マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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能勢天王区の玄関飾りの民俗

2017年07月08日 09時31分08秒 | 民俗あれこれ
長時間に亘って亥の子行事に滞在していた大阪府の能勢町天王区に見る玄関の民俗。

干し物もそうだが、すべての家がしているわけでもない。

亥の子行事に巡る天王区の各家。

亥の子の取材のときにふと目がいく玄関の上である。

奈良県内においても何カ所かの民家で特別なものを拝見することがある。

なかでもお札を収納する札入れがある。

一年間もそこで保管してトンドに燃やす。

燃やして天に帰ってもらいということだ。

神さんではないが、奈良県内でよく見るのは八十八歳祝いのシャモジである。

屋内側の玄関には手形を押した紙を貼っている家は結構ある。

ここ天王区で見かけたモノはなんであろうか。

うち一軒は獅子頭に飾り付けする黄色い菊の花をどっさりくださったK家である。

これは何なのか。

注連縄にしては見たこともない形態だ。

丸い注連縄は伊勢のゲーター祭を思い起こすが、もっと大きくて海へ流すものだ。

お家の玄関に掲げている藁作りの輪っかは尋ねて見なければ・・・と思って、同家の婦人に聞く。

答えははっきりとはわからないという。

いつの時代か覚えていないが、家の男性がお正月にかけたそうだ。

男性はお爺さんか旦那さんなのかわからない。

いつの間にかにあったという。

なにかの神さんのおまじないでしょう、という。

もう一軒に見つけた玄関の民俗。

形は屋根有のヤカタ風である。



「除疫病 三十番神 無量神」の文字が鮮明に読める。

たしかH家だったと思う。

「本」の字もあったから本家であろう。

帰宅したからネットでぐぐってみた「除疫病 三十番神 無量神」。

三十番神」は30日の毎日を交替して守護する三十柱の神々。

神仏混合思想に基づいた法華経守護の三十神が著名らしい。

初めに天台宗の最澄伝教大師が比叡山に祀ったのが最初で、後に日蓮宗・法華宗で重視されたそうだ。

(H28.11. 6 EOS40D撮影)


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