マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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大神神社鎮花祭

2008年05月25日 07時37分35秒 | 桜井市へ
鎮花祭と書いてはなしずめまつりと呼ぶ。

古のころの春、咲き誇った花は散り花となって飛散し、花片は分散して疫病神が四方に広がり、流行病を起こすと考えられていた。

そこで、疫神を鎮遏(ちんあつ)し、疫病蔓延を防ぐために、国家の祭祀として毎年行うよう定められたお祭りが鎮花祭。

桜井市三輪の大神神社では、毎年4月18日に奈良県内、京都、大阪の道修町の製薬業者、医者らが参列し、多数の医薬品を奉献されます。

別名、「くすりまつり」とも呼ばれている鎮花祭の神饌には、三輪山に自生する薬草の忍冬(すいかずら)と笹百合の根が供えられます。

祝詞奏上のあと、美しい巫女たちは雅楽にあわせて、鈴を振りながら古式ゆかしく浦安の舞を奉納します。

本社殿での神事を終えると、神職らは「くすり道」を通り、本社同様に神事が行われる狭井(さい)神社に向かいます。

小雨降る参道はしっとりと濡れ、番傘を手に持って先を見据えて歩く姿は神々しい。

(H20. 4.18 Kiss Digtal N撮影)