マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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平野中垣内山の神

2010年02月06日 07時58分41秒 | 東吉野村へ
マイナス一度、道路も凍てついた東吉野村平野中垣内。

正月7日は山の神に参る。

早朝、山の神講の人たちは山の仕事道具を持って当家の家に集まった。

山の神に供えるモノを作っていく。

材料は当家が前もって準備した杉の若木と成長が早く柔らかいネムの木。

加工し易いといい、今年は県外まで行って崖に生えてたネムの木を身体をロープで縛って採ってきたんやでと得意顔の当家さん。

作業はそれぞれの得意分野。

杉は3メートルの長さで綺麗に皮を剥いでいく。

太いネムの木はオノで叩いて割るのだが跳ねてしまうからとチェーンソーで切れ目を入れてから割った。

細いネムの木はノコギリで切断。

細工のほとんどはヨキやハコナタで作業する。

わしらは一刀ヨキ彫り師じゃな言いながら巧みな作業を続ける。

一方ではメロウタケで弓と矢を作る。

縁起のモノだという一対の弓矢は屋根の上に乗せたら風除けになるのだと話す。

スルメと御神酒をいただきながら2時間ほどかけて精巧に作られた山の仕事道具はナタ、ハコノコギリ、カマ、オノ、回転歯もある草刈り機、チェーンソー、枝打ちハシゴにクワだ。

現在の山の仕事の9割はヘリコプター運搬。

仕事道具は機械化された草刈り機、チェーンソーも出現してきた。

そろそろヘリコプターも作ろうかと笑った。

一際目立つのはウロコを朱色に塗ったタイ。

海の香りがまったくない山間で魚の登場。

そりゃめでたいからタイなのだという。

長い杉の棒に「平成22年度 平野中垣内 御山の神講 家内安全 施主○○」と記される。

ケンザシ(間差し)と呼ばれる棒は材木を切断作業する際に長さを測るモノサシ道具である。

この棒に出来上がった道具のすべてをぶらくって山の神へ参拝する。



山の神の日は雪が舞うことが多い。

祠を祀っている場はYさんの家の横。

畑も雪に埋まっている。

ここから眺める国見山はとても美しく神々しい。

昨年に供えた山の神のオソナエは取り払う。

そこへ今年のオソナエを立てた。



御山の神と墨書された木の札を収めて、御神酒や野菜などを供え蝋燭に火を点ける。

山の仕事の無事を祈って手を合わせる。



御神酒をよばれて還っていく。

人数は少なくなったが寄り合って山の神を祀っているのは中垣内だけだという。

(H22. 1. 7 Kiss Digtal N撮影)
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