マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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小原八幡神社当屋座渡し

2007年12月29日 08時49分28秒 | 宇陀市(旧室生村)へ
数時間の直会の宴。

酒が身体に浸みわたるころにようやく終わる。

すると中央に席を設けて座渡しの儀式が始まる。

行司の前に送り当屋四人に受当屋四人がずらりと並ぶ。

その後方には助っ人と呼ばれる者が四人、四人並ぶ。

座渡しの儀式には酒と酢でしめたカマスが用いられる。

行司は大当屋が持つ盃になみなみと酒を注ぐ。

行司の合図で一の盃が始まる。

大当屋が酒を五口にして喉にいれる。

飲み終えると次の者に酒盃を回し同様に五口酒を呑む。

次々と酒盃を回して少しずつ飲み干す。

助っ人の四人も酒盃が回される。

送り当屋衆の次は受当屋へ。

同じように酒を口にする。

全員飲み干すと今度はカマス膳をいただく。

大皿に盛られたカマスを手で掴み口にする。

口シメシと呼ばれる作法だ。

これを終えたら二の盃儀式、三の儀式と続く。

儀式の酒は神さんからの捧げものされ周りに着座する長老たちにも配られる。

最後に三々七拍子で手を打ち当屋の引き渡しを終える。

別名、「三々七度の儀」は合計で13度。

一カ年12カ月に1カ月を足して13月。

最後の一カ月は繋ぎの月とされ、座渡しは繋ぎ、つまり次の当屋に引き継ぐという意味がある。

(H19.11. 3 Kiss Digtal N撮影)