ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
現在、 フジロック ブログ と化しています。

日比谷野音空想旅団@日比谷野外音楽堂

2013-05-03 14:36:51 | 邦アーティスト
4月28日、日比谷野音の90周年記念に催された記念コンサート「日比谷野音空想旅団 ~そこに素晴らしき音楽があった~」に行ってまいりました。これは日比谷野音空想旅団なるバンドが豪華アーティストを向かえ、邦ロック/ポップ史を巡るという一大絵巻。そのアーティストとは、石井竜也、岸谷香、Salyu、スガシカオ、Chara、一青窈、藤井フミヤ、藤巻亮太、宮田和弥、森山直太朗の10組。そしてこの豪華出演陣のバックを務める今回の主役「日比谷野音空想旅団」のメンバーは小林武史(Keyboards)、亀田誠治(Bass)、小倉博和(Guitar)、河村“カースケ”智康(Drums)、山本拓夫(Saxophone)、登坂亮太(Chorus)、イシイモモコ(Chorus)という布陣。J-POPに疎い私でも名前ぐらいは聞いたことのある凄い人達。小倉博和さんはソロでフジロックにも出演されてますしね。

2部構成による長丁場のまず第1部は、出演アーティストがそれぞれの代表曲を1曲ずつ歌っていく。中でも素晴らしかったのが森山直太朗さんの「さくら」。私は妻の影響で森山さんの「さくら」は生で何回も聴いてたりするんですが、今回はこれまで聴いたことのないドラマチックなアレンジが施されてまして、これがホント最高でした。小林さんの編曲なんですかね?これは天晴でした!もちろんバンドの演奏も素晴らしかったですし、そんなバックに盛り立てられるように森山さんの歌声も力強くて感動的でした。

そして今回のメンバーの中で私が最も楽しみにしていたCharaさん。生で聴くのは初めて。曲は「やさしい気持ち」。Charaさんの魅力が凝縮された名曲ですね。あの独特なウィスパー・ヴォイスとシャウト!やはり存在感抜群でした。そして衣装も含めとってもキュートでした。そんなCharaさんの時も含めてお客さんは概ね大人しめな感じだったんですが、そんな状況を打破しようとするかのように、ジュン・スカイ・ウォーカーズの宮田和弥さんが「My Generation」を歌って観客達を煽りに煽る。さらにその直後に登場した岸谷香さんがプリンセス・プリンセス時代の大ヒット曲「Diamonds」を歌い始めると、一気に観客達が総立ち。盛り上がりました! まあ、観客の年齢層もあったとは思いますが、岸谷香さんのパワーと「Diamonds」の名曲ぶりをあらためて実感させられました。楽曲自体とても良い曲ですし、その底辺には明らかにモータウンがあって、そして昔と変わらない奥井節を堪能させて頂きました。

そして第2部はいよいよ60年代から70年代にかけての日本の音楽シーンを紐解く音楽絵巻。岸谷香さんとCharaさんがデュエットする「タイムマシンにおねがい」(サディスティック・ミカ・バンド)」に乗ってタイム・スリップし、宮田和弥さん、藤井フミヤ、石井竜也さんが「トンネル天国」(ダイナマイツ)、「君だけに愛を」(タイガース)、「バン・バン・バン」(スパイダース)などGSの名曲を賑やかに披露し、その後は出演者が入れ替わり立ち代わりで日本のポップ/ロック史を開拓してきた人達、例えば西岡恭蔵、はっぴぃえんど、四人囃子、井上陽水、RCサクセション、荒井由実、YMO、チューリップ、吉田拓郎、泉谷しげる、中島みゆき、山下達郎、大滝詠一、佐野元春などの名曲をおよそ2時間に渡って歌い繋いでいく。

中でも印象的だったのはやはりCharaさん。岸谷香さんと二人で歌った「帰れない二人」(井上陽水)も最高でしたが、ソロで歌った「ひとつだけ」(矢野顕子)にもうっとりでした。あと意外と、と言っては大変失礼なのですが、藤井フミヤさんが歌った「SPARKLE」(山下達郎)も凄く良かったです。バンドの演奏も最高でしたしね。あと森山直太朗さんと藤巻亮太さんが「生まれくる子供達のために」(オフコース)を歌ったんですが、他のヒット曲ではなく敢えてこの曲を選ぶセンスも素晴らしい。そして選曲で言えばこの流れの中に四人囃子が入っているの見事。さらにフォーク系から続いて、山下達郎、大滝詠一、佐野元春の流れでサウンド的にも楽曲的にも一気に洗練されていく展開も圧巻でした。

最後は「YAYAあの時を忘れない」(サザンオールスターズ)、「ドカドカうるさいR&Rバンド」(RCサクセション)を出演者全員で歌って終了。

正直、それほど期待していたコンサートではなかったのですが、思いのほか楽しめました。特に第2部は良かったですね。演奏も素晴らしかったですし、誰が何を歌うのか?とか、誰と誰の共演があるのか?とか、なんだかんだでワクワクしながら見ていました。それにしても石井竜也さんは、登場する度に場を盛り上げずにはいられないような感じで面白かったです。あの人はエンターテイナーでした! あと全編をメロウな極上サックス・ソロで彩った山本拓夫さんの存在も光ってました。


なんか、先日の東京ギター・ジャンボリーに続いて、J-POP系のコンサート・レポが続きましたが、別にそっち系に身売りした訳ではございませんのでご安心を。どちらも森山直太朗さんファンの妻に付き合って観に行ったんですけどね…。楽しかったですよ!


コメントを投稿