マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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下山八坂神社御供シンコモチ

2008年05月07日 07時53分34秒 | 奈良市へ
4月3日は神武れんど(連座)の日。

この日は神武天皇崩御の日で、戦前は神武天皇祭といって国の祭日になっていた。

桜の花が咲くころとなるこの日は、農家の人らは畑仕事休み、庶民も春休みでお餅を搗いたり寿司などを作って親戚や友人を招き、ごっつぉ(ご馳走)を振るまった。

これを神武さんれんど(れんぞともいう)といって、各地では盛んに行われていた。

この日、奈良市下山町の八坂神社では歳初めを祈願して神武祭が行われる。

参籠所に集まった六人衆は、早朝から神武さんの祝いと称して地区の方々が御供されるシンコモチを受け付ける。

50軒ほどの氏子らの名前が記帳されている「神武祭御供控」。

御供されると押印されるのだが、昨今、空白が目立つようになってきたという。

そのシンコモチ、奇妙な形をしている。

よくみれば捻れているものだ。

手捻りするのが基本のシンコモチ。

コメ粉とモチ米の割合が七三。

熱湯で練って丸棒状にする。

それを手で3,4筋がつくように回転させて捻ったあと、蒸してできあがる。

手間がかかるんじゃという手捻りシンコモチ、最近は機械で作られることが多くなってきたそうだ。

回転ネジのような形にはめて挟むように象る。

並べてみると、その違いがよく判る。

六人衆は大正14年に寄進された木製火鉢でシンコモチを焼いていく。

こげ目がついたころが一番美味いというシンコモチは砂糖醤油につけて食べる。

懐かしい味が口いっぱいに広がる。

長老は神武れんどとどのような関係があるのか知らんなぁとおっしゃる。

神武祭神饌として供えられるシンコモチは神武れんどの名残りとも考えられるが確証は見あたらない。

(H20. 4. 3 Kiss Digtal N撮影)


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