富です。葉酸は細胞増殖を促すDNA合成にも必要で、特に妊娠初期の女性には大変重要とされ、女性のビタミンとも言われています。葉酸の成人一日の必要摂取量をアボガド一個でおよそカバーできるのです。そして豊富に含まれるカリウムは体内からの余分なナトリウムを排出するので、高血圧予防にも役立ちます。
 こんなにすごい力をもったアボガド、なんてえらいんででしょう!

<アボガドの美味しい食べ方>  アボガドは果皮が濃緑色から黒褐色に変わり、果底部まで柔らかくなったら食べごろです。皮をむき、スライスしてわさび醤油をつけて食べるとまぐろのお刺身より美味!グリーンサラダに入れてもいいし、つぶして塩、オリーブ油とともにディップにしても美味しい。
トマトとの相性も抜群です。





モクファームシンプルクッキング  

冬瓜と鶏肉のスープ
 冬瓜は皮をむき、種のワタを取り除き3センチ角くらいに切る。(皮は丸ごとだと剥きにくいので、幾つかに切り分けてから剥くと簡単です)
鶏のモモ肉は食べやすい大きさに切る。鍋にお水を入れ、鶏肉をいれて火にかける。煮立ってあくが浮いてきたら丁寧にあくを取り除く。冬瓜をいれて煮る。途中で塩、醤油で調味する(薄味で)。冬瓜が充分柔らかくなったら出来上がり。食べる直前に青ネギなどと青みを散らす。薄く葛をひいても美味しいです。ご飯を入れて青み野菜を散らし、卵を落とした雑炊もすごく美味しい。

クレソンのサラダ
 クレソンはよく水洗いし、食べやすい大きさにちぎる。大きめのお皿にたっぷり、こんもりと盛りつける。あればトマトのあられに切ったもの、紫玉ねぎの薄切りなどを散らしても良い。軽く炒って荒く砕いたくるみを散らす。ドレッシングを回しかける。ドレッシングは醤油、バルサミコ酢、オリーブ油をあわせたのが私は一番合うと思いますが、お好みで。

大根葉の利用法
 ・佃煮  大根の葉っぱは良く洗い、細かく切る。ごま油を熱したフライパンでじゃこと(かつぶしでも)共に炒め、醤油を回しかける。
 ・胡麻和え よく洗った大根葉はゆでておく。細かく切って、練り胡麻、醤油、メープルシロップ少し、で合え衣をつくり、混ぜる。
(大根葉はゆでて細かく切っておくと、みそ汁の実などに重宝します。)






ヘルシーおやつ  

バナナのいちじくソースかけ
 いちじくを縦に4つ、よこに2,3つくらいに切って、てんさい糖を多めにふりかけて冷蔵庫に保存しておく。バナナは7ミリくらいに輪切りにする。器にバナナをいれいちじくのソースをかけていただきます。





ハーブの薬箱 
 ラベンダーバス
芳しい香りが神経を休めストレス解消になる。50gの花を1リットルの水で沸かし煮立ったらすぐ火を止め蓋をしてしばらくおき、こしてお風呂に入れてる。






<ちょっと一言>  古漬けの調味料

夏にきゅうりがいっぱいとれ、一部を保存づけにしましたが、なかなか食べる機会がありません。塩出しも面倒だし、やっぱり新鮮な浅漬けのほうにいってしまいます。そこで、古漬けを調味料として利用してみよう、と思いつきました。塩出しもしないで、ただ細かくきざんで冷蔵庫にいれておきます。例えば炒め物をしたときに塩のかわりにこまかく刻んだ漬物を使う。サラダのドレッシングやマヨネーズに入れたり、なっとうに混ぜたり、炒飯に入れたりけっこう重宝します。塩辛いままなので、保存も利きます。たくあんや味噌漬けなど、そのままだとちょっと塩辛すぎるな、と思ったら、調味料として使ってみては如何でしょう。





<耳よりニュース> 
   免疫力の強化
疲れたり、栄養が偏ったりすると免疫力が落ち、ちょっとした風邪でもこじらせたり病気の悪化を招いてしまいます。免疫力は年齢とともに低下することが知られています。少しでも低下を防ぐには、適度な運動、バランスのよい食生活が大事なのは言うまでも無いことですが、以外と見落とされるのは、「心の働き」なのだそうです。例えばうつ病の人は免疫力が低下している、と言われています。免疫力のシステムをちゃんと働かせるためには、疲れを溜め込まない、細かいことを気にしない、くよくよしない、そして毎日を楽しく暮らすということがとても大切だということです。やっぱり病は気から、なんですね。





言葉の玉手箱
 
 巨大な丸い月の時計は製粉所なんじゃ、とおじいちゃんは言っていた。〈 時 〉のあらゆる穀
粒 ーー 世紀という大きな粒、年という小さな粒、時間といったきわめて小さな粒  ーー ゆすって落とすと、時計がそれを細かく砕き、細かな花粉となった〈 時 〉を四方八方にそっとすべりこませる、それは冷たい風に運ばれて、いたるところで塵のように町をおおうのだよ。時計からとびだした胞子はお前の体に入って、肌にしわを作ったり、骨を途方もなく大きく育てたり、足を蕪のように靴からとびだすまでにしたりするのだ。町の中心のあの大きな時計は、風の吹くときになんと〈 時 〉を分配しているのさ。
 時計なんだ!
 あれこそが人生を色あせたものにして破滅させ、人びとをベッドから引きずり出して、学校へ墓場へとかりたてるものだ。
    
  レイ・ブラッドベリ「さよなら僕の夏」より






気になる一冊 
  アンの想い出の日々(新潮文庫)
             モンゴメリ著  村岡美枝 訳
             
 大好きなアンのシリーズの何回目かを読み終わって、さあ、また初めから読み直そうかな、と思っていた矢先、この上下巻を本屋さんでみつけました。本の帯には〈「アン」誕生100年を機に刊行された感動のシリーズ最終巻。本書を読むまで「赤毛のアン」は終わらない。大人になった読者たちへ〉と書かれてありました。買わない、読まないという選択肢はありませんよね。そして読むと期待に背かないやっぱり〈アン〉の世界。アンの周りの人々たちの物語の数々の間に「アンの書いた詩」を散りばめた、チャーミングな構成になっています。アンとギルバートの一家が地元の村で愛され尊敬されている様子が周辺の人々のそれぞれの物語からそこはかとなく伺われ、ほのぼのと嬉しく感じられます。物語はそれぞれがとても面白く印象的。さすが文豪モンゴメリ!
アンを愛する人達は、やっぱり「読むしかないでしょ。」





新野菜歌謡  冬瓜の歌

1、冬の瓜とは書きますが
  とうがん実るは夏の頃
  畑いっぱい葉が茂り
  大きなとうがんごろごろと
  びっくりうれしい夏の頃

2.夏の太陽浴びながら
  大きなとうがん緑色
  ちくちく細かい毛があって
  素手でさわると手について
  ちくちくするよ気をつけて

3.冬の瓜とはなぜなのか
  大きな美味しいとうがんは
  近づく冬にも腐らない
  大きなとうがんいつまでも
  びっくり美味しいままなのさ

4.大きな鍋でことことと
  とうがん煮こむ夜長には
  夏のお日様溶け込んで
  とろりとろける美味しさに
  お腹も心もぽっかぽか。





野菜の句
    
     冬近し 大根たちが 背伸びする
    
     茂りたる 大根の葉を 捨てられず       葉畝里
 



モクファーム通信2013年10月号をお届けします。

2013-10-05 08:28:48 | Weblog


こんにちは。モクファームです。9月になってもけっこう暑い日がつづきましたが、ようやくお彼岸すぎに涼しくなってきました。10月に入って、すっかり秋らしくなってくるでしょう。「もう秋かあ」、と時の経つ早さに驚きつつも、はやくも薪の手配や雪囲いの手当てなどの冬の準備がはじまります。例年10月末には薪ストーブに火がはいるのですから、うかうかしてはいられません。会津は春と秋が10日づつであとは冬と夏、と言われるそうですが、本当に丁度いい季節が短いと思います。でも短いからこそその心地よさや美しさを深く味わえるのかも。
秋は来年の春の庭のために色々仕込んでおく事も沢山あり、相変わらず忙しい毎日が続きそうです。






会津便り(77

 私は子どもの頃から運動という運動が苦手でした。運動会は恐怖以外のなにものでもなく、体育の授業は何かといっては「見学」しました。こと運動に関しては大変な劣等生でした。ですから、スポーツというものにも、まったくといっていいほど興味がなく、例えばワールドカップの試合などで「日本中が熱狂」などとテレビやラジオでいわれると、日本中のなかに私は含まれて居ないのよねえ、としらけた気持になったものでした。けれど、そんなスポーツ音痴の私でさえ、今回のオリンピック東京開催の決定は嬉しかった。いや嬉しいというより、ほっとした、という気持かな。とにかくよかったなあ、と一安心しました。安倍総理大臣や猪瀬知事のがっかりする顔を見ないですんで本当にほっとしたのです。何回も繰り返し放映された、「トウキョウ」と発表があった瞬間のあの関係者の喜びの表情には思わず貰い泣きしてしまいました。「スポーツなんて身体に悪いのよ。」と日ごろうそぶいていた私は、そんなにオリンピックにも関心がなく、テロなどの心配もあることから、あえて東京でやらなくても、という気持も無きにしもあらず、だったんですが、でも立候補したからには勝ち取ってもらいたい、と思うのは人情というものでしょう。二千二十年という年に自分はどうなっているのか、ちょっと気にはなりますが、まあ、なんとか生きながらえていることでしょう。
 前回のオリンピック東京大会のときのことを思い出します。開会式の様子を、なぜか雨戸をしめて部屋を暗くして、テレビで見たように記憶しているのですが、次々と映し出される開会式の映像を大泣きして見ました。私はなぜか「あまりにも晴れがましい」光景を見ると大泣きしてしまう癖があるのです。オリンピックに限らず、小さな子供たちが入場行進してくる小学校の運動会でも泣いてしまいます。バカみたいなんですけど。
各種の競技の内容は殆ど忘れてしまいましたが、女子バレーボールの「金メダルポイント!」と何回も叫んでいた試合のことは記憶にあります。あの頃の日本は「未来は良くなる!」と信じて疑わない時代でした。丸の内のOLだった私もなんにも疑わず脳天気に毎日楽しく会社にかよっていたことを思い出します。バレーボールで思い出したんですが、あの頃昼休みになると、みんな屋上にあがって丸くなってバレーボールをしていました。運動が嫌いな私は参加しませんでしたが、ビルの屋上に上がって見渡すとあちこちのビルの屋上でみんな丸くなってバレーボールをしていました。今思うと「変なのっ」と思いますが・・。屋上だけではありません。丸の内の近くの皇居や日比谷公園でも芝生の上でバレーボールを男性社員女性社員一緒になってやっていました。今はそんなことないいんでしょうね、勿論。将来の心配といえば、「無事お嫁にいけるか?」位の悩みしかなく、毎日、働いているんだか遊んでいるんだかわからないような状態で通勤していました。幸せな時代だったといえるでしょうね。あれから半世紀余り経ってまた東京でオリンピックが開催されます。あの頃みたいに無邪気に喜んでばかりはいられない。時代が変化したこともあるでしょうが、私自身年を重ね色々物事をみてきて心配性になっているのかもしれません。そして情報があふれ、知りたくないことまで知らなくてはならなくなり、極楽トンボではいられなくなってしまいました。とにかく、7年後に、無事、開催されるよう祈っています。そして、経済も順調に伸び、少しは地球規模の心配事が減っていて欲しいものです。
 ところで、最初に運動劣等生だった子供時代ののことを書きましたが、そのことで一つ忘れられない思い出があるのです。それは小学校6年生の時のことです。担任の女の先生が今から思うととても変な先生で、「中学に入るのが近いから体育よりも算数に力を入れる」と言って体育の授業を全て算数にしてしまいました。私は体育が苦手なので大して不満ではなかったのですがクラスの子たちは、とくに男子は不平たらたらでした。みんな「そんなのひどいよ」と文句を言っていました。そんなことから先生に抗議しようということになり、体育の授業が算数に振り替えられたある時、私が手
を上げて先生に「体育の授業を算数にするのはおかしい」と申し出ました。さて、先生は烈火のごとく怒り、「私はみなさんの将来のためを思って算数にしているのです。そんなに不満があるのなら、教室を出て勝手に体育をやりなさい。」といいました。そうしたらクラスの子たちはシーンと黙ったまま誰も運動場に出て行こうとしません。結局私と私の親友だった女の子と二人しか外に出ることはありませんでした。運動場の隅っこで二人でボール投げをして時間を過ごしました。私としては体育の授業なんかちっとも好きではなくむしろ無くなったほうが嬉しいのに、となんだかあほらしい気持でした。その後私はすっかり先生に憎まれてしまい、なにかときつくあたられ、「みんなの言うことを真に受けて損したなあ」という気持でした。私は運動は苦手でしたがそこそこ勉強はできるほうだったのですが、先生は「佐野さんは知能テストの成績がよくないので、今は成績がよくても中学に行ったら必ず成績が落ちますよ」、などとクラス中に聞えるようにいわれたりしました。私に付き合って体育をやったクラスメートはお父さんが貧乏な売れない小説家でいつも給食費などを滞納していたので、みんなの前でなじられたり後の掲示板に「給食費を払っていない人」と名前を書かれたりしていじめられ、可哀そうでした。今思うととんでもない先生だったなあ、と思います。そして、私は物事は額面通り受けとめてはいけないんだ、ということを学びました。まあ、そのことを学んだからといって私の人生に大きな変化があったとは思えませんが・・・。つまり学んだからといってそんなに簡単に性格が変わるものではないので、いらぬおせっかいをして悪目立ちする、ということが無くなったというわけではない、ということ。何ごとにも「懲りない」性格なのです。オリンピック決定のニュースにそんなあれこれを思い出しました。
 さて、畑の草生栽培はかなり成功しました!今までの様に肥料を入れて耕運する代りに、回りの草を刈っては畑に敷き込むということを繰り返しました。期待した以上の成果で夏野菜を沢山食べる事ができました。だめかなあと心配していた里芋や生姜も良くなってきています。そして、いつもの夏よりはずっと草取り作業が減り、そのおかげで余計な仕事が出来ました。余計な仕事、というのは何か、といいますとガーデンの大改造です。特に向い側の大きい方はあれこれ好き勝手に木を植えたり余った苗を植えたりしているうちにかなり込み合ってきて、うっそうとして、入ってゆくのがちょっと気味悪い、という感じになっている所もあちこちにあります。それで、一大決心して、かなりの植栽を間引くことにしたのです。樹木同士が込み合って枝がぶつかっているところは思い切って木を切ったり強く剪定したりして、もっとさっぱりと明るいガーデンにしたい、と計画し、作業を始めています。この時季畑以外に時間をかけられるのは、草取りの少ない草生栽培にしたから。正解でした!(続く) 





やさいはえらい   パプリカ

 パプリカはピーマンの兄貴分みたいな野菜です。緑のピーマンに比べ大きく、また緑のピーマンは未熟果なのに対しパプリカは完熟させたもので、色が真っ赤や黄色、オレンジ色など、とてもきれいです。緑の普通のピーマンに比べると味も甘みがあり臭みも少なく生でも美味しく食べられます。
 ピーマンはビタミンが豊富な栄養的に優れた野菜として知られていますが、パプリカにはピーマンと同じようにカロチン、ビタミンC、E、A、鉄分、カルシウムが豊富に含まれています。それだけではありません。赤パプリカのビタミンCはピーマンの2倍、ビタミンEは5倍もの含有量があります。また、パプリカの栄養素はそのカラーによっても違います。オレンジ色のパプリカにはビタミンCがピーマンの3倍もあるそうです。また、オレンジ色のパプリカはピーマンの20倍ものベータカロチンが含まれているそうです。
 パプリカには赤や黄色だけでなくオレンジ、白、茶色、黒などの色もあり、お料理を美しく彩ってくれます。生でも火を通しても美しく、またピーマンよりはクセや苦味が少なく、肉厚で甘くて美味しいです。オリーブオイルとの相性も抜群。火を通しても色の退色が少なく、酢とあわせても余り色が褪せません。美味しくって綺麗なパプリカは本当にえらいピーマンの兄貴分ですね。
普通のピーマンが苦手な人も、パプリカなら食べられるかもしれませんね。
 
 <パプリカの調理のポイント>
 パプリカを選ぶときは全体の色が均一に濃く、ハリと艶のあるものにしましょう。ヘタの部分も緑が鮮やかでしっかりしているものが新鮮です。手にとってずっしりと重いものが肉厚で美味しく栄養も豊富です。

<パプリカのお料理>
 パプリカをたてに半分に切り、種を取り除く。焼き網にのせて、こんがり焦げ目がつくまで焼く。薄皮を剥いて容器に入れオリーブオイルをかけて冷蔵庫で保存する。オイルから取り出し、塩、こしょうをふって、前菜やおつまみに。また適当に刻み、オイルごと、ゆでたパスタとまぜて塩、こしょうで調味しても美味しいです。






モクファームシンプルクッキング  

<ナス丼>
  ナスは(米ナスが柔らかくて美味)縦に半分に切りさらに縦に4つ位に切る。フライパンに油を少し多めに入れ、ナスを炒め焼きする。
柔らかく焼けたら、みりん、醤油で調味する。みりんと醤油のかわりにポン酢を使っても(お好みで)。丼に炊きたてのご飯をよそい、ナスを並べてのせる。山椒の粉をふっていただきます。うな丼より美味しい!そして経済的!

<栗ご飯>
  お米をといで水をきっておく。栗は皮を剥いて(くりくり坊主という栗の皮むき用のハサミを使うと簡単です) 剥くそばからお水につける。むいた栗を縦横4つに切る。炊飯器に洗った米をいれ、酒、醤油を米1カップに対しそれぞれ大さじ1の割合で入れ、塩を一つまみ(ほんの少し)いれたらお水をメモリのところまで入れてあとは普通に炊きます。

<南瓜とナスとピーマンの揚げびたし>
 ピーマンは半分、ナスは2センチ位の輪切り、南瓜は1センチくらいの厚さに切り、油で素揚げにする。熱いうちにあわせ酢をかける。

(合わせ酢の作り方・・・酢カップ1、醤油カップ1、みりん大さじ2、かつぶし15g、こんぶ5センチ角2枚を合わせ一晩おいてからこして冷蔵庫に保存。冷蔵で一年位保存できる。酢のかわりに柑橘類(ゆず、スダチ、カボスなど)の果汁を使うとポン酢になる)





ヘルシーおやつ 大豆の揚げ菓子

大豆はたっぷりの水に半日くらい浸しておく。大豆の水気をよくふきとり油で二度揚げする。黒砂糖を小鍋に入れ醤油を少々いれて火にかける。泡立つくらいに煮とかしたら揚げた大豆を一度に加え手早くからめる。熱いうちに平らな器に入れて冷ます。





ハーブの薬箱 

 膀胱炎に効くハーブ

膀胱炎にはスギナ大さじ1を250ccの水で煮立てこして食事の一時間前に、一日3回温めて飲みます。
 





<ちょっと一言>  きゅうりのQちゃん漬け

 この夏沢山のきゅうりを収穫。とても食べ切れません。そこでインターネットで検索しQちゃん漬けにすることに。きゅうりを7mmくらいに刻み、調味液を煮立て浸しては冷ますということを3回程度やり、4回目のときにショウガの刻んだもの、塩昆布(出汁昆布を刻んで醤油とみりんで柔らかく佃煮にしたもの)、唐辛子(種を取り除き輪切り)かつお節を混ぜて放置。完全にさましたら、小分けにして冷凍保存します。これがなかなか良かった。多分一年分くらい作って冷凍しました。きゅうり4kgの調味液の配合は醤油550cc、みりん200cc、酢100cc、砂糖300g位(好みで加減)。最後に加える具は、唐辛子は1本、かつお節10g、生姜150g、塩昆布40g。きゅうりが沢山手に入ったらお試しを。





<耳よりニュース> 黒い食べ物

 黒胡麻、海草、玄米・・・。体によいとされる食べ物には黒いものがすくなくありません。黒い食べ物はとくに女性によいのだそうです。
古代中国では、黒い食品には老化防止の効果があると言われていました。黒い食べ物は「腎」の働きを強める効果があるそうです。「腎」が衰えると、生命力が落ち、老化が早まるそうです。日ごろから黒い食物を食べると活性酸素を抑制する働きで健康になれるとのこと。黒い食べ物とは、胡麻、黒豆、ひじき、海苔、ワカメ、黒米、昆布などですが、ブルーベリーやブラックベリー、紫色のぶどう、ナス、また小豆、玄米なども入るそうです。そればっかりという食べすぎは禁物。ほかの食品とのバランスを考え毎日少しずつとるのがお勧めだそうです。





言葉の玉手箱
 
 今、あなたは何を感じていましたか?温度は何度くらいでしたか?そよ風は吹いていましたか、それともまったく風がない状態ですか?坐っている椅子に身体のどの部分が触れていましたか?太ももや背中の下のほうが圧迫されているのに気づきましたか?犬の鳴き声や、隣の部屋で遊んでいる子供たちの声は聞えましたか?そしてもっと小さな音は?エアコンが送る、かすかな風の音は?自分の息遣いが聞えましたか?おなかがぐるぐる鳴る音は?
 自分の周囲の出来事や刺激に敏感な人は、宇宙から送られてくる偶然の一致にも素早く反応しています。わたしたちが宇宙から受け取る手がかりは、郵便やニュース速報のような形で送られてくるとはかぎりません。窓の外から漂ってくるパイプの煙のように、かすかなものかもしれないのです。パイプの香りに、ふと父親のことやその愛読書を思い出し、それがあなたの人生に大きな影響を及ぼすことになるかもしれないのです。

       ディーパック・チョプラ
                   「迷ったときは運命を信じなさい」より





気になる一冊 
 
 ごはんの力(KKロングセラーズ)
            つぶつぶグランマゆみこ著

 食事については色んな考えや意見があって、どれもそれなりに説得力があるので、かなり迷ってしまうことが少なくありません。例えば最近では炭水化物をまったく食べないという食事法が健康によいという説もあるようです。でも、と私は思います。日本人がずっと昔から食べてきた「ごはん」が身体に良くないなんて信じられないし、信じたくもありません。そう思っていた矢先この本のタイトルが目に入ってきました。そして読んであらためて納得。「そうだよ、そうだよ」と賛同しました。著者はそのライフスタイルや「雑穀」のお勧め本やお料理本で、その筋の人にはおなじみの方で、私もこの本以外にも数冊持っています。相変わらず元気いっぱいで雑穀の伝道師として活躍している様子。ごはんの力と美味しさをあらためて再認識させられました。





新野菜歌謡  大豆の歌

1.なにより大事な大豆
  ニッポン人の食卓は
  大豆が無しじゃすまされぬ
  毎日必ずいただいて
  丈夫な体を作ります

2.なにより美味しい大豆
  お豆腐納豆お味噌汁
  大豆がなければ始まらぬ
  美味しく楽しくいただいて
  元気もりもり湧いてくる

3.お米と大豆があったなら
  ニッポン人は大丈夫
  ずっと元気に長生きできる
  毎日必ずいただけば
  命の力が満ちてくる。

  畑のお肉、ダ・イ・ズ!
  なにはなくても
  大豆がダ・イ・ジ!





野菜の句 

 冬瓜の ごろり転がる 秋の入り
 冬瓜を ひとつ抱えて 道下る    葉畝里



 以上モクファーム通信でした。



モクファーム通信2013年9月号をお届けします。

2013-09-05 08:30:30 | Weblog


こんにちは。モクファームです。猛暑にゲリラ豪雨、このごろの気象はあまりに極端で、程のよさを知らないという感じがします。これも地球温暖化のせいなのでしょうか。心配なことです。
モクファームの作物はなんとか大丈夫でしたが、これから稲の生育や収穫をむかえる農家はこの極端な気候を心配していることでしょう。テレビで集中豪雨の被害にあった地方の田んぼの稲が泥水で覆われた様をみると気の毒でため息がでます。
いっこうに終息しない福島第一原発の水漏れも、本当に心配なことです。もう東電にまかせたって無理です。はやく国が前面に出て総力をあげてなんとかしてほしい。暑い夏がよけいに辛く感じる今日この頃ですが、なんとか気を取り直し、涼しい秋を待ちましょう。







会津便り(76

 年を重ねると、人はどう変わってゆくでしょうか。一般的には若い頃の激しさは減り、知識と経験をつんで思慮深くなり、性格的には丸くなる、というのが普通のような気がします。ところが自分自身のことを考えると、必ずしもそうとばかりもいいきれません。逆に、気難しくなり、こだわりが強くなり、辛辣になった、のでは?と思うことが多くなりました。これはひょっとしたら年を重ねた、というより「重ねすぎた」ということでしょうか。中年というか壮年というかある程度の年を重ねた人は、たしかに若い頃にくらべ激しさは減り、許容範囲が広がり、円熟してくる、と思います。でも中年を通り越して老人になると?逆に許容範囲は狭まり、偏狭になり口うるさくなり頑固になりまわりの人に疎まれていることが多いような気がします。年をとりすぎると、円熟を通り越してすっぱくなってしまうのかしら。そう思うといい気になってあれこれ文句ばっかり言っている自分を反省しなくては、と思うこともあります。といっても、私は自分自身の生活や境遇に対しては何も文句はありません。満足しています。私が文句をいうのは主にテレビなどのマスコミに対してです。マスコミのいいかげんな報道や言葉使いに腹を立てることが多いのです。意味なく繰り返される常套句に対して怒ります。例えば、「何らかの原因によって」という言葉。何らかの原因にきまっているじゃない。「原因はまだわかりませんが」というべきでしょ。それから「心の闇」。なんでも心の闇のせいにしないでよ。心の闇なんて誰だってひとつや二つもっているものでしょ。邪悪な犯罪を安易に「心の闇」とかのせいにしないでほしい。「心のケア」という言葉にもむかっとします。何それ。「心のケア」なんてよけいなお世話でしょうが。生きていればいやなことやつらいこと、ショックを受けるような事なんていっぱいあるのが当たり前です。「心のケア」をしなくては、などと大げさに言い、特別扱いするからかえって深刻になり、ひ弱な人間になってしまうんだよ。
「格差社会」という言葉にも大いなる抵抗を感じます。私は格差なんてあるのが当たり前だと思っています。世間には色んな人がいるのが当たり前。運の良い人も悪い人も。お金持ちも貧乏人も。才覚のある人もない人も。大体今の日本なんて世界の中でも最も格差のないの国の一つだとおもいます。日本でも一昔前は貧乏人の子どもは最低限の教育さえ受けらなかった。それでもちゃんと逆境を跳ね返して立派な人になったり、まっとうな人生をおくった人はたくさんいました。私はみんなが同じような「どんぐりの背比べ」のような社会より、ある程度の格差がある社会のほうが面白いように思います。たとえ自分が「恵まれない方」に属していたとしても。
「事件(事故)を風化させない」という言葉も好きではありません。不幸な事件はさっさと忘れる。でも用心だけは怠らない。これでいいんじゃないのかな、と思います。
風化させない、というけれど、風化してゆくのが自然なことなのではないでしょうか。でも万が一に備え油断はしない。日ごろから用心はしておく。
これが肝心だと思うので
すが・・・。
 何十年か前「生きざま」という言葉が流行った時も腹をたてて「どうしてわざわざザマなんていう言葉をつかうのかしら。生き方でいいじゃない」と思ったことを思い出します。もともと文句の多い性格なのが年を重ね、いや重ねすぎてより偏屈になってきたのかな。だってあまりにもイージーなんだものマスコミのものいいって。今も昔も。
何かと気になるという現象は単に偏屈になっただけというわけではなく、色々体験をして良く言えば「目が肥えてきた」ということもあると思います。例えば外食をしたときその器が気になりあまりに安っぽいものを使っていると興ざめする、ということは憶えているかぎり若い頃はありませんでした。そういうことに感心がなかったといえるでしょう。大人になり年を重ね色々経験し色々物を見てきたからこそ、「いい器を使っているな」とか「さすがだな」とかの感想も生まれるわけで、物を知らないときには「どうでもよかった」のでしょう。だからこれは一応進歩といえるかもしれません。でも物を知るということで「文句が多くなる」というのは考えものかもしれませんね。意に沿わないものは見て見ぬ振りをして、よいものに出会ったときには喜ぶ。こういう態度がいい年の重ね方をした人の態度、といえるのかもしれません。物の良し悪しが分かるようになったからといって、こらえ性なく文句を言うという態度は良くないかなとも思います。気をつけよう。でもやっぱり、マスコミについては、もう少し言葉を大切にしてほしい、と思います。そして人々はマスコミの安易なものいいにたやすく左右されるべきではありません。マスコミの言うことを「本当にそうなのか?」といったんは疑ってみるべきです。
 私が「年を重ねすぎて」口うるさくなっていたとしても、人様に迷惑をかけているわけではありません。ただ家の中で文句をいっているだけですから。迷惑をかけているとすれば同居している方に、ですが、彼も私を上回る文句どころか、罵詈雑言の人なので、気にしないと思います。もし他人様がみたらテレビをみて文句ばかり言う「年を重ねすぎた人」二人の会話を、ちょっと恐ろしいとおもうかもしれませんが・・。
 暑い暑い今年の夏。あちこちで猛暑の新記録がありましたね。会津も暑い日が続きました。ブルーベリーの収穫が終わり、伸び放題の雑草の草刈仕事に、刈った草を集めては畑にのせる、という作業が加わりました。ブルーベリーが終わればあっという間にきれいになる、筈でしたが、やっぱりとても追いつかず、ああ、やっぱり今年も草に負けたなあ、とあきらめの心境です。なあに、もう少したては涼しい秋風のなかで、どんどん仕事がはかどるさ。気にしない、気にしない。(なんて、あえていうのは気にしている証拠なんですが・・・。)
 夏野菜は草生栽培の今年、なかなかの出来でした。特に今までになく立派にできたのは「とうもろこし」です。黄色と白の バイカラーのコーンが、とてもよく出来て「まるで普通の農家みたい!」と喜びつつ美味しくいただきました。心配だったナスやピーマンも遅ればせながらたくさん出来てきたし、きゅうりといったら!どうやってたべればいいの?と悩むくらいでした。夏野菜の主役だったズッキーニはそろそろ片づけようかな、と思っています。たくさんたくさん食べさせてもらいました。感謝しています。
庭はおおきな山百合とカサブランカの花が終わったあとは黄色い小花のルドペキアタカオ、ピンクや紫のフロックス、そして萩の花が咲き始めました。周りの山や野原のすすきも穂をつけました。秋作の準備も始めなければなりません。そしてもう少しするといちじくが熟し、クリの実がたくさん落ちてきて加工作業に忙しくなります。いつも作業に追われ少しはゆっくりしたいなあと思うのも本音ですが、こうして次から次とやることがある生活が私には合っているのだと思います。なんにも「やること」がなくなってしまったら、テレビに文句をいう元気もなくなってしまうかもしれませんものね。(続く)





やさいはえらい   ビーツ

  
 ビーツまたはビートという野菜を知っていますか。ロシア料理のボルシチに使う野菜といえば、思い当たるかもしれません。ボルシチの赤い色はこのビートによるものです。かぶのような形をしているので、赤カブと呼ばれることもありますが、かぶとは違ってほうれん草などと同じ「アカザ科」で、砂糖大根(てんさい)の仲間です。特徴はその鮮やかな赤紫色。ビックリするような鮮やかな色です。ビートの赤い色はかの有名な「アントシアニン」ではなくベタシアニンとベタキサンチンという成分です。
 ビートは大変栄養価が高く、「食べる輸血」と言われるほど、鉄、カリウム、リン、ナトリウム、マグネシウム、カルシウムが豊富です。またビタミンやナイアシン、ビオチン、食物繊維も多く含み栄養満点です。効能としては、免疫力を高める、解毒作用、便秘解消、ガン、貧血予防などに優れています。その他にも、血液を新しく造り血液循環を改善する効果や肝臓を保護するビタミンも豊富です。また古代では薬用に用いられ、発熱や便秘の治療に使用され、またしぼり汁には媚薬の効果があると考えられていたそうです。中世では消化器系や血液系の病気を治療するのに用いられ、またニンニク臭を消す効果があることからビートとニンニクを一緒に食べる事を推奨した科学者もいたそうです。真っ赤なビートってとてもえらい野菜なんですね!
 ビートの特徴である赤い色は非常に鮮やかでちょっとびっくりするくらいです。まな板や手が赤くそまったりしますが、そんなに頑固ではなく洗えばわりと簡単にとれます。ただ沢山食べると翌日のトイレでびっくりすることになりますが・・・。
 さて、ビートはどんな風にして食べたらよいのか?といいますと、丸ごとゆでたりオーブンで蒸し焼きにして皮をむき、スライスしてオリーブオイルと塩をふって食べるのが一番簡単でおいしいでしょう。サラダに添えたり、メイン料理の付け合わせにしても赤い色がきれいです。また皮をむいてサイコロ大に切ったものをスープの具として煮込むときれいな赤いスープになります。ミキサーにかけて赤いポタージュにしてもきれい。皮をむいてから調理すると赤い色が沢山流失しますから、蒸し焼きや茹でるときは皮をつけたままにして火が通ってから手でむくと簡単に剥くことができ栄養分の損失を防げます。また生のまま人参やりんごとジュースにしても栄養満点。普段あまり馴染みのない野菜ですが、手に入ったらその真っ赤な色を楽しんでみてはいかがでしょう。菜園をお持ちの方は栽培は簡単ですのでお試しを。プランターでも大丈夫だと思います。葉の部分も食べられます。





モクファームシンプルクッキング  

<鶏胸肉のやわらか煮>
 鶏の胸肉を耐熱用ポリ袋に入れチャックを閉めて、75度のお湯のなかで25~30分ゆでます。鍋に湯をいれて温度計をいれ75度をたもつようにしてください。鶏の胸肉は安くて栄養価が高いけれどちょっとパサパサしているのが欠点ですがこうしてゆでると驚くほどしっとりやわらかになります。お皿にきゅうりの細切りをしき、茹で上がった鶏肉を食べやすい厚さにスライスしたものを盛り付け、青しそのせんぎりと白髪ネギをのせて、 お醤油、みりん、オリーブ油、バルサミコ酢をあわせたソースをかけていただきます。(福島版のテレビで放映されたので試したら、とても美味しかったので・・・。きゅうりの細切りや青しそは私が勝手に加えました。キャベツでもレタスでもいいと思います。放映では白髪ネギだけ)

<明太子ソースの冷製パスタ>
 明太子を二人分で一はら位をてきとうに切り、つぶしてほぐしておきます。それにマヨネーズを混ぜます。細いパスタ(そーめんでもよい)をゆでて冷水にとって冷やします。パスタを明太子とマヨネーズで作ったソースで和えます。お皿に盛りつけたら明太子を1センチくらいに切ったものを2~3個のせ、青しその細切りをのせます。





ヘルシーおやつ  梅酒ゼリー

 梅酒に入っていた梅の種を取り除き小鍋にいれお水を少し入れて少し煮ます。鍋に半カップくらいの梅酒と1カップくらいのお水をいれお砂糖を加え煮溶かします。甘さかげんはお好みで。火からおろして粉ゼラチンを1袋(5g)を振り入れます。良く溶かし、あら熱がとれたら、煮た梅の実を入れたガラスの器に注ぎいれ、冷蔵庫で冷やし固めます。お好みで、食べる時にメープルシロップか蜂蜜を少しかけても美味しい。





ハーブの薬箱  ホップ

 ホップはビールの苦味のもととして有名です。非常に苦いのですが、薬効効果も多くあります。苦味は胃を健やかにし消化を助けます。
神経を鎮めるトランキライザーの効能もあります。クヨクヨ考えてよく眠れない不眠症やあがり症の人にも効果があります。ホップを大さじ1、カップ1の湯に入れて混ぜ、茶漉しでこして飲みます。就寝前に飲むと熟睡でき、翌朝は快便があります。





<ちょっと一言>  マヨネーズと醤油麹

 この時季、いやというほどきゅうりが採れ、毎日生きゅうりをただ洗っただけで、もりもり食べるのですが、その生きゅうりにつけてたべるのに最適、極うまなのがこのマヨネーズと醤油麹をあわせた「醤油麹マヨソース」。マヨネーズに醤油麹を少しまぜるだけなのですが、なんともいえず美味しいのです。もちろん、マヨネーズだけ、醤油麹だけでもいいのですが、マヨネーズだけだとちょっと物足りないし、醤油麹だけだとゆるすぎてきゅうりにうまく乗っからない。丁度良い濃度と旨味なのです。ポテトやアスパラにも合いそう。冷製パスタのソースにしても美味しい!





<耳よりニュース>

   野菜の調理の「し過ぎ」

 野菜の調理にあたっては「し過ぎ」に要注意。洗いすぎ、茹で過ぎ、かけすぎ、電子レンジに頼りすぎ、無駄にしすぎ、etc.etc.
 例えばきのこは水洗いすると栄養も旨味も流れ出てしまいます。かるくふきんで汚れをふきとるだけにしましょう。また菜の花はゆでると抗酸化力が下がりますがゆで時間を30秒にするとその数値は上がり、美味しさも一番美味しくなるそうです。また、ドレッシングやタレのかけすぎは美味しさを損ねるし塩分や油分の取りすぎになりやすい。電子レンジは野菜の持つ酵素をダメにしてしまうので、栄養や旨味の為には使いすぎないほうが賢明です。そして野菜はなるべく捨てる所がないよう一物全体を心がけることが肝心。「し過ぎ」を見直して栄養や旨味を逃がさないよう気をつけましょう。
 





言葉の玉手箱

 しばらくそこにとどまって、もっと強くなったら、さきにすすんでいかなくてはならないのではなかろうか。
 あのレスリーは、テラビシアにいるときでさえも、ジェシーの心のかべをとりさり、そのむこうにあるかがやかしい世界 ー 大きくておそろしくて美しくて、そしてあるときはもろい外の世界を見せようとしてくれたのではなかったか?(どんなものにでも  たとえ「しゃち」のような食肉動物にでも、いたわりをもとうと言ったっけ。)
 いまこそ、このぼくが、うごかすときなのだ。レスリーがいないから、ふたりぶんやらなくてはならない。レスリーがおいていってくれた想像力と体力で、この世界を美しくいたわりのあるものにできるかは、このぼくにかかっている。
 ゆくてにある恐怖には - ジェシーにはもうおそろしいものはないなどと自分をあざむくことはできない - それには、敢然と立ちむかえばよい、青くなってふるえているのでなく。そうだよね、レスリー?
 「そうよ。」
       キャサリン・パターソン
                     「テラビシアにかける橋」より





気になる一冊 

 海賊とよばれた男(講談社)   百田尚樹 著
 
 もし貴方が「感激の涙をいっぱい流せる小説を読みたい!」と思ったらこの小説はお勧めです。読んでいて何回泣いたことか。そして、この主人公が実在の人物ということに驚きました。戦争で何もかも失った経営者が命をかけて守ったものは?出光興産の創業者出光佐三をモデルにした長編ドキュメント小説です。彼は社員は絶対クビにしない、タイムカードはなし、定年なしというユニークな会社を興しました。そして敗戦を迎えます。当時日本の小さな石油小売会社にすぎなかったその会社は、石油事業に於いて、大英帝国と強大な国際石油メジャーに真っ向から戦いを挑んで勝利するのです。終戦間もなくの屈辱的な日本の政治体制の中でどんな圧力にも臆せず屈せず戦いぬきます。彼の腹心の男達も素晴らしい。こんな日本人達がいたんだ、と胸のすく思いでした。





新野菜歌謡  チコリの歌

1.チコリ、それは苦い
  けれど、うまい
  チコリ ふしぎな野菜 
  レタスの仲間
  おしゃれなサラダの
  立役者

2.チコリ、その花は
  青く、星のよう
  チコリ、ふしぎな野菜
  花の命は
  とても短いけれど
  美しい

3.チコリ、ほろ苦く
  けれど つよい
  チコリ、その苦さで
  助けてくれる
  私たちを健やかに
  してくれる

  花美しく、葉は美味しい
  根っこは干してコーヒーに
  ふしぎな野菜、チ・コ・リ!





野菜の句 つややかに ごうやの肌の たのもしく
     香り立つ ごうやの畑 夏の朝
                 葉畝里





以上、モクファーム通信でした。


モクファーム通信2013年8月号

2013-08-05 13:06:25 | Weblog

こんにちは。モクファームです。日照りが心配といっていたら今度は雨ばかり。梅雨明け宣言がないかもしれない、ということです。
雨がふると外仕事はできない。草は勢いづく、ということで庭や菜園は酷い有様になります。おまけにブルーベリーの収穫が予定通りにゆかなくて・・・。
でも梅雨があけていないせいか、暑さはいまのところ、さほどではありません。梅雨は明けて欲しいけれど猛暑日はつらいし・・。
夏野菜をモリモリいただいて梅雨にも暑さにも負けないように頑張ることにいたしましょう。






会津便り(75
 いつも思うのですが、美しさというものに基準はあるのでしょうか。人間は何を美しいと感じ何を醜いと思うのか。一定の法則のようなものが有るだろうか。あるとしたらどういうものなのでしょうか。例えばきちんと揃っているものは美しさの一つ形であるにしても、ただ揃っていればいいというものではありません。「美は乱調にあり」という言葉だってあるし。生物の一種としての人間が、例えば「生き生きしていて生命力のあるもの」を美しいと感じる、ということもありそうですが、では多くの人が忌み嫌うゴキブリなんか生き生きしていて生命力にあふれている。でもゴキブリを美しいと思う人は、まあいたとしても極少数でしょう。ではバラの花は、どうでしょう。美しくないと思う人はまずいないに違いありません。バラに限らず花が美しいと思う心は万人が持っていると思います。(まあ、なかにはひねくれものもいるでしょうが)ではどうして人は花を美しいと思うのか。花は人のために咲いている訳ではありません。受粉をしてくれる虫たちについては、花たちは「どうしたら惹きつけることができるか」と色々戦略をたてていると思いますが、人間には・・・。実を結ぶ前にちょきんと挟みで切って切花にしてしまう人間なんか相手にしたくないかもしれません。でも、美しいということが人間が花を育てる大きな動機になっていることを考えると案外花たちはその美しさを駆使して人間を栽培に走らせ繁栄しようという作戦なのかもしれませんが・・・。 
花にかぎらず人々が美しいと感じるものには共通するものがあると思います。民族や文化により若干の差はあるにしても、そう大きくは変わらないでしょう。例えば花畑とゴミの山ではゴミの山を美しいと思う文化や民族は無いと思います。「美しさにこだわる」、のは人間だけでしょうか。そうともいいきれない、とも思いますが、繁殖に関係ないのにこれほど美しさを愛するのはやはり人間だけのようです。このことが私はいつも不思議でした。そしていつも思い当たるのは此の世には大いなる価値感というものが存在するのだ、ということでした。それを創造主と呼ぼうが神とよぼうがいいのですが・・。此の世は大いなるものの意志に従ってそれをお手本にしているのではないでしょうか。理屈ではなしにあるものを美しいと感じ、価値あるもの、と思うことの中には大きな意志が働いているとしか思えないんですもの。神が美と決めた物を人は美と呼び、神が善と決めたものを人は善き事として尊ぶ。そして人は「神の愛でるものを愛でる」、のではないのかなあ。私にはそんなふうに思えて仕方がないのです。でも世の中には真善美というものにまったく無関心な人もいないことはない。それはどう説明するのか。大いなるものの意志にそむいて悪を成す人々については・・・。もしかしたら神さまほど大きな力は無くても違う価値感をもつ「悪魔」という存在もあるのかもしれない。人が油断していると悪魔に入り込まれて悪さをしたり、醜い物の中にいたほうが居心地がよくなったりするのかもしれない。
 とにかく、この世の中には正義とか美とか絶対的な価値感がたしかに存在する、と思います。それが「生きてゆくための方策、繁栄する為の知恵」というレベルではないこ
とは確かです。損や得ではない。何か特別なもの。普遍的な価値感。人は自分で考え自分で感じているとおもって何気なくあるものを良いと思ったり美しいと思ったりしているけれど、本当は大いなるものの意志に左右されているのではないでしょうか。ちょっと荒唐無稽かもしれませんが、私はそんなふうに思います。
 そして人は天国に似せて庭を作る!人間がなんでこんなに庭が好きで一生懸命きれいな庭をこしらえようとするのか。それは神さまのいる庭に郷愁と憧れがあるから。もしかしたらある時季神とともにそこに居た事があるのかもしれない。天国にも色んな庭があって自分が居た事がある庭を一番好むのかも。私が好む庭は日本庭園ではありません。日本庭園も良い物はもちろんあると思うし非常に美しい庭もあります。でも私は自分が居たいと思うのは日本庭園ではないと感じます。ではイングリッシュガーデン?ともちょっと違うような気がする。第一、イングリッシュガーデンは夏蒸し暑い会津では無理。北海道なら大丈夫かもしれませんが。ここに及んでも多少北海道に惹かれる気持ちがないとはいえないのが正直なところなので、本当はイングリッシュガーデンが理想なのかもしれませんが。野性味のあるナチュラルガーデンが理想!とでも言っておきましょうか。
 去年の秋、私としては多少張り込んで山百合とカサブランカの球根を多めに植え込みました。そろそろその成果が現れてきました。大きな薫り高い山百合があちこちに・・・。とても嬉しくやっぱり植えてよかった!と満足しています。蒔かぬ種は生えぬ。埋めない球根は咲かぬ。今年の秋もいっぱい球根をうえましょう。庭仕事をしていると、時の経つのを忘れます。そして時が経過することにも楽しみを見出すことができるのです。植えた苗が大きくなり大株になり見事な花を咲かせてくれることは年をとることさえ忘れさせてくれるのです。園芸好きになってホントよかったなあ。
 6月の終わり頃から始まったブルーベリーの収穫がそろそろ終わりになります。今年も超忙しい7月が無事過ぎ去りました。今年は例年より一週間ほど早く始まりましたので終わるのもちょっと早いようです。そしてなかなか明けない梅雨に泣かされました。でも、なんとか例年並の量が収穫できました。用心していたので熱中症に倒れることもありませんでした。雨が多い分暑さはそれほどでもなかったので、先月号で書いた充電式の扇風機の出番はありませんでした。とはいえ、「足がつる」「歯茎が痛む」等々体のあちこちに後遺症を残しました。でも大事にならず、無事収穫時期を終わろうとしています。しんどかったけれど、豊かでもありました。今年も大量のブルーベリー酒とジャムが並ぶことになりそうです。ありがたいことと感謝しています。
自然農法で育てている夏野菜もまあまあです。出足はおそかったもののきゅうりやズッキーニがいっぱい。そして心配だったトマトもなんとか出来そうです。でもナスとピーマンはちょっと低調かも。それとイマイチなのは里芋とショウガです。やはり多少肥料不足になったかもしれません。まあ、今年は土を作る年とあきらめて、来年に期待したいと思います。
さすがに一ヶ月ほとんど手入れをしていないと敷き草の薄い所は雑草だらけになってきました。去年までよりはすごくありませんが、すっきりしている、とはいえません。ちょっとみっともない畑です。かぼちゃもちょっと草が多すぎかな。今からでも間に合うかしら。ブルーベリーの収穫が無くなればあっというまに片づける事がができるでしょうから、また刈り草をしいてちょっとだけ追肥をしようかな。そう思ってそんなにはくよくよしていません。どんどん草を刈って畑に敷き詰めるということに精をだしましょう。暑い暑いといっているうちに早くも秋の畑のことが気になりだしました。秋作も草生栽培でゆきます!(続く)





やさいはえらい   バジル

 バジルは野菜というよりハーブとして知られています。でも、紫蘇と同じように野菜としてももっと使われてよいのではないか?と思い、取り上げることにしました。バジルはバジリコともいわれ、和名は「めぼうき」といいますが、この呼び方はあまり一般的ではありませんね。バジルの種に水を注ぐとゼリー状になり、目に入ったごみを取り除くのに有効であったので「めぼうき」という名がついたそうです。
 独特の香りが食欲をそそるバジルは、イタリア料理ではおなじみです。特にトマトとの相性は抜群です。またオリーブオイルでペースト状にしたものはパスタやスープに抜群の風味を与えてくれます。
 美味しいだけではなく栄養的にも大変すぐれています。まず、ベータカロチンが大量に含まれています。ベータカロチンは免疫力を高める効果と抗酸化作用があるといわれています。抗酸化作用というのは、活性酸素から体を守ってくれます。さびない、ということなのでアンチエイジング効果があるということができるでしょう。またビタミンEも多く含まれています。ビタミンEも若返りのビタミンと言われています。そしてミネラルも、カルシウム、鉄分、マグネシウムなどが豊富です。
 バジルの香り成分である、リナロール、カンファー、オイゲノールには鎮静作用があります。神経を鎮めて精神的な疲労を和らげる作用やリラックス効果があります。また香りは食欲を促し、胃炎や胃酸過多などの胃腸の働きを改善する働きもあります。また、殺菌、抗菌作用が強く風邪、気管支炎、解熱、口内炎などの細菌性の病気の予防効果があります。食べるだけでなく生葉を揉んですり付けると虫さされや炎症に効果があります。そして微量のサポニンを含んでいるので咳止めの作用があります。香りの成分シネオールは蚊がいやがるため虫除けの効果も期待できます。近年の研究ではガン予防
の働きがあることもわかってきました。アメリカの国立ガン研究所ではガン予防のための植物リストに入っているそうです。
 素晴らしい香りだけではなく、こんなにカラダにいいなんて、バジルってえらいですね。ハーブとしてちょっぴり使うのではなく野菜なみに食べたいものですね!

<調理のポイント>バジルは包丁で切ると風味が損なわれます。手でちぎって使いましょう。サラダやパスタだけなく夏野菜の炒め物にも入れて。





モクファームシンプルクッキング  <ズッキーニボート> 
 ズッキーニはたてに半分に切りスプーンで中味を掻き出します。掻き出した中身は細かく刻みます。ベーコンの細切りをバターかオリーブオイルで炒め、玉ねぎのみじん切りを加えさらに炒めます。刻んだズッキーニの中身を加えさらに炒め、塩、こしょうで調味します。中身を削りとったズッキーニに炒めた具をつめて、オリーブオイルをしいたフライパンに並べ入れ蓋をしてじっくり弱火で蒸し焼きにします。柔らかく焼けたら最後にクリームチーズをのせ火を止めて供します。(ヨーグルトの水気を切って塩とオイルをまぜたヨーグルトチーズが美味しいです)

<鶏肉とどっさりさやいんげんの煮物>
 さやいんげんは筋をとっておく。鶏のモモ肉は食べやすい大きさに切る。玉ねぎを大きめに三日月型に回し切りする。鍋になたね油(他の油でも、お好みで)を熱し鶏肉を炒める。うっすら焦げめがついたら玉ねぎをいれしっかり炒める。お水をヒタヒタくらい入れ塩少しとお醤油で調味して煮る。(薄味にする) 最後に大量のさやいんげんを入れて蓋をしてさやいんげんがクタッとなるまで弱火で煮る。いんげんが煮えたら鍋をゆすって全体を混ぜてできあがり。玉ねぎもモモ肉一つに対し2ケくらいは入れたほうが美味しい。さやいんげんは両手に山盛りくらいの量を入れます。






ヘルシーおやつ  

マーマレードのアイスキャンデー

 マーマレード大さじ4か5くらいに湯冷ましを1カップ、レモンのしぼり汁少々を入れかき混ぜて製氷皿に入れて冷凍庫にいれ冷やし固めます。小さめに固め、きれいなグラスに入れると楽しい。





ハーブの薬箱  かぼちゃの種

かぼちゃの種には排尿を促進する効果があり、前立腺肥大の初期にも使われます。また子どもの虫下しにはかぼちゃの種をつぶしてミルクをいれスープ状にして朝一番に飲みます。またひどい便秘にはこれを三時間置いて飲むと効果があります。






<ちょっと一言>  ヨーグルトに塩
ヨーグルトといえばジャムや蜂蜜やメープルシロップをかけて甘くして食べるものと思ってしまいますが、塩を入れるとまた違った美味しさです。
ドレッシングに入れたりマヨネーズと混ぜたりサラダやまたソースとして使うほか、塩を少し多めにいれ好みでお味噌を少しいれて漬物床にすると簡単にぬかづけ風味の漬物が作れます。
ヨーグルトをコーヒーの紙フィルターをつかって水気を抜き、塩少しとオリーブオイルや菜種油を少しいれ混ぜた物はクリームチーズみたいでとても美味しく、グラタンなど、お料理にも使えます。お試しあれ。





<耳よりニュース>  楽観的なほうがいい
 物事を楽観的にみるか悲観的にみるかで病気の発生に差が出てくるということがデータ上明らかになったということです。調査によると、物事を楽観的にみる人達のほうが悲観的な人達に比べて、心筋梗塞など心疾患になるリスクが55%も少なかったという結果が出たそうです。またいつも怒ってイライラしている人はそうでない人に比べ約4倍も脳出血に成り易いという研究報告もあるそうです。心の持ち方でこんなに差がついてしまうなんて。とはいえ心の持ち方は性格によることが多いので、性格はどうすることもできない、と思ってしまう人がいるかもしれません。が、それ自体が悲観的な見方なのです。性格は簡単には変えられなくても趣味をもったり家族や友人と交流して、楽しい人生をおくることが健康には一番大切なのかも。





言葉の玉手箱
体というのは本当に神秘的なもので、しかも尽きせぬ興味の泉です。ですから、体と遊ぶ、というとおかしいかもしれませんが、体を友として、体の発するシグナル、「身体語」に耳を傾け、体とコミュニケーションしていれば、一人でいても孤独ではないのです。私たちは体と二人なんですね。
 体とのいい関係を保ちコミュニケーションを深めてゆく。一人で黙ってぼんやりしているように見えても、体との会話を楽しんでいるとき、人は孤独ではない。
 体の発する微妙な信号の一つ一つを解読し、理解できるようになってくることほど、面白いことはありません。
 エントロピーというのは否応なく進行してゆくわけですから、60代と80代では体も変化し、「身体語」も当然変わってきます。
 私は、アンチエイジングという発想は違うと思っています。病気や、年齢以上に体力が衰えるなどの不自然な加齢は止めるべきですが、自然な加齢、ナチュラルエイジングこそ大事だと思っています。
 無理をしない、ということは大事なことです。
  
五木寛之「月刊誌毎日が発見 特別インタビュー」





気になる一冊 
 キッチンガーデン熱(文化出版局)
               宇土巻子 著
 料理と園芸の本に目が無く、似た様な本をいっぱい買ってしまう私ですが、その中でもこの本は園芸と料理が合体した楽しい本として印象に残りました。園芸や料理の本は買ったときは熱心に読んだり見たりするもののいつのまにか本棚に鎮座ましましてしまう本が多いのですが、この本は何回みても楽しく、また園芸好きな著者の心の持ち様も伝わってきます。宇土さんといえばかの有名な「アリスファーム」の創始者の一人で、農業や園芸や料理やクラフトに、カリスマ的な人だと思うのですが、日々繰り返される園芸仕事の中での彼女は、とても優しく細やかで、豊かな感性を感じさせます。宇土さんと同じく、人生のある時、突然園芸熱にとりつかれた者の一人として、宇土さんには、憧れもあるし共感もある私にとって、この本はいつも側に置いておきたい一冊です。





新野菜歌謡  夏のサラダ

1.夏のサラダは美しい
  きゅうりにトマト
  ピーマン、オクラ
  色鮮やかに並びます
  夏はサラダで大元気。

2.夏のサラダは大皿に
  きれいにきれいに
  ならべてね。
  真っ赤なトマトは花のよう
  緑のきゅうりに囲まれて

3.夏のサラダはひんやりと
  涼しいそよ風
  吹いてくる
  塩とオイルとバジリコが
  夏のサラダをひきたてる

  たっぷりたっぷり
  召し上がれ!
  夏のサラダを召し上がれ!





野菜の句

     いんげんの 筋取る音の 微かなり

     いんげんの 成り下がる頃 梅雨明けぬ
                    葉畝里  



モクファーム通信をお届けしました。








モクファーム通信2013年7月号をお届けします

2013-07-05 08:04:24 | Weblog




こんにちは。モクファームです。暑い季節がやってきました。早くも熱中症で倒れる人もでたとか。暑い上にブルーベリーの収穫が重なるこの月は、熱中症に注意しながらも忙しい毎日が続きます。熱中症と並んで、今年は熊の目撃情報や襲われる事件が多発しています。熊にも注意しなければなりません。豊かな緑と新鮮な夏野菜を楽しみつつも、暑さと熊に充分注意を怠らないようにしなくてはなりません。
でも、大変だ大変だと嘆きながらもブルーベリーの豊作はやっぱり嬉しい事には違いありません。今年も新鮮な美味しいブルーベリーに元気をもらいながら、無事に夏を過ごしたいものだと思います。






会津便り(74

 消毒を一切しないため、バラの栽培は苦手です。消毒以外のことはできるかぎりやってあげよう、とは思っているものの、広すぎる庭と畑の作業に追われ、それもあまり出来ない事が多いのです。ニンニク入りの木酢液も作ってあるのになかなかかけるひまもなく、追肥なども滞り勝ち・・・。にも関わらず今年はわりにきれいにバラが咲いてくれました。もちろん、ちゃんと消毒したり追肥をしたり上手に剪定したりしているバラの栽培家からみたら、まったく合格点はもらえないでしょうが・・・。でも私はこれだけ咲いてくれれば大満足、と思いました。
 バラと一口にいいましてもバラには数多くの品種がありそれぞれに特徴をもっています。四季咲きか一季咲きか。オールドローズかモダンローズか、八重か一重か、つる性かそうでないか、バラの専門家はそういう知識に精通してそれぞれのバラにあった育て方を駆使して美しいバラ園を作り上げるのでしょう。バラは美しい、ということにはもちろん異論はありませんが、私は何よりもバラが好きというほどではありません。自分の庭をバラ園にしたいとは思わないのです。豊かな色んな緑がありいろんな好きな花があちこちに咲くちょっとワイルドに近いようなナチュラルガーデンが好きです。だからといってやっぱりバラが一つもない庭はやっぱり淋しいと思います。美しいガーデンにはやっぱりいくつかのバラがないとね、と思い、苦手を承知で色んなバラを植えてきました。カタログをみているとバラの美しさに抵抗できないで、育てる難しさを忘れつい注文してしまう、ということが長年続き、かなりあちこちにバラを植えています。おまけに切った枝を挿し木にしてみたりすることも多く、しらないうちにバラが増えてきたのです。バラのなかにはそんなに気難しくない品種もあります。例えば「もっこうバラ」や「ポールヒマラヤンムスク」や「コクテール」などです。野生のバラであるノイバラも丈夫です。大体は花が小さなもの、一重のもの、など原種に近い物はそんなに気難しくなくたいした手入れもしてあげてないのに大きく育ち花をいっぱい咲かせてくれます。それに引き換え品種改良を重ねたであろう大きな鮮やかな八重のバラはだいたい病気や害虫に弱く手間がかかります。でもそんな華やかなバラにも色々特徴があり、大きく美しいけどあっという間に散ってしまうものもあれば、あでやかに咲く大輪の花でもかなり花持ちがよい優れものもいます。つまり、これって、美人で派手な女性だけど付き合ってみるとけっこう真面目で固かったりするのと似ていますよね。反対に楚々として可憐だけどあっというまに汚く枯れてしまい手間も以外にかかるという花は、地味で控えめでさぞかしよい奥さんになるだろうと結婚したら、以外や以外頑固で強権的で家事育児は嫌い、という人だったりする、というのと似ています。花も人も付き合って共に生活してみないとわからない、ということでしょうか。バラに限らず、とても美しいけれどたちまち枯れて無残になってしまう花があります。芍薬なんかもそのタイプ。そういう花をみると、年をとって容色を失った昔は美人であでやかな女の人みたい、と無残に感じたりします。ああ、私美人でなくてよかったかも、と思ったり・・・。
でも全部が全部そうともかぎらないのが面白いところです。大きなあでやかな花でも枯れる時にそんなに汚くならずに潔くぱっと散ってしまう花もあるし、段々汚くなってしおれてゆく花もある。以外に長い間あでやかさを失わない花もあります。地味な花は惜しまれないからいつのまにか散って種ができていたりする、というケースもあるでしょうね。人間だって不器量な人が不器量に年をとる場合もあるし年をとってもいつまでも美しいひともいます。若いときはそんなに美人や美男でなかったのに、年をとったらいい味がでる俳優さんだって少なからずいます。
花は自分の努力ではいかんともしがたい運命ですが、人の場合は自身の努力という要素も加味されるので、花よりは過酷ではないかもしれません。といっても花はそんなことに関心なく命をつぎの命に引き継いで行く事が使命と思ってそれぞれのやり方で咲き散ってゆくのでしょう。花も人も、ほどほどに綺麗でほどほどに長持ちし、最後は可愛いい実をつける、なんていうのが理想かもしれませんね。
バラについて色々感じることを書いてきましたが、今は殆どのバラは散ってしまいました。四季咲き系のバラはまだちらほら咲くでしょうが、ゴールデンタイムは終わりです。入れ替わって様々な品種のアジサイが咲き始めてきました。そういえばアジサイこそ、花持ちが良く、盛りをすぎても独特の色合いを保って美しさが持続する花の代表かもしれません。アジサイのような女性がいいかも。バラの花のようには華やかではないけれど・・・。
 さて7月といえば一年で一番疲れる月です。そうブルーベリー月だから。今年は雨がとても少なく日照り続きだったので、例年より実の成りが悪いのでは?と心配(期待?)したのですが、大丈夫のようです。去年より少し早くなり始めました。「初取り!」なんて喜んでいるとあっというまに地獄の特訓のような収穫が始まります。今年は一つ秘密兵器を準備しました。それは充電式の扇風機です。去年は首にさげて顔に風を送る電池式の小さい扇風機を使いました。あごの当たりにかすかな風を送ってくれますが、まあないよりはまし、という程度。そこで今年は充電式の扇風機を持ち歩きながら収穫しよう、というわけです。さて、少しはラクになるかな?
 今年から新しいやり方で野菜を育てている畑は今の所「正解」です。例年だと畝や畝間には夏草がはびこり、毎日草取りに追われ、それでも間に合わずにブルーベリー取りに突入。あとはもうお手上げ草のジャングル状態、となるのですが、今年は畝にも畝間にもびっしり刈った草がおいてあるので、あまり草が生えてきません。それでも敷いた草を持ち上げて伸びてくる「ド根性」雑草もあるにはありますが、数は劇的に減りました。多少生育が遅いようには感じますが夏野菜も順調のようです。もともと化学肥料をつかわないので、生育はゆっくりでしたので、そんなに差はないように思えます。本当は草生栽培というのは多少草が生えても作物より上にならなければ除草しなくてもよい、というものなのですが、作物より低い草もあまり生えないくらい刈り草をしきつめてあるので、一寸教科書とは違うんじゃないかなあ、という気もするのですが。草だらけではない畑のほうが見た目がいいので、ま、このやり方で一応やってみよう、と思っています。使っていない畝にも刈り草を敷き詰めてありますが、からから天気が続いても刈り草の下は柔らかく湿っています。刈り草をしかない裸の畝は日照りでカッチンカッチンに固くなってしまうので、刈り草やワラをかぶせておくのはかなりよいことのような気がします。苗を植えたり種をまくときだけ敷き草を少しよけます。まだまだ敷き草が肥料になるには時間がかかることでしょうが、時が経つうちに少しずつ土になって豊かになってゆくのではないでしょうか。来年、再来年が楽しみです。もっと早くやればよかったなあ。  (続く)





やさいはえらい   ルッコラ

 この「やさいはえらい!」のページも回を重ねもうほとんどの野菜を取り上げました。まだ取り上げない野菜ってあったかなあ~、と思案したところ、そうだ!ルッコラはまだだった、と気がつきました。
 ルッコラはロケットともいい野菜というよりはハーブと思っている方も多いと思います。普通の八百屋さんやスーパーマーケットではあまり見かけません。都会のスーパーやしゃれた野菜を取り扱う高級スーパーにはあるかもしれないけど行った事がないのでわかりません。だから食べるには自分で栽培するしかないかもしれませんね。幸い栽培は簡単です。地中海がルーツの野菜なので穏やかな季節に栽培します。プランターでも簡単です。春には大根の花に似た形のクリーム色の素敵な花が咲きますので、ガーデンの植栽にもいいです。
 ルッコラといえば「ごまの風味」が一番の特色です。少しピリッとした辛味とほろ苦さがあり、大人の味のするサラダ野菜です。ルッコラの辛味は大根や辛子などに含まれているのと同じでアリルイソチオシアネートと呼ばれる成分です。これは抗がん作用や抗菌作用があるといわれ、また血栓予防にも効果があるとされています。またルッコラは ベーターカロチンを初めビタミンEやビタミンKを豊富に含み、マグネシウムやリン、鉄といったミネラルも豊富です。またビタミンでは風邪の予防や疲労回復、美肌に効果のあるビタミンCを豊富に含んでいます。緑色の葉野菜の中でも一風変わった風味を持ち栄養的にも優れているルッコラ、えらいですね!

 <ルッコラを使ったお料理>
ルッコラはきれいに水洗いし、ちぎってサラダにして食べるのが一番ですが、オリーブオイルで炒めてもいいです。ちぎったルッコラとくずした豆腐とまぜたり和風料理にも使えます。

 ルッコラとベーコンの簡単ピザ・・・餃子の皮にルッコラと細切りしたベーコン、チーズをのせてオーブントースターで焼く。ベーコンのかわりにちりめんじゃこでも美味しい。

 ルッコラの和風サラダ・・・ルッコラは食べやすい大きさにちぎる。紫玉ねぎのスライス、さいのめに切った豆腐、炒ったくるみを醤油味のドレッシングで和える。





モクファームシンプルクッキング  

<肉団子とグリーンピースの煮物>

 豚のひき肉に卵、玉ねぎのみじん切り、湿らせたパン粉、塩、こしょうを入れよくかき混ぜます。フライパンに油を熱し丸めた肉団子を焼き色がつくまで炒め焼きします。グリーピースを入れて(かなり沢山入れる)お水を適量入れて蒸し煮にします。塩、こしょうで調味します。トマト味にしてもよいでしょう。


<一番美味しくできるキャラブキの作り方>

 裏に野蕗がたくさん出るので毎年キャラブキを作ります。色々な作り方で作ってみましたが、これが一番、と思える作り方を紹介してみたいと思います。野蕗は葉を落とし3センチくらいに刻みます。大きめのなべにいれ塩をふりかけ揉んだらそれにお水を加え火にかけます。沸騰して15分くらい煮たらざるにあけ鍋に蕗を戻し、たっぷりのお水につけてあくを抜きます。(途中でお水を何度かかえて2時間くらい)ふき1.2kgに対しお水600cc、醤油2カップ、酒1カップ、みりん1カップ、刻んだ昆布を10~20gくらい入れて煮立ったらあとは弱火で煮ます。汁が少し残るくらいになったら出来上がり。4,5日食べる分は冷蔵。残りは小さめのフリーザーパックに分けて冷凍します。6月の終わりに今年最後のキャラブキを沢山作りました。今年はシーズンは終わりましたが、来年作るときの参考にしていただければ、と思います。





ヘルシーおやつ  
 フルーツスカッシュ
 
 夏みかんの実を袋からとりだして蜂蜜をたっぷりかけて冷蔵庫に保存。グラスに適当な量の実と汁を入れて炭酸水を注ぐ。スプーンも添えて実を食べながら飲む。夏みかんのほかに苺でも美味しい。他のフルーツでは試していないがブルーベリーやキーウイなんかもきれいで美味しそう。





ハーブの薬箱  くるみの葉

 くるみは栄養価の高い実で知られていますが葉にも薬効があります。浄化作用があり、粘膜、皮膚、歯肉、目の炎症に効き、にきびや湿疹にもよい。葉を大さじ3杯、250ccの水で煎じてその液で洗顔したり患部を洗ったり湿布したりします。婦人病や糖尿病にも効果があります。内服には大さじ1を1カップの水で煎じます。





<ちょっと一言>  美味しいトーストを食べるには

 食パンはゆっくり加熱すると水分が飛んでしまって美味しく焼けないそうです。あらかじめトースターを少し熱くしてからさっと焼くと表面はサクッと仕上がって中味はふんわりとした食感が楽しめるそうです。知らなかった!それから保存は冷蔵庫はパンの劣化を最も早めるのでやめた方が良い。購入したらすぐに冷凍したほうがいいとのことです。(2,3日で食べきる場合は常温でも大丈夫。その場合はビニール袋に入れて空気との接触を少なくします)冷凍では一枚ずつラップにくるんで密封できる保存袋にいれて。(これちょっと面倒くさいけど)





<耳よりニュース>

動くことが大切

 健康になる為には栄養も大事。でも食物については色々諸説あります。肉食がいけない、いや動物性たんぱく質が必要、海草がいい、でも食べ過ぎるとガンのリスクが高まる・・etc.etc.でも、よく動く、良く歩く、という点については大切さに異論はないようです。(過激なスポーツには弊害が多いことはあるでしょうが)人々の生活様式が変化し便利になることにより、人々は自分の手足を使うという行為まで手放すことになってしまいました。移動手段のみならず、インターネットなどの利用により移動そのものもしなくなって、身体的不活動が世界に蔓延しているそうです。一日のうち坐っている時間が長い人ほど生活習慣病にかかるリスクが多いそうです。「動く」ことは健やかに生きるための必須条件と言えるでしょう。






言葉の玉手箱

 あるとき、そのもの思いに沈む男が
 道を歩いているときに、
 斧と話している木をみました。
 斧は木にむかってこういいました。
 「きみにはできないことが、ぼくにはできる。
 ぼくはきみを切り倒すことができる。きみはぼくを切り倒せない」
 このうぬぼれ屋の斧に木はこういいました。
 「一年前ある男が、べつの斧で
 私の体を切り取って、
 それできみの柄を作ったんだ」
 男がこの話を聞いたとき、
 明らかな言葉にすることはできないながら、
 どのようにして悪は善から生じうるかという
 問いに対する答えをもたらすことのできる考えが
  魂のなかにあらわれたのでした。

    ルドルフ・シュタイナー
             「泉の不思議」 四つのメルヘン  より






気になる一冊 

 医者に殺されない47の心得(アスコム)
                  近藤 誠著

 長年お医者さんをやってきた著者は「病院によく行く人ほど、薬や治療で命を縮めやすい」という結論に達しました。健康診断、定期健診、病気の早期発見、は健康にくらしてゆく為には必要条件と信じている人は沢山います。でも、と、かねてから私は疑問をもっていました。本当にそうだろうか?生前の父母の定期健診などに付き添って行ったときに大勢の人が山のような薬をもらって帰ってゆくのをみたり、定期健診をしっかり受けていたにもかかわらず肺がんになり抗がん剤の治療で苦しみぬいて死んだ父のことなどを考えると「何か変」と感じていました。製薬会社と医師会の謀略では?その答えがこの本の中にありました。やっぱり私の感覚は間違っていなかった、と納得しました。病院嫌いは正解、です。





新野菜歌謡  糠みその歌

1.お米に健康の康と書く
  糠は捨ててはいけません
  大事なお米の栄養が
  いっぱい残っているからね
  だから作ろう糠みそを

2.夏の太陽さんさんと
  受けて育ったナス、胡瓜
  糠づけ漬けたら食卓に
  ご飯がすすむよ美味しくて
  だから漬けよう糠づけを

3.糠にお塩を混ぜたなら
  お水をいれてかき混ぜる
  たったこれだけ簡単さ
  日が経つうちに極上の
  糠床できてくるんだよ

4.毎日かき混ぜかきまぜて
  糠と仲良くなりましょう
  仲良くなった糠みそは
  あなたと家族の健康を
  きっと守ってくれるから





野菜の句
 
 花もとに ズッキーニの実 つき初めぬ
 
 ズッキーニ 若い実すぐに 傷つきて  葉畝里