『伝統和竿のガイド取り付けに迫るには』
伝統和竿に対しいまだに越せない技にガイドの取り付け部があります。
そこで何とかして少しでもあの薄い塗に肉薄できないものか実験を進めています、故元野師が作ったへチ竿の穂先OKS製のL-Zをもとにやってみました。
下は適当に細かく並べたL-Zです、瞬間で付けてあります。メッキの付いた製品を切ったままです。
順次進めてトップも何とか付けました、トップは最初に付けた方が間違いない。
なるべく薄く2液性のエポキシを塗った。下地のいとの上に瞬間を塗ってあるのでエポキシを吸い込まずよくない。
カンザシトップをまず先端の太さの0.5mmに摺りこむ、右は原型。
薄くしたL-Z右は原型厚みが0.42~0.5mmはある0.35mmにする。
3個付けたらあと2個は瞬間で固定する、余分なロー付はダイヤモンドやすりで落とす、
ここにエポキシを薄く塗ります、
これが塗った状態です、完全に固まってからペーパーででっぱりをこすります、その上から黒のラッカーで仕上げ塗をします、完成したら伝統和竿と比べてみます。糸は50番の3分の1でないと肉薄できないかも。
上は元野師の漆仕上げ下はラッカー仕上げ、もう1工程水ペーパーで磨いてから塗ってみる。
これが最終仕上げです、2番と3番の間が1番薄くできたがそれでも0.25くらい厚くなっています元野さんの穂先は0.6Φ位かと考えられますのでその全体の高さは1.24くらいです2番と3番も同じに仕上がっています。私の方の1番目は1.5くらいありますので役0.45熱くなっています、糸が0.08ミリですのでこれを細くしてもとても追いつきません、あとはエポキシでは厚くくなってしまうということです。つやを出すためにラッカーも何回も無るのでそれも厚くなる要因です、今のところとてもかないません。
出来上がりを比べると上はガイドの幅も詰、薄くし、しかも50番の絹糸の3分の1の太さを使って仕上げている、だからこそこのようにすっきりと仕上がっているわけです。
色々計算してみるとソリットの太さが0.5または0.6Φとすると0.25~0.3ミリが塗膜の厚さとなる。
◎反省と再挑戦
今までの方法をやめる
1、瞬間は使わない、理由はかたくなって凸凹を作るから。
2、0.02Φの細糸と塗料だけで仕上げる。
3、L-Zは厚みを0.2
にする、横幅もソリットに合わせて細くする、かなり難しい作業。
グラインダーと精密やすりで仕上げる。(クロームはどうしても厚くなってしまいます、ブラックは細くて薄いので長さを詰めるだけで使えます)
4、糸巻は徹底してきちんと巻き重なりが出ないようにし糸尻は塗料で止めるか、半巻きぐらい瞬間を付けて糸止めにする。
これは1回塗で高さは1.0で納まっていますもう少し1.25になるまで塗ることができます。最近のL-Zが厚みが厚すぎてしまっているが本来は0.2の厚さになっていなければならないのです糸は3本に分けると0.2ミリです。その糸でガイドを巻きつけていきます、糸が細いと大変巻きやすくまります。
こんなにすっきり上がるのに今までなんで無駄な方法をやっていたのかわかりません。先入観からガイドの取り付けは糸を巻いて膠を塗り漆を塗ながらなんども砥ぎと塗を繰り返す、ですからその膠の代わりにエポキシをやってみたのが最悪でした瞬間が塗ってあったのが一番いけません、糸の太いのも駄目です。
OKSではガイドの取り付け部の塗について何とか納得いく塗ができるようになりました。
試しに▼アームガイドHL-02をやってみました。
一切糸目は出ません。絹糸50番です、メーカーの竿はもっと膨らんでしまいます、手作りだからできるんです。
OKSガイドカタログ版http://oks.lolipop.jp/index.htm