マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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與喜天満神社初瀬まつり

2009年11月11日 07時24分07秒 | 桜井市へ
長谷寺門前の街道から東に向かうと急な坂道になる。

お山は與喜山と称される国の天然記念物。

中腹に鎮座するのが與喜天満神社である。

急な坂道は神社に向かう参道であった。

今日は同神社の大祭で、神事を受けた川上地区の神輿が門前に繰り出していった。



大祭は初瀬まつりとも呼ばれており、川上以外に柳原、新町、馳向(ちこう)の地区から彫り物の飾りが特徴の太鼓台が初瀬の街道を巡行する。

大切なお旅所へも神輿のお練りが行われる。

かつて宵宮に長谷寺仁王門へ遷して、その夜にお泊まり。

翌日には再び巡行して神社に戻ったという。

どっこい、どっこいの掛け声とともに初瀬の男衆が担ぐ太鼓台を一目見ようと待ちかまえている。



祝儀を差し出す街道筋の住民たちや、大きな団扇で男たちに捧げる風を扇ぐ馳向の娘さんらの笑みがこぼれる。



初瀬まつりは与喜浦、馳向(ちこう)、新町、柳原、下之森、上之森、寺垣外(てらがいと)、川上、(出雲)の八ヶ大字の区長が参集して行われる。

祭典のあとは拝殿で大晦日に配られる神護符の枚数を数えている。

このお札は各家がお正月に祀るものだ。

傍らに古式ゆかしい姿の古神輿が置かれている。



徳川家光が寄進されたとする金箔塗りの神輿。

普段は蔵に納められている代物で滅多に目にすることができない。

ありがたい神輿は金箔の上から黒塗りされたもの。

それが剥離して金箔が現れたという宮司。

大切なものであるが参拝者に見てもらおうと、門外不出の古神輿を初めてお披露目された。

(H21.10.18 Kiss Digtal N撮影)